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FXでは、デイトレードなどの短期トレードだけでなく、数週間〜数ヶ月程度ポジションを保有する長期トレードが人気です。
しかし、FX初心者であれば
「長期保有はどんなことに注意したらいい?」
「長期保有におすすめの通貨ペアや選び方を知りたい」
など、多くの疑問を持っていることでしょう。
そこで今回は、FX長期保有のメリット・デメリット、おすすめの通貨ペアや選び方などについて紹介しています。
この記事を読むことで、安心して長期保有ができるようになりますので、参考にしてください。
長期保有とは?
FXの長期保有とは、数週間〜数ヶ月、または数年間保有を続けるトレード手法のことで、ポジショントレードとも呼ばれる保有方法のことです。
短期間でトレードをするスキャルピングやデイトレードの場合は、数pips〜数十pipsの利益を狙うのが一般的です。
しかし、長期トレードなどで長期ポジション保有する場合は1回のトレードで数百pips〜1,000pips近い利益を狙います。
長期保有をする場合は、2ヶ国の金利差であるスワップポイントを稼ぎながら、大きな為替差益も。
そのため、比較的金利が高い通貨を保有し、リスク回避のためにレバレッジはかけないようにしましょう。
長期保有の戦略は、仕事でチャートを見る時間がない方や短期トレードが苦手な方におすすめのトレード手法です。
長期保有する上で大切な3つのコツ
長期保有は短期トレードとは異なる投資戦略のため、取引するうえで大事なポイントが異なります。
ここで紹介する3つのコツを事前に把握し、実行することで長期保有の成功確率を高めることが可能です。
いずれもFX初心者でも取り組める内容ですので、一つひとつ確認していきましょう。
1.世界のニュースに目を向ける
長期保有に限ったことではありませんが、FX取引をするうえで世界のニュースに目を向けることが大事です。
なぜなら、要人の発言や雇用統計などの経済指標、経済政策などによって相場の方向性が大きく変化するためです。
たとえば、アメリカの雇用統計が予想よりも良い結果であれば、米ドル円を中心に相場が上昇する可能性があります。
しかし、トランプ大統領が日本の貿易や為替に対して何らかの言及した場合や米中貿易戦争が過熱するなどすれば、相場は大きく下がってしまうでしょう。
また、アジアや欧米などでテロが発生したり、地政学リスクが高めれば円高に振れてしまいます。
長期保有をする際は、今後相場がどのような方向性(上がるか下がるか)に進んでいくか長期的な視点で予測することが大事です。
そのためには、各国の状況や経済・政治の動向を把握しておく必要があります。
特に
については押さえておきましょう。
多くのFX業者が各国のニュースや経済指標を無料で閲覧できるようにしていますので、まずはこれらのニュースに目を通すことから始めてみましょう。
2.ファンダメンタルズ分析
世界のニュースに目を向けるだけでなく、ファンダメンタルズ分析をすることが大切です。
ファンダメンタルズ分析は相対的な通貨価格の変動を分析して予測をすることを言います。
FX初心者の場合、はじめはファンダメンタルズ分析に抵抗があるかもしれませんが、短期トレード・長期トレード問わず、FXをするうえでは必要不可欠な分析手法となっています。
テクニカル分析同様、ファンダメンタルズ分析の精度が高くなれば、勝率・利益率を上げることが可能です。
3.資金の余裕
長期保有するうえで大切なコツの1つが、資金に余裕を持たせることです。
長期保有は、数週間〜数ヶ月、場合によっては1年以上保有をします。
米ドル円やユーロ米ドル、ポンド円など、各通貨ペアの過去数ヶ月〜1年のチャートを見てもわかりますが、値動きは決して小さくありません。
米ドルやユーロ、ポンド、豪ドルなどのメジャー通貨でも長期で見ると値動きが大きいですが、トルコリラやメキシコペソ、南アフリカランドなどの高金利通貨は激しい値動きを見せます。
そのため、十分な資金を用意し、証拠金維持率に余裕を持たせたうえで長期保有することが大切です。
証拠金維持率に余裕がないと、大きな値動きが発生した際に耐えられなくなりロスカット(強制執行)になってしまいます。
長期保有をする場合は、証拠金維持率をかなり高い水準で維持するようにしてください。
通貨ペアやレバレッジにもよりますが、200〜300%でも低い可能性があります。
FX初心者であれば最低でも500%〜600%以上あると、多少の値動きが発生しても焦らず対応が可能です。
長期保有におすすめの通貨ペアと選び方
ここでは、長期保有におすすめの通貨ペアと選び方について紹介しています。
