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保険営業員やプライベートバンカー、証券営業員など様々なタイプの金融のプロに対して投資情報の提供を行う。現在は資産形成層から富裕層まで、個別のお客様にあった投資コンサルティングを行っている。
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オシレータ系の中でも人気の高い「ストキャスティクス」。
しかし、
「ストキャスティクスってはじめて聞いた」
「どんな特徴があって、どう見ればいいの?」
という疑問や不安もたくさんあるはずです。
そこで今回は、ストキャスティクスの特徴や見方、使い方などについて紹介しています。
この記事をご覧いただくことで、相場分析がやりやすくなり、より多くの売買チャンスを捉えられるようになりますので、参考にしてください。
ストキャスティクスとは
ここでは、ストキャスティクスがどんなものなのか、何を示しているのかを紹介していきます。
・ストキャスティクスとは買われすぎ・売られすぎを示すインジケーター
ストキャスティクスは一定期間内の相場と比べて、現在価格の「買われすぎ・売られすぎ」を表すインジケーターになります。
0~100%の数値が設定されていて…
70%~80%以上:数値が大きすぎる=買われすぎ
の状態を表します。
相場は上昇・下降トレンドを描きながらも、同じくらいの価格帯に戻ろうとする動きを見せるものです。
ストキャスティクスを使って「買われすぎ・売られすぎ」を判断できれば、反発するタイミングを見計った逆張りエントリーのチャンスが生まれる、という仕組み。
逆張りとは反発狙いの手法で、トレンド方向とは逆方向にエントリーします。
下降トレンド:反発して価格が上がると読みHighエントリー
ストキャスティクスを使えば、逆張りエントリーの根拠を読み取り、売買サインを見つけられるようになるので、勝率アップが期待できますね!
ストキャスティクスの設定方法
ストキャスティクスのパラメーターは一般的に次の設定が用いられています。
D:3
スムース(スローイング):3
悩んでいる人は、この数値に設定すれば間違いないので、参考にしてみてください。
ストキャスティクスには2種類ある
ストキャスティクスは、2種類あります。
- ファストストキャスティクス
- スローストキャスティクス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. ファストストキャスティクス
ファストストキャスティクスは、画像のように%K、%Dの2つの指標を使って相場の「買われすぎ」「売られすぎ」を判断するオシレーター系の指標です。
RSIが値幅の大きさを数値化したのに対し、ストキャスティクスは直近価格の終値を重視しています。
ある期間の3つの値
- 最高値
- 最安値
- 現在値
から指数を導き出しています。
RSIよりも多くの線を用いているので、売買シグナルを判断しやすいのも特徴です。
2. スローストキャスティクス
スローストキャスティクスとは、「%D」と「%SD」の2本線を利用して分析する指標のことです。
スローストキャスティクスは、ファーストストキャスティクスよりも動きが緩やかでダマシも少ないため、スローストキャスティクスをメインに使うトレーダーが多いようです。
ポイントはストキャスティクスと他の指標を併用する
ストキャスティクス、特にファストストキャスティクスはオシレーター系の中でも非常に反応が早く、売られすぎ買われすぎにすばやく反応します。しかし早く反応するので、ダマシも多く、売買のサインとして使うには非常に難しいとも言えます。なのでダマシを減らすには、スローストキャスティクスを使うようにしたり、他の指標とあわせて使用したほうが良いでしょう。
ストキャスティクスの見方
ストキャスティクスの「%K」と「%D」が表しているものは以下のとおりです。
%K | 一定期間(基本的に5日が多い)の最高値と最安値の間でどの位置に現在値があるか |
---|---|
%D | 一定期間(主に3日)の「%K」を平均化したもの |
画像の指標を見ると複雑に感じるかもしれませんが、ストキャスティクスの基本的な見方は非常にシンプルです。
特に初めての場合は、「%K」に注目し、以下の動きを見て相場動向を判断します。
「%K」が70%以上 | 買われすぎを表し、売りサイン |
---|---|
「%K」が30%以下 | 売られすぎを表し、買いサイン |
「%K」が85%以上、15%以下だと売買サインの信頼度はさらに高くなる
このように、RSIと同じように逆張りのサインとして捉えることが可能です。
また、移動平均線同様、以下のようにゴールデンクロスとデッドクロスの出現を売買サインと考えることもできます。
- 「%K」が「%D」を下から上に抜ける(ゴールデンクロス)︰買いサイン
- 「%K」が「%D」を上から下に抜ける(デッドクロス):売りサイン
ストキャスティクスの計算方法
ストキャスティクスの計算方法は以下の通りです。
C:直近終値
Ln:過去n日間の安値
Hn:過去n日間の高値
「%D」=(H3/L3)×100
H3:(C−Ln)の過去3日間の合計
L3:(Hn−Ln)の過去3日間の合計
数学が苦手な人からすると、見るだけで嫌になってしまう計算式ですが安心してください。
今ではすべてシステム上で計算し、チャート上で表してくれるため計算式を覚える必要はありません。
どのような計算式で成り立っているのか興味のある方のみご確認ください。
計算式について暗記する必要はありませんが…
計算式の意味は把握するようにしましょう。たとえば%Kは直近の終値が、ある期間の高値と安値の間のどのくらいの位置にいるかを表しており、直近の終値が安値を更新しているときは0%になりますし、逆に高値を更新しているときは100%になります。
FXでのストキャスティクスの使い方
続いてFXでストキャスティクスを使った取引方法を紹介していきます。
