EAのバックテスト機能で自動売買の成果をA/Bテストして売買効率を高めよう
MetaTrader5バックテストの方法について悩んでいませんか?
「PCの性能に左右されるのか?」
「やり方がわからない」
などの問題があると、嫌気が差してしまいますよね。
そこで、今回はバックテストの方法を詳しく紹介していきます。
この記事を読むことでバックテストの方法を理解することができ、スムーズに行えますのでぜひ参考にしてください。
EAのバックテストとは?
MetaTrader5の自動売買取引を始める前には、必ずやらなければならないことがあります。
それはバックテストと呼ばれる、MetaTrader5に組み込んだ自動売買のプログラムが正常に稼働するかのチェックです。
ここでは、そんなMetaTrader5のバックテストの方法を説明していくので、ぜひ参考にしてください。
EAは事前に性能テストを実施すること!
MetaTrader5で自動売買を始める際には、前もって投資戦略を組み込んだエキスパートアドバイザー(EA)を選択し、MetaTrader5に落とし込んで使用します。
このEAはMetaTrader5に基本装備されたものと他に
- 開発元がリリースしている公式のEA
- 有名トレーダー
- 機関投資家
- オンライン証券会社
など、上記で開発された有償・無償のEAも存在します。
これらは星の数ほどあって選ぶのが大変ですが、ダウンロードしてMetaTrader5に組み込めば、自動売買が開始できます。
ですが、EAをダウンロードしたらすぐに自動売買を始めるのはおすすめしません。
なぜかというと、以下のような不安が考えられます。
- 自分のイメージ通りに動作するかわからない
- 確実に収益を上げられるという保証わからない
いきなり実戦投入するにはリスクが高すぎるのです。
事前のバックテストに資金は必要?
バックテストをしたら無駄な資金を要するのではないかと、懸念を持つトレーダーもいるかもしれません。
ですが、幸いMetaTrader5には「ストラテジーテスター」という便利な無料バックテスト機能が搭載されています。
これは過去の市場データを使ってそのEAの成果を検証することができる機能です。
余計な知識は必要なく、MetaTrader5の画面上でバックテスト実行の指示を出せば、そのEAがどんな効果をもたらすかが実験できます。
過去のデータ――ヒストリカルデータを利用してバックテストを行うことには大きな意味があります。
そもそも分析方法のひとつとして、過去のデータを持ち込んで値動きの要因と結果を調べる手法が存在しています。
その際には今現在と似たような値動きをしている期間をヒストリカルデータから抽出する必要はあります。
MetaTrader5なら過去のデータを探しやすくした機能もありますし、ヒストリカルデータのセットアップ自体は難しくありません。
ただし、注意したいのは必ずしもバックテストで得られた結果が、EAの実戦においての成果に繋がるとは限らない点です。
やはり過去の要因は過去のものであり、現在は現在で事情が違います。
金融市場がこの世に誕生してから、一度だって同じ要因で、同じ値動きをしたことはないのです。
ですので、必ずバックテスト同様の成果を得られるとは限りません。
どんな結局であれ、そのEAを利用するかしないかはトレーダーの投資戦略に基づく考え方次第になります。
MetaTrader5のストラテジーテスターは過去のデータを使うため、利用料は無料です。
あくまでシミュレーションなので自分の資金が減る心配もありません。
無料でEAの性能を推し量ることができるのですから、EAは絶対にやっておくべき重要な事項になります。
MetaTrader5のストラテジーテスターはぜひとも有効活用しましょう。
バックテストの方法を説明
それでは具体的にMetaTrader5におけるストラテジーテスターの使い方を見ていきましょう。
難しいことではないので、しっかりと憶えて、EAを設定する際には必ず行うようにしてください。
1:検証を行いたいEAを選択
MetaTrader5のナビゲータウィンドウで、自動売買の検証を行いたいEAを選択します。
検証するEAを選びましたら、右クリックで「テスト」を選択してください。
テストを選択すると、ストラテジーテスターウィンドウが表示されます。
検証する内容は「設定」タブで細かに設定をすることが可能です。
例えば、検証したい通貨ペアや時間足、期間などのパラメータを設定していくことになります。
2:パラメーター設定後「スタートボタン」」をクリック
パラメータの設定が終わったら、その右下に配置されている「スタートボタン」をクリックしましょう。
あとはMetaTrader5が自動的にバックテストを実施します。
バックテストが完了すると、自動売買のシミュレーション結果が表示されます。
総損益や期待利得値等のデータが一目瞭然です。
結果の見方は知識が必要ですが、ネットなどで勉強することでこのストラテジーテスターのシミュレーション結果がどんなものだったのかがわかります。
この先、MetaTrader5を利用していくのであれば、あるいはMetaTrader5でなくても自動売買を続けるのであれば、このバックテストのシミュレーション結果の見方は重要です。
この機会に憶えておくべきです。