これらを確認しておくことで、通貨ペア選びに迷ってしまうFX初心者でもスムーズに長期保有を始めることが可能です。
おすすめの通貨ペア
長期保有するうえでおすすめの通貨ペアを紹介します。
まずは、多くのスワップポイント獲得が期待できる通貨ペアです。
- トルコリラ/円
- 南アフリカランド/円
- メキシコペソ/円
これらの通貨ペアは新興国通貨を中心とした高金利通貨を保有するため、高いスワップポイントを得られる一方で、値動きが激しい性質を持つためリスク管理が大事になります。
また、上記通貨ペアよりもスワップポイントは低いですが、長期保有で運用するのにおすすめの通貨ペアは次のとおりです。
- 米ドル/円
- カナダドル/円
- 豪ドル/円
- ニュージーランドドル/円
米ドル/円はメジャー通貨ペアであり、情報収集がしやすいためおすすめです。
アメリカの政策金利は2.5%(2019年4月時点)と高いですし、値動きも予測がしやすい通貨ペアと言えます。
カナダドル/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円も金利差が1.5%前後あり、政治・経済・テロリスクなどもそれほど高くありません。
これらの通貨ペアは初心者でも比較的保有しやすいものです。
高スワップポイント通貨ペアを狙うか、比較的安定通貨ペアを選ぶかは個人の判断ですが、どちらを長期保有する場合もリスク管理が大切になります。
選び方
上記のようにスワップポイントを重視した通貨ペアを選ぶ場合は、各国の政策金利を確認するようにしましょう。
たとえば、南アフリカ、トルコ、メキシコの政策金利は以下のとおりです。
- 南アフリカ 6.75%
- トルコ 24.0%
- メキシコ 8.25%
※2019年3月時点
ペアである日本円の政策金利は0〜0.1%なので、多くのスワップポイント(金利差)となります。
FX業者のサイトで各国の政策金利は確認できますので、金利の高い国の通貨を選ぶといいでしょう。
ただし、金利が高い通貨は変動が大きい特性があります。
金利がそこまで高くなく、ある程度のスワップポイントと比較的安定した値動きの通貨ペアを選ぶ場合は、金利が1〜2%台で経済・政治が安定している通貨を選ぶといいでしょう。
具体的には先進国や取引量の多い主要通貨などです。
したがって、米ドルやカナダドル、豪ドルなどになります。
長期保有のメリット
ポジショントレードなどの長期保有には、短期トレードにはないメリットがあります。
どのようなメリットがあるかを事前に把握しておけば、取引手法も選択しやすくなりますし、メリットを活かした投資戦略を練ることが可能です。
ここでは、長期保有の主な3つのメリットについて見ていきましょう。
1.スワップポイントがたまる
FXで長期保有をするメリットの1つが、スワップポイントがたまることです。
2ヶ国の通貨の金利差であるスワップポイントは、保有日数に応じて付与されます。
スキャルピングやデイトレードなどポジション保有期間が1日にも満たないトレード手法の場合は、スワップポイントを獲得することができません。
しかし長期保有の場合は、数週間〜数ヶ月、または1年以上ポジションを保有し続けるため、多くのスワップポイントをためることができます。
2.チャートチェックのためパソコンに張り付かなくていい
FXで長期保有の戦略をとるメリットの1つが、チャートをチェックするためにパソコンの前に張り付かなくていいことです。
常にパソコンの前に張り付いてチャートをチェックしなければならないため、ストレスもたまります。
しかし、ポジショントレードなどの長期保有の場合は、数週間〜数ヶ月、1年以上保有することもあるため、四六時中常にチャートをチェックする必要はありません。1日に1回、数日に1回程度のチェックでも十分です。
パソコンの前に張り付く時間がないため、FXに多くの時間を割く必要がありませんし、日々ストレスを感じることもありません。
時間的余裕が持てるため、自分の時間を最大限確保しながらFX運用を楽しむことができます。
3.1回の取引で大きな利益が狙える
FXで長期保有をするメリットの1つが、1回の取引で大きな利益を狙えることです。
短期トレードの場合は、繰り返し何度も売買をして小さな利益を積み上げていく方法ですが、長期保有の場合は1度で大きな利益を狙いにいきます。
1回の取引で数百pips〜1,000pips以上の利幅を得ることもあるのが長期保有の醍醐味です。
数日〜数週間ではそれほど相場変動がない通貨ペアでも、数ヶ月〜1年以上の長期スパンで見ると大きな値動きをしています。