ストキャスティクスを表示させると、20~80の数値に該当するエリアに色がついているのが分かります。
このラインにタッチしている or 超えている部分は「買われすぎ・売られすぎ」と判断。
20%にタッチ:売られすぎ
相場が買われすぎ=反発が起こって下降トレンドに反転する可能性が高いので、Lowエントリーするサインと考えられます。
逆に20%にタッチしていれば、売られすぎ=上昇トレンドに転じる、と判断してHighエントリーするサインと考える、といった具合です。
このように、ストキャスティクスを使えば視覚的にエントリーポイントを見つけられるため、FX取引をよりスムーズに進められるでしょう。
ストキャスティクスの売買ポイント
ここでは、ストキャスティクスを活用した売買ポイントについて見ていきましょう。
相性のよいMACDとの併用方法についても解説しています。
売りのタイミング
MACDは、トレンド時に効果を発揮しますが、もみ合い時は効果が薄いです。
ストキャスティクスは、もみ合い時に効果を発揮しますが、トレンド時は効果が薄いです。
それぞれの得意・不得意場面が逆のため、2つの指標を組み合わせることで、より精度の高い相場分析ができます。
ストキャスティクスとMACDを組み合わせた際の売りのタイミングは以下のとおりです。
MACDが高値圏でデッドクロス+ストキャスティクスが70%以上の値でデッドクロスをしたとき
買いのタイミング
売りのタイミングだけでなく、買いのタイミングについても見ていきましょう。
ストキャスティクスとMACDを使った買いのタイミングは以下のとおりです。
MACDが安値圏でゴールデンクロス+ストキャスティクスが30%以下の値でゴールデンクロスをしたとき
関連記事:
「MACD」はFXテクニカル指標。見方や売買ポイントを紹介
ストキャスティクスのダイバージェンス
ダイバージェンスとは、以下のように、チャートとストキャスティクスなどのオシレータ系指標が逆に動いている状態のことです。
トレンドの勢いがなくなってきたことを示唆する現象であり、ダイバージェンス発生後にトレンドが転換する可能性があります。
上昇トレンドの転換の可能性 | チャート高値を更新しているにも関わらず、ストキャスティクスは切り下げている |
---|---|
下降トレンドの転換の可能性 | チャートは安値を更新しているにも関わらず、ストキャスティクスは切り上げている |
スキャルピングにも向いている
スキャルピングをメインとしたトレーダーにもストキャスティクスは人気です。
一般的に、ストキャスティクスを用いて、逆張りで売買取引をおこないます。
30%以下・70%以上を狙って売買するのではなく、より慎重に、20%以下・80%以上でゴールデンクロス・デッドクロスをしたタイミングを狙ってスキャルピングをおこなうトレーダーも多いです。
ストキャスティクスとRSIの違い
ストキャスティクスと同じオシレーター系インジケーターで、同じように逆張り狙いに使えるのが「RSI」です。
RSIもまた、相場の買われすぎ・売られすぎを判断するための定番テクニカル指標。
どちらも逆張りエントリーの売買サインチェックに使えるのですが、ストキャスティクスとRSIは考え方が異なります。
ストキャスティクスは直近の終値と高値・安値の差を基に%を算出。
一方のRSIは一定期間の値幅に対して上昇・下降した割合を%として算出します。
RSIは基本的に
30%にタッチ:売られすぎ
で考えますが、相場によって80%・40%に調整するなど見極めが必要なケースも。
関連記事:
RSIとは?見方やだましの避ける方法と判断基準
ストキャスティクスはシンプルな仕組みになっているため、単純に
30%にタッチ:売られすぎ
で考えてOKです。
判別方法がよりシンプルなストキャスティクスの方がより直感的に取引に用いやすく、初心者向けと言えるでしょう。
ストキャスティクスと相性の良いボリンジャーバンドを組み合わせて根拠を強める
ストキャスティクスを始めとしたオシレーター系インジケーターは、トレンド系インジケーターと組み合わせるのが一般的です。
中でも相性が良いのが「ボリンジャーバンド」。
ボリンジャーバンドはストキャスティクスと同様、逆張り狙いに有効なテクニカル指標です。
そのため組み合わせるとお互いの根拠を高め合う効果が期待できます。
画像のように、両方を見比べ、同時にサインが出ていればエントリーする根拠の強いポイント、と判断できます。
上記画像だと、売りポイントは両方とも一致しているので、信頼度が高いと判断。
売りポイントはストキャスティクスのみで、ボリンジャーバンドには見られないため、今回は見送る…といった判断ができるでしょう。
ストキャスティクスを用いた攻略を行う際は、ぜひボリンジャーバンドと組み合わせてみてください。
関連記事:
ボリンジャーバンドとは?見方や使い方をわかりやすく紹介
まとめ
今回は、ストキャスティクスの特徴や見方、使い方などについて紹介いたしました。
最後にもう1度、この記事で紹介した大事なポイントをまとめると、以下3点が挙げられます。
- ストキャスティクスは「買われすぎ」「売られすぎ」を示唆する逆張り指標
- 30%以下・70%以上、ゴールデンクロス・デッドクロスの見方が主なので初心者でも使いやすい
- MACDと組み合わせて使うトレーダーも多い
興味がある方は、まずはデモトレードや過去チャートを使って練習し、本番にチャレンジしてみましょう。
さいごのまとめ
ストキャスティクスはオシレーター系指標として買われすぎ、売られすぎを判断するのに役立つ指標です。ストキャスティクスでは%Kと%D、または%Dと%SDの2本の指数を合わせてみることによって、RSIなどと比べても売買サインが分かりやすくなっています。オシレーター系なのでトレンド相場が発生すると少しわかりづらくなりますので、トレンド系の指標とあわせるとより効果を発揮するでしょう。
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