MetaTrader5におけるバックテストのシミュレーション結果は視覚的に見る方法もあります。
細かな設定はまだまだわからないトレーダーや初心者などにはこちらの方がわかりやすいかもしれません。
その方法とは「グラフ」タブをクリックすることで、グラフ化することができる機能を利用することです。
証拠金の推移が図示され、より見やすくなります。
今回の画像の結果の場合、
- 一時期プラスを維持することはできる
- その後の損失が増大して右肩下がりで資金が目減りしていく
上記のような事態を招いていたと思います。
実戦で使用できるEAではないので、改善の必要があると判断できます。
ヒストリカルデータの時期や、今現在の相場の値動きによってはどうしてもバックテストの結果は芳しくないという場合もあるでしょう。
しかし、考え方次第ではこのEAを使えるとも思いますし、使えないと判断することもあります。
EAには多少知識が必要ですが
- 中身を細かく設定し直すことで改善
- 新たにバックテストをしたのちに実戦投入する
上記のことが設定可能ですので、ぜひ参考にしてみてください。
MetaTrader5のバックテストの結果は通常数秒で出力されますが、コンピュータのスペックやネット環境、各設定次第では時間がかかる場合もあります。
「約定」の項目で「全ティック」を選択したり「オプティマイズ」を有効化したりすると、正確なデータが得られる分、処理時間が増大するのです。
ただ、その分バックテストの精度が上がるわけですから、早ければいいというわけでもありません。
逆に時間をかけたからといって結果が大きく変わらない場合もあります。
いろいろな設定を試してみるとよいでしょう。
また、精度をより高くバックテストをする方法に、外部のヒストリカルデータをダウンロードして行うこともMetaTrader5では可能です。
元々MetaTrader5に過去データはあるのですが、一部のユーザーにはあまり評判がよくないのです。
そのため、
- 開発元ホームページでリリースしているもの
- 外部のオンライン証券会社
- 投資家などが作成しているヒストリカルデータ
などもあるので、そういったものを導入してストラテジーテスターを利用することも可能です。
もちろん、この場合においてもバックテストに時間がかかることになりますが。
いずれにせよ、せっかくの自分の資産を投入して行う自動売買ですから、損はしないためにも今までの工程が必須作業になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はMeta Trader5のバックテストの方法について紹介いたしました。
最後にもう1度大事な点をおさらいすると、以下の3点が挙げられます。
- EAは取引前に自分の投資スタイルに合うか性能テストを実施することが大事
- 実践でテスト同様の成果を得られるとは限らないため投資戦略が大切
- 過去データは外部オンライン証券会社、投資家のヒストリカルデータなどもチェックする
Meta Trader5のバックテストの方法について知ることで、自分の投資スタイルに合った精度の高いEAの選択ができますので、ぜひこの記事を参考にして自動売買を始めてみてください。
MetaTrader4やMetaTrader5が使いやすくて評判の理由ってなにかな。
やっぱり機能的で、なんでもできることかな。
ボタンの配置、見やすさ、自分の好みにカスタマイズできること。
あとは、自動売買ができることも挙げられるね。
あ、そうだね、それもあったね!
確かに、MetaTrader4やMetaTrader5は実績もあって、初心者でもすぐに馴染めるから、自動売買の入門から応用までなんだってできるよな!
特にMetaTrader5は自動売買の便利さがすごい。
へえ、そうなんだ。
MetaTrader5もMetaTrader4に負けないくらい自動売買の戦略プログラムが充実しているんだ。エキスパートアドバイザー、あるいはEAと呼ばれるプログラムをトレーダーは選択して、MetaTrader5に取り込めばいいんだ。
でも、MetaTrader4と比べてもMetaTrader5がいいってのはなんでだい?
それはね、MetaTrader5は自動売買のEAを事前にテストするバックテストができるからなんだ。
バックテストってなに?
バックテストはそのEAがちゃんと機能するかどうかを過去のデータを使って試験的に動かしてみることさ。
過去のデータなら結果もわかっているし、そのEAがどれだけの利益をもたらしたかが一目瞭然だからな!
そうなんだ。そして、MetaTrader5ではナビゲーションウィンドウでEAを選んだら、右クリックで「テスト」をクリックするだけでいいんだ。
簡単! その機能は自由に使えるの?
もちろん! MetaTrader5に最初から実装されているから、ダウンロードの必要もお金を払うこともない。
しかも、テスト内容は設定で自在に決められる。
設定を細かくすると結果が出るまでに何時間もかかるから、自分が調べたい範囲で設定するといいよ。
グラフで証拠金の推移も簡単に見られるね! これならあまり詳しくなくても、そのEAがちゃんと動くかどうかがわかるね。
もうちょっと上級者になれば自分でEAをいじって修正できるようにもなるんだ。
そうしたら自分だけのEAが完成するね!
22 1月 2016