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スイスフランの特徴を知っていますか?
「スイスフランってどんな通貨かわからない」
「メジャー通貨であるスイスフランのことを知りたい」
そんな方もいらっしゃるでしょう。
今回はそんなスイスフランの特徴や値動き注目すべき指標などについて紹介します。
ぜひこの記事を読んでいただき、FXトレードの幅を広げてください。
スイスフランの特徴
スイスフランは世界中の通貨の中でも、特殊な扱いを受ける特徴のある通貨です。
ここでは、そんな独特な通貨であるスイスフランの特徴を紹介します。
永世中立国スイス
スイスフランは為替の世界では「CHF」と標記され取引されています。
スイスフランの特徴は何といっても、スイスという永世中立国の通貨であるということです。
世界中からその中立性を認識されていますので、世界的な不安要因がある時にはスイスフランが避難先として買われる傾向があります。
日本に続く低金利
スイスフランの特徴として他には金利が低いことが挙げられます。
現在のスイスフラン金利は先進国の中でも日本に次ぐ低金利となっており、キャリートレードで取引されることが多いこともスイスフランの特徴です。
キャリートレードとは、低金利通貨で資金を調達し、高金利通貨で運用することで利益を得るトレードのことで、キャリートレードをする際には低金利通貨を売って高金利通貨を買うという取引が行われます。
キャリートレードを手じまいする時には逆に、低金利通貨を買って高金利通貨を売るという取引となります。
スイスフランは低金利通貨ですので、キャリートレードが活発化すると他の通貨に対してスイスフラン安になることが多いです。
スイスフランの値動き
スイスフランを取引する際には値動きの特徴を頭に入れておきましょう。
スイスフランに限らずFXトレードにおいて、取引する通貨の値動きの特徴を事前に知っておくことは大変重要な要素です。
取引する時間帯によって値動きの激しさが異なる場合などもありますのでぜひ実際にトレードする前に値動きの特徴を確認するようにしてください。
値動き
スイスフランの値動きは基本的に安定しています。
その理由としては、既に述べたように永世中立国ということも大きいですが、スイスは観光業や高級時計メーカーに代表されるような精密機器分野が強く経済が安定していることも大きな要因です。
資源国の場合はどうしても資源価格の影響を強く受けてしまうので、そういった国よりは為替の値動きが安定していると言えます。
実際のここ3年ほどのスイスフラン/ドルのチャートが以下のとおりです。
3年というかなり長めのスパンにも関わらず高値安値の差が10%程度であることが分かります。
基本的には為替レートが安定しているスイスフランですが、2015年に大きな変動がありました。
当時のスイスフラン/ドルチャートが以下のとおりです。
2015年に急激に下落していることが分かります。
これは、スイスが行っていたユーロ/スイスフランの下限を1ユーロ1.2スイスフランにするという金融政策を撤廃したためです。
スイスは2011年にユーロ/スイスフランの下限を1ユーロ1.2スイスフランと定め、その水準を割り込む場合は無制限に為替介入を行うという大胆な金融政策を取っていました。
ある意味国が為替反発ラインを保証しているようなものなので、多くのトレーダーが介入ラインを目安にトレードを行っていたのです。
しかし、2015年1月に突然、この防衛ラインの撤廃を発表したため、上記画像のような急激な下落が発生しました。
安定したスイスフランといえど急激な為替変動が全くないわけでは無いので注意が必要です。
上昇要因
スイスフランは世界的に安定性が高い通貨として投資家に評価されていますので、有事の際には買われることが多く、戦争や紛争といった出来事は上昇要因となります。
また、スイスフランには低金利通貨としての一面もありますので、世界的な不況や投資環境が悪化した際もキャリートレードの巻き戻しによりスイスフランは買われることが多いです。
下落要因
スイスは資源国ではありませんので、資源価格が下落したからといってその影響を大きく受けることはありませんが、主要産業である観光業や精密機械業が落ち込むとスイスフランも売られる可能性があります。
また、世界的に投資が活発な状況では低金利通貨であるスイスフランを売って、高金利通貨で運用する手法が活発化する可能性がありますので、その場合は下落要因です。
スイスフランの経済指標
経済指標はFXトレードにおいて大変重要となります。
経済指標の内容によっては経済指標の発表時に為替が大きく動きますので、世界中のFXトレーダーが注視している指標です。
ここではスイスフランにとって特に重要な経済指標について紹介します。
スイスフランに影響の大きい5つの指標
スイスフランに大きな影響のある経済指標が以下の5つです。
経済指標 | 発表時期 | 日本発表時間 |
---|---|---|
SNB政策金利発表 | 四半期ごと | 17:30頃 |
消費者物価指数 | 毎月上旬 | 17:30頃 |
雇用統計(アメリカ) | 毎月第1金曜日 | 22:30 |
FOMC政策金利発表(アメリカ) | 年8回程度 | 4:15 |
ECB政策金利発表(ユーロ) | 毎月上旬 | 21:45 |
スイスの経済状況
スイスは人口も少なく資源国でもありませんが、世界的に見ても経済的に安定した国で一人当たりGDP 、国際競争力は共に世界トップクラスとなっています。
時計を中心とした精密機器産業の他、医薬品産業や金融業、観光業と幅広い分野で収益をあげており今後の経済も期待が持てます。
スイスフランの政策金利
スイスの政策金利は、2000年代はじめから2008年後半までは好調だった世界経済の影響もあり、徐々に利上げされており高値では2.75%の金利となっていました。
スイスフランはリーマンショックによる世界的な金融危機により2008年後半に一転して利下げを行い2011年には政策金利は0%になりました。
その後世界各国の金融緩和の流れをうけて、2014年にマイナス金利を導入し、2019年現在は-1.25%~-0.25%という政策金利になっています。
スイスフランの考えられるリスク
ここではスイスフランのリスクについて紹介します。
FXトレードにおいて、考えられるリスクを把握しておくことは必須です。
避けられるリスクで思わぬ損失を出してしまわないようにぜひ参考にしてください。
低金利
スイスフランは現在、世界的にも低金利通貨となっています。
経済が安定しているからといって、安易に買いポジションを保有しているとペア通貨の金利が上がっていった場合、マイナスワップが大きくなる可能性がありますので注意が必要です。
EU(ドイツ)経済の影響も受ける
スイスはEUに加盟していませんが、EU加盟国に囲まれておりEU各国との輸出入や人の出入りなどが活発にありますので、EU経済の影響を受けます。
特にEU一の大国であるドイツ経済の影響は強く、スイスフランのトレードにおいてEU、ドイツの動向は大変重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はスイスフランについてその特徴や経済状況、経済指標などについて紹介しました。
最後に重要点をまとめますと
- スイスフランは安定性が高く、有事には買われる傾向がある
- 低金利通貨であるスイスフランはキャリートレードで利用される
- スイス経済は安定しているが、EUの影響を受ける
- スイスフランを取引するならドルとユーロの各指標も重要
の4つがあげられます。
ぜひこの記事を参考にスイスフランについて知識を得てFXトレードに生かしてください!
スイスフランのデータ | |
---|---|
国名 | スイス連邦 |
首都 | ベルン |
通貨単位 | スイスフラン、サンチーム |
表記 | CHF |
輸出先 | ドイツ、米国、フランス、イタリア、英国、日本 |
輸入元 | ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、米国、英国 |
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