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リーマンショックで世界経済が大混乱に陥りました。
しかし、アメリカで起きた事件、日本の私たちにはあまり影響はなさそうに見えます。
どうして日本でも騒がれているのでしょうか?
ここでは、リーマンショックや、リーマンの破綻の原因はどうして起こったのかを説明していきます。
この記事を読めば、リーマンショックで何が起こったのかが分かり、投資を行う際の分析に必ず役に立つはずです。
リーマンショックとサブプライムローン
2008年9月にアメリカの証券会社「リーマンブラザーズ」が破綻しました。
それを引き金に世界が同時に不況に陥っています。
負債総額は6,130億ドル(約64兆円)で、米国史上最大とされます。
原因のひとつに、サブプライムローンの仕組みが大きく関わっています。
サブプライムローンというのは、アメリカが低所得者向けに行ったローンのことです。
また、サブプライムローンの破綻した原因については、金融商品であるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)がキーポイントになってきます。
金融危機の引き金になったCDS
まず、これら低所得者層向けの住宅ローンなどから構成される資産を担保として発行される証券化商品にCDO (債務担保証券)があります。
サブプライムCDOを買って保有する人は、CDOが下落した際に損失をヘッジするため、保険としてCDSを買います。
CDSは保証があり、利回りがよかったので、保険会社などは販売しやすく世界中に売りまくりました。
ミンチ状にされたリスクは他人にどんどん転嫁され、世界中の様々なファンドや金融機関に保有され、組み入れられました。
しかしながら、住宅価格が下がり始め、サブプライムローンの不履行がどんどん増加するとCDOの価値は下落していきます。
その一連の流れで、この金融商品を高レバレッジで運用していたファンドや金融機関も破綻するところが表出し始め、世界的な株価下落を引き起こします。
そして、ついには米国証券業界4位の大手であるリーマン・ブラザーズまでもが倒産する事態に陥ってしまいました。
さらに、デフォルトしたCDOをCDSで保障したAIGのような世界有数の保険会社までも支払いに耐えきれなくなり、CDSは不良債権化されていったのです。
リーマン・ブラザーズ倒産に至るまで
そもそも1980年代までは、各国間のお金の移動はかなり制限されていました。
しかし、アメリカとイギリスでお金の規制緩和が進められたこと、80年代後半には社会主義国家の多くが崩壊したこともあり、金融市場が急速にグローバル化されました。
今後の成長が見込まれる国々に対し、国境を越えての投資が可能となり、世界の急速な経済発展が始まったのです。
複雑化された金融商品を高いレバレッジをかけてヘッジファンドが運用し始めた
そして、さまざまな投資が可能となってくる中、金融商品はどんどんと複雑化され、これらサムプライムローンのような金融商品が登場してきました。
そして、いままでにはなかった金融商品が沢山売り出され、それらをハイリスク・ハイリターンでレバレッジを高めて資産運用していたヘッジファンドなどによって市場がどんどん膨れ上がっていったのです。
90年代中ごろから、値上がりしている株や金融商品へお金が集中しました。
しかし、2007年夏にサブプライムローン問題が表面化し、世界的な株価が急落すると、その1年後に、それらが原因でリーマンブラザーズは破綻に追い込まれました。
当初日本ではこれらの影響は小さいと思われていました。
サブプライム関連の金融商品をほとんど持っていないとみられていたからです。
しかし、アメリカの消費は落ち込み、物が売れなくなり、各国の輸出業がダメージを受けました。
また、アメリカ経済に対する不安が広がり、世界的に投資に対して消極的になりました。
銀行等は、貸し渋りをするようになり、融資を受けている企業などは、資金的にも苦しい立場に立たされています。
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