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資産運用を行う上で、少しでも経費・税金を減らして利回りを高めたいと思うのは当然の願望です。
「投資非課税枠が設けられているNISA口座で、ロボアドバイザー・ウェルスナビを運用することは出来るのか?」
と気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ウェルスナビとNISA口座は併用できるのか、両者の特徴比較、両者を活用したお勧めの投資方針などをまとめてみました。
本記事を参考にすれば、自分の資産運用スタイルにピッタリな投資サービスを選択できるようになります!
目次
ウェルスナビでNISAは運用できるのか?
ウェルスナビはロボアドバイザーなので、年率1%程度しか手数料がかかりません。
その上、最大120万円までの年間投資額の利益が非課税になるNISA口座を併用できれば、資産運用に係るコストを極限まで減らせるメリットを享受できます。
ちなみにNISAの非課税枠は、
- 国内外の上場株式
- ETF
- REIT
- 公募株式投資信託等の配当金・売買益
等を対象としています。
ウェルスナビの取り扱う海外ETFもその一つであり、一見NISA口座でのウェルスナビ運用は問題ないように思えます。
はたして、そんな裏技的手法が可能なのでしょうか?
NISAでウェルスナビは運用できない!
結論から述べると、残念ながらウェルスナビでNISAを利用することは出来ません。
「海外ETFはOKなのに、なんでウェルスナビはダメなんだ!」と納得できない方もいることでしょう。
その理由は、ウェルスナビの設定している「システム環境」にあります。
ウェルスナビは公式サイト上で最低投資金額を10万円と謳っていますが、現実問題として最低でも100万円は無いとまともな投資を実現できません。
その上、ウェルスナビは年2回のリバランスの際に保有資産を大量に売買してポートフォリオを修正します。
海外ETFを運用していく中で年間累計の買付金額がNISAで上限となっている120万円を容易に超えてしまうため、NISA制度のルールに合わないのです。
NISAの年間投資上限額が120万円から大幅に引き上げられればチャンスがありますが、少なくとも現時点では諦めるしかありません。
NISA口座で併用できるのはアドバイスのみのロボアド
ロボアドバイザー・ウェルスナビをNISA口座で運用することは出来ません。
しかし、NISA口座でも利用できるロボアドバイザーサービスが存在します。
それは、「アドバイス型のロボアドバイザー」です。
すでに述べたように、ウェルスナビに代表される投資一任運用型のロボアドバイザーには、年間累計の買付金額がNISAで上限となっている120万円をすぐに超えてしまう問題があります。
その点、アドバイス型のロボアドバイザーはポートフォリオのプランを投資家に提案するだけです。
SBI証券 「SBI-ファンドロボ」 |
簡単な質問に回答するだけで、自分にピッタリの投資信託を選別してくれるロボアドバイザー。 世界No.1の投資信託評価機関であるモーニングスター社の最新評価データが実装されており、5パターンのロボでリスクを判断できる。 |
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松井証券 「投信工房」 |
8個の質問に答えるだけで、投資信託のポートフォリオを提案してくれるロボアドバイザー。 利用料は無料。わずか100円からの積立投資が可能であり、低コストの少額投資に適しているのが特徴的。 |
auカブコム証券 「FUND ME」 |
わずか30秒の簡単診断で投資信託のポートフォリオを提示してくれるロボアドバイザー。 資産構成比・地域別構成比・過去チャート・将来チャート・ポートフォリオマップなどの機能で、資産運用の成果を分かりやすくヴィジュアル的にシミュレーションできる魅力がある。 |
私たちユーザーはそのプランを参考にしながら自分で売買作業を行うため、買付額がNISAの上限を超えないようにコントロールすることが出来るのです。
ウェルスナビとつみたてNISAはどっちがいい!?
両者の特徴を分析しながら、ウェルスナビとNISAはどんな人に向いているサービスなのか考察してみましょう。
ウェルスナビがおすすめな人の特徴と理由
- NISAの運用期間や年間投資上限額を上回る規模での投資を検討している方
- 金融商品の選び方に自信がない方
- 売買注文作業に時間を割いている余裕のない方
ウェルスナビの最大の魅力は、投資資産の選定から発注、再投資、リバランスに至るまであらゆる資産運用工程をシステムが全自動で行ってくれることです。
投資の専門知識は一切不要であり、他にやらなければならない仕事を抱えている方でも完全放置で高レベルな資産運用を実現できます。
「保有資産が値下がりしてないか」などと頻繁にチャートをチェックしてしまう気苦労もありません。
NISAを使えなくても、長期的かつ大口の投資で十分に高利回りを目指せる強みがあります。
つみたてNISAがおすすめな人の特徴と理由
- 年間投資金額40万円以内で投資信託やETFへの投資を考えている人
- 金融商品の選定ができる投資知識がある人
- 自分の判断で売買をしたい人
つみたてNISAの最大の魅力は、最長20年間、分配益や譲渡益への税金を0円にできることです。通常であれば、20.315%(所得税+復興特別所得税)の税金がかかります。
利益の約5分の1が税金として持っていかれるのは、投資家にとって非常に悩ましい問題です。
しかし、つみたてNISAであれば、年間40万円の投資額まで、20年間非課税で運用できます(非課税枠最大800万円、2037年まで)。そのため、コストの最小化・利益の最大化が可能で、教育資金や老後資金など中長期で資産を作りやすいのが特徴です。
保有資産の売買タイミングも自分で決められるため、資産運用のやりがいを実感できる魅力もあります。
結果どっちがいい?
