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FXには、現在価格ですぐにポジションを取得できる「成行注文」や、先に価格を指定できる「指値注文」など様々な注文方法があります。
今後の値動きが予想しづらいとき、値上がりと値下がりの両方の局面に対応できる便利な注文があればいいのにと思っている方もいるはず。
そこで今回は、OCO注文の使い方や注意点などを紹介していきます。
本記事を読めばFXトレードでOCO注文を使いこなせるようになるので、ぜひ参考にしてください。
OCO注文とは
OCO注文はOne Cancels the Otherの略で、異なる2種類の注文を同時に出しておき、いずれか一方が成立したら自動的にもう一方がキャンセルになるという注文方法のことです。
成行注文や指値注文の場合、今後為替レートが上昇するのか下落するのか、相場の方向性を正確に予測しなければなりません。
その点、OCO注文なら安値での買い注文と高値での売り注文を同時にセットしておけるため、相場の値動きが読めないときに両方の可能性に賭けることのできる強みがあります。
OCO注文の使い方、活用法
OCO注文は新規エントリー時だけでなく決済時にも利用でき、うまく使えば相場の急変を想定しながら利益を追求することが可能です。
ここでは、OCO注文を新規注文・決済注文で使う際の活用法について解説していきます。
新規注文
現在価格が1ドル=100.00円前後で小動きしている時、高値と安値にトレンドラインを引いてレンジブレイクを狙うのが一般的です。
しかし、成行注文を使うとトレンドラインを抜くまでチャートの前に張り付いていなければならず、指値注文で二つの売買注文をセットしておくと相場が急変した時に両方約定してしまう可能性があります。
そんな時、OCO注文を使えば、サポートラインの90.00円に指値買い注文を、レジスタンスラインの105.00円に指値売り注文を同時にセットすることが可能です。
しかも、どちらか一方の指値注文が約定した時点でもう片方の注文が自動的にキャンセルされるため、自分で指値注文を取り消す手間を省けます。
レンジブレイクを狙った局面で非常に重宝する注文方法といえるでしょう。
決済注文
1ドル=95.00円で買いポジションを持っている時、トレーダーは目標利益を確保するために為替レートの上昇を待つことになります。
しかし、その間に悪材料が浮上して為替レートが下落してしまう展開も想定しなければなりません。
そんな時、OCO注文を使えば、1ドル=105.00円に利益確定の指値売り、1ドル=90.00円に損失限定の逆指値売りを同時にセットしておくことが可能です。
もしも為替レートが上昇して無事に105円で利確できた場合、90円の損切注文は自動的にキャンセル。
前もってOCO注文を仕掛けておけば、相場がどちらに動こうと感情に振り回されることなく機械的なトレードを実現できます。
OCO注文はココに気を付けよう
OCO注文は成行注文や指値注文等より利便性に長けた注文方法ですが、いくつか制限もあるので実際に活用する際には注意が必要です。
ここでは、OCO注文を使う際の注意点について解説していきます。
価格設定
OCO注文を活用すれば利食いと損切りを同時に注文することが出来ますが、そのレートには現在価格からある程度離した数値を設定しなければなりません。
ちなみに具体的な制限幅は各FX会社によって異なるので、あらかじめ自分の利用しているFX会社の取引環境をチェックしておくと良いでしょう。
スリッページ
基本的に指値注文で約定価格がずれることはありませんが、逆指値注文ではスリッページが発生することがあります。
OCO注文でも損切時に逆指値注文が使われているので、流動性が低いときにはスリッページによって予想外の価格で約定してしまう可能性があることも否めません。
OCO注文をセットしているからといって、必ずしも損失を限定できるとは限らないということに注意しましょう。
相場状況
OCO注文で利食いと損切を同時に発注できるのは、確かに便利な機能です。
しかし、相場が瞬間的に大きく動いた時に損切の逆指値注文が作動して、せっかくの利益確定のチャンスを逸してしまう可能性も0ではありません。
明らかに強いトレンドが出ている時にOCO注文を使うと、かえって利益が減ってしまう可能性があることに気をつけてください。
まとめ
今回はOCO注文の使い方や実際に利用する際の注意点などを紹介いたしました。
この記事の重要ポイントをまとめると、以下の3点が挙げられます。
- OCO注文なら利食いと損切を同時に発注でき、約定後に一方が自動キャンセルされる
- OCO注文は、新規・エントリー、両方で使える
- OCO注文は相場の値動きが読みづらい局面で使うと効果的
普段、成行注文や指値注文しか使っていない方は、OCO注文を活用して発注作業の手間を省いてみてはいかがでしょうか。
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