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日本フィルコンは一般的にはあまりなじみのない製紙機械用の抄造用網や特殊網、吸着剤、電子部品などの精密機器、太陽光発電やプールなどの水処理に関る事業、不動産賃貸などを社会の裏方を担っている企業です。
特に抄紙網・不織布用ベルトはプラスチックワイヤーとして製紙用の織機には欠かせないであり、高付加価値の製品となっています。
目次
日本フィルコンが製造しているのは、社会の裏方となる高付加価値の製品が多い
紙を生産する過程で必要になる網を製造するのが日本フィルコンの大きな事業のひとつです。
紙を生産するにはまず木材と薬品でパルプをつくり、パルプを網の上でこします。
手すきで和紙を作る様子などをテレビで見たことのある人も多いと思います。あの手に持っている四角い箱に網が張られています。もちろん、製紙工場では手すきではなく「抄紙機」と呼ばれる機械が用いられますが、その機械に使う網を抄紙網(ワイヤー)です。
日本フィルコンはこのワイヤーの他、コンベアーベルト、金属へのミクロン単位で加工するフォトエッチング加工も行っています。
さらに、太陽光発電システムをワンストップで提供するなど環境事業にも力を入れています。環境事業ではプールなどの水をろ過する総合メーカーとしての側面も持ちます。珍しいところでは不動産賃貸事業も展開しており、保有不動産の資産価値の向上にも力を入れています。
日本フィルコンは3つの中核会社と18の子会社からなるグループ企業
日本フィルコンは様々な事業を展開してますがそれぞれに核となる会社が存在しています。
日本フィルコン本体を筆頭に、コンベアベルトを製造する関西金網、プールの水処理などを行うアクアプロダクトの3社です。
日本フィルコンにはさらに18の子会社があります。主なものとしてはワイヤー製造に関わっている製紙・機能ファブリックカンパニー、フォトエッチングや太陽光発電システムを手掛けるファインエレクトロニクスカンパニー、吸着剤を取り扱うアドセップ事業推進部、不動産事業の経営企画部などがあります。
日本フィルコンの株価や配当
株式に投資する上で、まずチェックしなければいけないのは当然ながら株価です。株価や配当、株主優待の概要を知ることで、その銘柄が自分に向いているかどうかが分かるからです。ここではまず株価や配当、必要投資金額などの基本的な情報をまとめてみましょう。
事業の種類:金属製品 | 優待の価値:500円相当 | ||
---|---|---|---|
優待の種類 | 権利確定月・日 | 優待回数 | |
商品券 | 11月末日 | — | 年1回 |
株価 | 配当利回り | 優待利回り | |
799円 | 1.38% | 0.6% | |
必要投資額 | 単元株数 | 1株あたりの配当 | |
79,900円 | 100株 | 11円 |
保有期間によって内容が変わる日本フィルコンの株主優待の内容をご紹介
日本フィルコンの株主優待はとても珍しい11月に権利が確定するものです。株主優待品で日常を豊かに暮らしている人にとって、優待が少ない月にもらえるものは貴重ですね。
その日本フィルコンの優待を受けるには100株以上の保有が必要です。
クオカード500円分
1年以上保有するとワイン1本
■1000株以上保有
クオカード1000円分
1年以上の保有で限定ワイン1本
100株取得時に比べ費用が10倍かかるにも関わらず内容は約2倍であまり費用対効果が高いとは言えないですね。
日本フィルコンの過去2期分の業績の変化と今期の予想
日本フィルコンの株に投資をする前に必ずチェックしておきたいのが業績です。
業績を見ることで、現在の株価が割高なのか、割安なのか。あるいは今後株価が上がりそうか、下がりそうかの目安にもなるからです。日本フィルコンの過去2期分の業績の変化と今期の予測を見ていきましょう。
まず、過去2期の売上は少しずつではありますが伸びてきています。今期も売上増が予測されています。
これは各事業が確実に売り上げを伸ばしているということを意味すると思われます。営業利益や経常利益については前期に大幅な伸びを見せた結果、今期は減益が見込まれています。
事業形態の変更や経営のスリム化等で、上がった利益の分だけ前期に比べて今期は下がってしまっているように見えます。ただ、前々期と比べれば今期はそれほど悪い状況ではなさそうです。
当期利益については順調に伸びてきており、今後の伸びに期待です。
日本フィルコンの株主優待の上手なもらい方、日本フィルコンに投資するならこんなスタイル
日本フィルコンは株価も比較的安価で単元株が100株であることから、配当や株主優待狙いの投資家には人気の銘柄のひとつとなっています。信用取引を利用した方法で、ほとんどリスクなく日本フィルコンの株主優待を受け取ることも可能です。
株主優待や配当だけを狙う場合には取得にかかる費用が少なくて済む日本フィルコンの株はおすすめとなります。
また、初期費用が安価であることから株の初心者にもおすすめの銘柄だと言えます。1年以上持つことで株主優待がクオカードからワインにアップグレードするので1年間じっくりと株を保有し、株式市場の動きを観察し、相場観を養うのもいいのではないでしょうか。
ただし、注意しなければならないのが、株価が2017年9月までは600円台で安定していたにも関わらずこのところ急騰している点です。600円付近に戻ってくるのを待つか、もう一段階株価が上昇するのを期待して買うのか、よく判断してから投資するといいでしょう。
製紙に不可欠なワイヤーなど多彩な事業を展開する日本フィルコンの株主優待は1年以上の保有でワインに
日本フィルコンの製品は社会の裏方的な役割をするものが多いです。
日本で唯一の生産となる製紙用のワイヤーをはじめとし、ベルトコンベアのベルトや臭いなどの吸着装置、水処理設備からフォトマスクと、なじみはないけれどなくなると困ってしまう製品ばかりです。
日本フィルコンはその性質から非常に堅実な業績の伸びを続けています。裏方は目立たないけれど必ず必要なものです。高品質、高付加価値の製品を提供している日本フィルコンへの信頼は大きいようです。
堅実な企業だからこそ、配当や株主優待に対しての人気も高く、投資家の間では人気銘柄のひとつとなっており、権利確定日が近くなるとなかなか手に入れることができません。株主優待は1年以上の株式保有でクオカードからワインへとグレードアップします。価値としても500円相当から1,000円相当と2倍になるので、長期保有がおすすめです。長期に保有していても取得にかかる費用が比較的安価であることから資産効率にもそれほど影響を与えません。
日本フィルコンの株は、初心者や配当、優待狙いの人にはおすすめで、できれば長期保有できる状態で保有することがおすすめの日本フィルコン株の活用方法です。