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RCIを利用すれば簡単に相場の「買われすぎ・売られすぎ」を把握することができ、売買タイミングを掴むことができます。
とはいえ、FX初心者の中には
「RCIがどんな指標かわからない」
「どうやって使ったらいいの?」
など、多くの疑問を持っている方もいることでしょう。
そこで今回は、RCIの特徴や見方・使い方、注意点などについて紹介しています。
この記事を読むことでRCIへの理解が深まり、実際の取引で利用できるようになりますので、参考にしてください。
RCIとは
まずは、RCIの基本的内容や特徴について確認をしていきましょう。
どのような指標でどんな計算式が用いられているかを知ることで、相場状況を捉えやすくなり、他の指標とも使い分けがしやすくなります。
RCIは統計学を応用したオシレーター系指標
RCI(Rank Correlation Index)は、順位相関指数とも呼ばれており、統計学である「スピアマンの順位相関係数」を応用した指標です。
RCIは価格と時間に順位をつけて、それぞれにどのような相関関係があるのかを指標化しています。
RCIの計算式は以下のようになっています。
d:(時間順位−価格順位)を2乗した合計値
n:期間
仮に、終値が104円〜100円の5本のローソク足(104円、103円、102円、、)があったとすれば、時間順位は5→1、価格順位は1→5となり、dの計算をすると40となります。
nの期間は5となるため、この場合のRCIは−100です。
RCIは、計算される数値で以下の状態を示します。
0%〜+100% | 強気 |
---|---|
0%〜−100% | 弱気 |
+80%〜+100% | 買われすぎ |
−80%〜−100% | 売られすぎ |
RCIでは加熱感が分かる
RCIは相場行き過ぎを見ることができる指標です。買われすぎているときは数値が80以上といわれておりますので、その付近はでは様子をみて売却を考えると良いでしょう。逆にRCIでは-80以下は売られすぎのサインですので80以下になったら様子を見つつ買いポジションに転じましょう。
RSIとRCIの違いは?
RSIとRCIは似ている指標と言われていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
RSI | 100に近いほど買われすぎ、0に近いほど売られすぎを示す。 一定期間で上昇した日の値幅がどれくらいあるかを計算する指標。 |
---|---|
RCI | 100に近いほど買われすぎ、−100に近いほど売られすぎを示す。 日数と価格に順位をつけて相関関係を指標化。 |
RSIとRCI計算方法・対象も異なります。
たとえば、RSIは、一定期間内に上昇した日の値幅合計と下落した値幅合計比率が7:3の場合はRSIは70です。
一方、RCIの場合、計算期間の価格が1日も下がらず上昇を続けるとRCIは100%、逆に1日も上昇せず下降を続けると−100%となります。
RSIとの違い
RSIは値幅の大きさが指標のポイントとなりますので、1日に大きく上げた場合、または下げた場合に買われすぎ、売られすぎのサインが出ます。しかしRCIは日数と順位で判断数値が出ますので、ダラダラと少しづつ下げていく、少しづつ上げ続ける相場でサインが出ることが多いです。違いは理解しておくようにしましょう。
RCIの見方と使い方
計算方法などを見ると難しい印象を覚えるかもしれませんが、RCIの見方・使い方は非常に簡単です。
FX初心者でもすぐに覚えることができ、相場予測や売買判断に役立てることができます。
ここでは、RCIの基本的な見方・使い方について確認していきましょう。
RCIの見方
RCIには、短期線・中期線・長期線と3本の線があり、取引スタイルによって短期線で判断する場合もあれば、長期線を中心に見ることもあります。
そのため、RCIの範囲や向きを参考に売買タイミングを掴むことができます。
また、期間が異なるRCIの交わり方から売買判断することも可能です。
RCIを利用する際は、「どの範囲か?」「向きは?」「交わり方は?」の3点に注目するようにしましょう。
具体的な見方・使い方は、次の項で紹介しています。
RCIの使い方
RCIは値動きによって上下するため、以下のように底値圏・天井圏から動きだした際が1つのエントリーポイントと考えることができます。
- RCIが底値圏→上昇:買い
- RCIが天井圏→下降:売り
もちろん、ダマシの場合もありますが、1つの狙い目として覚えておくといいでしょう。
この際、底値圏は−80%〜−100%、天井圏は+80%〜+100%の範囲が指標となります。
また、3本線ではなく、短期線と中期線など2本のRCIを利用して売買を判断することもできます。
その際は、移動平均線同様、次の2つの見方が可能です。
- 短期線が中期線を下から上抜けした場合(ゴールデンクロス):買いシグナル
- 短期線が中期線を上から下抜けした場合(デッドクロス):売りシグナル
買い・売りのタイミングを以下にまとめていますので、はじめてRCIを利用する際の参考にしてください。
買いタイミング
基本的な買いのタイミングは次のとおりです。
- RCIが−80%〜−100%から上昇したタイミング
- RCIのゴールデンクロスが出現したタイミング
売りタイミング
売りのタイミングは次のとおりです。
- RCIが+80%〜+100%から下落したタイミング
- RCIのデッドクロスが出現したタイミング
RCIを使用するときの注意
RCIを使用する際は、ここで紹介する注意点に気をつけましょう。
これらの注意点を知らずに利用すると、RCIがうまく機能せずに適切な相場分析・売買判断ができない可能性があります。
少しでも精度の高い相場分析・売買判断をするためにも、リスクテイクすることを心がけましょう。
トレンドが強い場合
RCIに限ったことではありませんが、強い上昇トレンドや下降トレンドが発生しているときは、RCIがうまく機能しないことが多いです。
強い上昇トレンド・下降トレンドが発生している場合は、RCIが天井圏・底値圏に張り付いてしまうため、RCIから距離を置くようにしましょう。
RCIの注意点
オシレーター系の指標の宿命でもありますが、基本的にはレンジ相場を想定しているためトレンド相場だと対応できません。しかし、トレンドが発生しているかどうかは、RCIが継続して高い水準、もしくは低い水準にあるかどうかで判断できます。トレンド発生の判定をRCIで行い他のトレンド系の指標を使ってトレードするという使い方も試してみましょう。
短い時間足の場合
RCIは強いトレンド発生時だけでなく、短い時間足だと機能しにくい弱点があります。
RCIを利用する際は、2時間足や4時間足、8時間足や日足など、できるだけ長い時間足を使うようにしましょう。
スキャルピングにどうしてもRCIを用いたいという方であれば仕方ないですが、そうでない方は長い時間軸で効果的に用いるようにしましょう。
まとめ
今回は、RCIの特徴や見方・使い方、注意点などについて紹介いたしました。
あらためて、ここで紹介した大事なポイントをまとめると、次の4点が挙げられます。
- RCIを使えば買われすぎ・売られすぎがわかる
- RCIが−80%〜−100%やデッドクロス出現は売り、+80%〜+100%やゴールデンクロスは買い
- トレンドが強い場合や短い時間軸は不向き、ダマシにも注意が必要
- FX初心者でも比較的使いやすいオシレーター系指標
まずは、デモトレードで試したうえで実践で利用してみましょう。
RCIを参考にしよう。
RCIは相場展開を予想する上で非常に役に立つ指標です。直近の数字が重視されやすい指標ですので、RSIでは出てこなかったが、RCIではトレンド発生が見えたり、加熱感を察知して逆張りにも使うことができます。しかし、オシレーター系指標のRCIのみに頼ってトレードするよりも、やはりトレンド系指標の移動平均やボリンジャーバンドなどもあわせてトレードに使うことがおススメです。
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