長期保有であれば、1度に多くの利幅を獲得できるのです。
長期保有のデメリット
長期保有には、スワップポイント獲得や時間的余裕などのメリットがありますが、デメリットがあることも理解しておく必要があります。
これらのデメリットを知っておかないと適切なリスク管理ができなくなるため、しっかりと把握をしておきましょう。
1.持ち越しによるリスク
FXでポジショントレードなどの長期保有をおこなう際は、持ち越しによるリスクに注意する必要があります。
数週間〜数ヶ月、場合によっては1年以上保有することを念頭に置いた長期保有では、チャートやニュース等をチェックすることがどうしても甘くなりがちです。
そのため、自然災害や事故、テロなど、さまざまなリスクに巻き込まれるリスクがあります。
テクニカル分析やファンダメンタルズ分析では予測できない突発的なリスクが生じたりもするため、リスク管理・資金管理を徹底しておく必要があります。
2.スワップポイントを支払う可能性
長期保有はスワップポイントを獲得できるメリットがある一方で、スワップポイントを支払うリスクもあるため注意が必要です。
せっかく、大きな為替差益を得たとしても、スワップポイントの支払いが多い場合は利益の圧縮、もしくは損失を負ってしまいます。
3.多くの損失を抱える可能性
長期保有は1回の取引で多くの利益を狙える可能性がある一方で、多くの損失を負うリスクもあります。
数百pips〜の利幅を狙いにいくため、相場予測が正しければ多くの利益を稼げますが、予想に反して相場が動いた場合は、たくさんの損失を負ってしまってロスカットの恐れもあるため注意が必要です。
含み損をたくさん負った場合は、早めに損切りをするようにしましょう。
長期保有の注意
長期保有の投資戦略をとる場合は注意点があります。
デメリット同様、これらの注意点を把握しておけばリスク管理がしやすくなるため、損失を減らすことが可能です。
ここでは、3つの注意点について紹介していますので参考にしてください。
スワップ金利だけを目的とした通貨選び
ポジショントレードなど長期保有をする場合、スワップポイントが高い通貨ペアを選ぶことは大事ですが、スワップポイントだけを重視して選ぶ際は注意が必要になります。
これらの通貨は高いスワップポイントが期待できる一方で、相場が不安定で値動きが激しい性質を持つため大きな損失を負う可能性があります。
FX初心者であれば、スワップポイントがそれほど高くなくても、相場が比較的安定していてこれから伸びそうな通貨を選んだ方がリスクは低いためおすすめです。
上級トレーダーであれば高スワップポイントの通貨でも問題ありませんが、初心者の場合は長期保有の通貨選びに注意しましょう。
すぐ損切り
長期保有する場合は、すぐに損切りをしないようにしましょう。
長期保有は、数週間〜数ヶ月間保有をして数百pips〜の利幅を狙うためです。
狙う利幅が大きいため、同じくらいの変動幅で損切りをするようにしましょう。
FXでは、損小利大が良いとされていますが、あまりに早い損切りタイミングだと利益を出すことができなくなるため、利確と損切りは同程度の水準(損切りはやや小さく)で決済するようにしましょう。
レバレッジの倍率
ポジショントレードなど長期保有をする場合は、レバレッジをかけすぎないようにしてください。
レバレッジをかければ証拠金の最大25倍の金額で取引ができるため、資金効率を高めて多くの利益を狙えます。
しかし、通常よりも数倍〜数十倍の利益を狙える一方で、相場が予想に反して動いた場合は、数倍〜数十倍の損失を負うリスクがあるのです。
多くの損失を負ってしまうと、すぐに証拠金維持率が低下してロスカットになる可能性があります。
レバレッジをかけても証拠金維持率に十分すぎる余裕があればいいですが、そうでないトレーダーの方が多いです。
長期保有する場合は、レバレッジは高くても5倍以内に収めるべきです。
まとめ
今回は、FX長期投資の特徴やメリット・デメリット、おすすめの通貨ペアや選び方などについて紹介いたしました。
最後にもう1度、大事なポイントをまとめると次の4点が挙げられます。
- 長期保有は多くのスワップポイント・為替差益を狙える
- パソコンの前に張り付く必要がないため自分の時間が確保しやすい
- 初心者は少しスワップポイントが高く安定・安心できる通貨がおすすめ
- レバレッジや持ち越しリスクなどには十分に気をつける
FX初心者が長期保有する場合は、リスク管理・資金管理を徹底しておこなようにしてください。
ぜひ、ここで紹介した内容を参考に長期保有をはじめてみましょう。
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