ウェルスナビとつみたてNISAのどちらの方が優れているとは一概に言えません。
とは言え、資産運用に本腰を入れるのであれば、ウェルスナビの方がおすすめです。
ウェルスナビは運用期間に制限がありませんし、全自動で幅広い海外ETFへの投資ができます。
つみたてNISAは非課税期間に期限がありますし、投資できる商品を自分で選択できますが、金融庁が厳選した約150本の投資信託・ETFの中から選ばなければなりません。そのため、幅広く商品を選びたい人にはデメリットと言えます。
ウェルスナビは、いちいち自分で市場をチェックしなくてもいいですし、リバランスまで全自動なので、社会人の資産運用サービスとして現実的です。
ウェルスナビとつみたてNISAを比較してみよう!
ウェルスナビはWealthNavi Inc.(ウェルスナビ株式会社)が提供している民間のサービスであり、政府の提唱しているNISAとは根本的に内容が異なります。
ウェルスナビとNISAには具体的にどのような違いあるのか、両者の特徴を表でまとめてみました。
ウェルスナビ | つみたてNISA | ||
運用期間 | 制限なし | 最大20年間 | |
投資可能額 最低/最高 |
上限なし | 年間最大40万円 総額最大800万円 |
|
投資対象 | 米国に上場しているETF | 投資信託、ETFなど約150本 | |
手数料 | 年率1% | 銘柄によって異なる | |
方針 | 放置しても大丈夫 | 選定や発注など全て自分で行う | |
知識 | 知識がなくてもOK | 知識を増やしていく必要がある |
ご覧のように、あらゆる利用条件が全く異なっています。
実際に投資を行う際にはどちらを利用した方が有利なのか、項目ごとに詳細を見ていきましょう。
運用期間
つみたてNISAの非課税期間は最長20年と制限があり、NISAのようにロールオーバーで期間を延長することはできません。
一方、ウェルスナビは運用期間に制限がありません。5年でも10年でも20年でも好きなだけ全自動の資産運用を継続できます。
しかも、条件を満たせば、6ヶ月ごとに利用手数料が割引される「長期割」サービスも用意されていますので、ウェルスナビの方が有利です。
投資可能額
つみたてNISA口座での投資可能額は年間最大40万円です。
一方、ウェルスナビは投資可能額に制限がないため、100万円でも200万円でも多額の資金で投資・運用ができます。
投資金額が200万円以上だと長期割の割引率が2倍、預かり資産が3,000万円を超える部分は手数料が半分など、お得な制度も用意されています。
投資金額が20〜30万円など少額投資を予定しているなら、つみたてNISAの方が便利ですが、40万円を超える場合はウェルスナビの方が有利です。
投資対象
ウェルスナビは、アメリカの市場に上場している約2,000銘柄のETFの中から、信頼性が高く低コストで運用できるものを厳選しています。
投資対象は、インデックス連動型で十分な流動性が確保されているものばかりなので、個別株式投資よりはるかにローリスクの長期投資を実践できる魅力があります。
一方、つみたてNISAは、金融庁の厳しい基準をクリアした投資信託やETFが投資対象です。そのため、インデックス型投資信託を中心とした約150本に絞られています。
初心者であれば、海外ETFを自動で選定してくれるウェルスナビの方が安心ですが、上級者であれば、投資先を自分で選定できるつみたてNISAの方が自由度が高く便利です。
手数料
ウェルスナビは、預かり資産に対して年率1.0%(税別)、3,000万円を超える部分に対しては年率0.5%(税別)の利用手数料がかかりますが、長距割により最大0.1%割引が適用されます。
また、ウェルネスナビの下記手数料はすべて無料です。
- クイック入金手数料
- 自動積立手数料
- 出金手数料
- 売買手数料
- 為替手数料
- 為替スプレッド
- リバランス手数料
全自動で資産運用ができるにも関わらず、良心的な手数料体系が提供されています。
一方、つみたてNISAでは、多くの投資信託が販売手数料0や信託報酬が一定水準以下(国内株インデックス投信は0.5%以下)のものに限定していて、長期の資産運用に適しています。
ウェルスナビ、つみたてNISA、どちらの手数料も低めに設定されていますが、利用手数料のかからないつみたてNISAの方が、より低コストで運用可能です。
投資方針
ウェルスナビは、利用開始にあたり、まず6つの質問に答えリスク許容度を設定します。リスク許容度は、数字が大きければハイリスク・ハイリターン、数字が小さければローリスク・ローリターンな運用を実践します。
ここで大まかな投資方針を決めれば、あとはすべて自動で運用してくれるので放置しておくだけで構いません。
一方、つみたてNISAの場合は、投資方針を立て、投資先の選定や発注作業、リスク管理、市場調査などをすべて自分でおこなわなければなりません。
利用のしやすさではウェルスナビの方が便利です。
投資の知識
ウェルスナビは、最初にリスク許容度を決定さえすれば、「どの金融商品をどれくらいの割合購入するか」など、あとのことはすべて自動でやってくれます。
市場分析などもシステムがおこなうため、高度な知識を持っていない投資初心者でも安心です。
一方、つみたてNISAはポートフォリオ構築や投資先選定、リバランスなどもすべて自分でおこなう必要があります。
そのため、世界情勢や各投資商品、市場規模など、常にさまざまな情報を押さえ、勉強していかなければなりません。
ウェルスナビは迷わなくて済み、つみたてNISAは自分の投資スキルを試せるメリットがあります。
まとめ
- ウェルスナビとNISAは併用できない
- 専門知識不要
- ウェルスナビは初心者向き
- つみたてNISAは投資経験者向き
これから資産運用を始めてみようと思っている方は、最初にウェルスナビを利用してみて、投資のコツが分かってきたらNISAを利用してみると良いのではないでしょうか。
資産運用で一番大切なことは、無理せず安定した投資ペースをキープすること。
本記事を参考にして、自分の資産運用スタイルに合った投資環境を構築してください!