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みちのく銀行は東証一部上場の株式会社であり、青森県青森市勝田に本社のある地方銀行です。
「家庭の銀行 みちのく銀行」をスローガンに掲げており、青森県においては青森銀行に次いで規模の大きい地方銀行です。ただし、資本金に関して言うと、青森銀行以上であり、近年では函館にも営業地盤を固めるなど、県外においても進出をしています。
みちのく銀行の支店は青森を除き、北海道や秋田県、岩手県、宮城県、そして東京都に存在します。青森以外の地域にも進出の機会が多い地方銀行と言えるでしょう。さらに、海外への進出にも積極的で、かつてはロシアに現地法人があったほどです。
ただし、2006年にロシア法人をみずほコーポレート銀行へ営業譲渡した他、香港法人を解散し、武漢の駐在員事務所も閉鎖するなど、海外の進出に関しては上手くいっていないようです。
そんなみちのく銀行の株主優待ですが、3000円相当以上の郷土名産品や全国のグルメギフトの品を楽しめるという美味しい内容となっています。
目次
みちのく銀行の特徴。青森県以外にも積極的に進出している地方銀行
地方銀行というと、その土地に根差した活動をしている銀行というイメージがつきものです。みちのく銀行もそのイメージ通り、青森に密着した銀行業務を展開しているのですが、それ以外のエリアにもみちのく銀行は積極的に展開しているほどで、かつてはロシアや香港などの海外にも進出していたほどです。
みちのく銀行は1976年に青和銀行が弘前相互銀行を合併し、みちのく銀行へと名称を変更したのが始まりです。ちなみに、地方銀行と相互銀行が合併したケースというのはこれが初めてであり、銀行の名前がひらがなというのも初めての事例となります。
支店の多くは本社のある青森県に集中していますが、北海道や秋田県、岩手県、宮城県などにも積極的に進出しており、東京都にも支店があります。特に函館には営業基盤があり、かなり力を入れている模様です。
さらに、みちのく銀行はローソンATMとも提携しており、青森県内のローソンにいたっては看板にみちのく銀行を掲げているほどです。
ただ、近年においては不祥事が目立つ地方銀行としても有名です。顧客情報の紛失や横領などの不祥事が多く、金融庁から早期是正勧告が発動されるなど、様々なトラブルや問題を抱えています。
みちのく銀行は青森や函館を中心に普通銀行業務を展開している地方銀行
みちのく銀行は地方銀行ということもあり、預金や融資、商品有価証券売買、為替などの普通銀行業務を展開しています。
その規模は青森県において、青森県の次に大きい地方銀行です。ただ、資本金に関しては青森銀行以上であり、青森県においてみちのく銀行と青森銀行はライバル関係にあります。
事業としては中小企業向けの融資の他、消費者向けの融資などを行っています。
近年は不祥事が多い?東北財務局から業務改善命令が3度出ている
1976年に合併を経て、みちのく銀行として新たなスタートに乗り出したみちのく銀行はその後、現在では青森銀行に次ぐだけの規模を持つ地方銀行へと成長しました。
青森県以外にも函館での地盤を持ち、東京都にも支店を持つなど、地方銀行の枠に囚われることなく県外においても進出するなど、攻めの姿勢が強い地方銀行です。
ただその一方で、少し不祥事が目立つ地方銀行です。あまり事業が上手くいっていないのか、2004年には赤字決算となり、東北財務局から3度にわたる業務改善命令が出るほどで、金融庁からも早期是正勧告が出されるほどです。
そのようなマイナス面が多かったせいか、最近の日経平均株価の上昇の波に乗れていないようで、みちのく銀行の株価というとリーマンショックが起きた時期に大きく下落して以降、延々と横這いで、大きな変化は見られないです。
みちのく銀行の株価と配当
みちのく銀行の株価というと、2008年のリーマンショックが起きる前まではそれなりに高かったのですが、それ以降に関していうと、1000円台から2000円台をいったり来たりするだけで、3000円を超える気配がほとんどないです。
特に2014年以降というと、日経平均株価が大きく上昇を見せ、現在にいたっては日経平均株価は2万円にまで届く勢いであるにも関わらず、みちのく銀行に関していうと未だに2000円に届くか否かぐらいです。
ここまでくると、今後みちのく銀行の株を購入したところで、あまり値上がりは期待できないかもしれません。投資による利益を狙うのであれば、配当金の方が良いかもしれません。
みちのく銀行の1株あたりの配当金は40円で、配当利回りは2.07%とされています。みちのく銀行は株価が下落しているため、今まで通りの配当金でも、なかなか配当利回りは高い方と言えるでしょう。
単元株数も100株となりますので、30万円もあればみちのく銀行の株を購入し、配当金がもらえるでしょう。
事業の種類:銀行業 | 優待の価値:3000円もしくは5000円相当のカタログギフト | ||
---|---|---|---|
優待の種類 | 権利確定月・日 | 優待回数 | |
郷土名産品および全国グルメのカタログギフト | 3月 | — | 年1回 |
株価 | 配当利回り | 優待利回り | |
1,933円 | 2.07% | 3000円相当のカタログギフトは1.5%、5000円相当のカタログギフトは0.2% | |
必要投資額 | 単元株数 | 1株あたりの配当 | |
193,300円 | 100株 | 40円 |
みちのく銀行で1000株以上の株を保有すると5000円相当のカタログギフトをプレゼント
みちのく銀行の株主優待の内容というと、郷土名産品や全国グルメギフトとなります。
優待の詳しい内容は毎年見直しているとのことで、株主は毎年何を食べられるのか、楽しみに待つことが出来ます。
みちのく銀行の株主優待を受けるためには、まず3000円相当のカタログギフトの場合、100株から1000株未満の株式を保有する必要があります。
さらに、5000円相当のカタログギフトをもらう場合、1000株以上の株式を保有する必要があります。権利が確定した場合、カタログより郷土名産品などを一つ選ぶことで、贈呈されます。
みちのく銀行の過去の業績から見る今後の株価の動きとその見込み
みちのく銀行に投資をするにあたり、やはり過去の不祥事は見逃せないでしょう。現在は目立った不祥事こそありませんが、もしも今後似たような不祥事があった場合、信用の失墜は避けられないでしょう。
みちのく銀行の現在の株価というと、過去の不祥事が未だに尾を引いているのか、2008年のリーマンショックを機に大きく下落して以降、未だに上昇する見込みが薄いです。
アベノミクスの効果で日経平均株価が2万円台へと到達し始めている最中、みちのく銀行の株価は未だに2000円台に届くか否かというところで膠着しております。
一方で、みちのく銀行とはライバル関係にある青森銀行ですが、こちらは日経平均株価の上昇に釣られるようにして上昇し、2010年の時点では2000円台だったのですが、現在では3000円台と、みちのく銀行を大きく上回っています。
みちのく銀行は業績に関しても好材料に乏しく、投資を決断するにあたってインパクトが足りないように見受けられます。
安定した配当と美味しいグルメに興味のある優待狙いの投資家にオススメ
日経平均株価が2万円台に到達しているという好況でありながら、みちのく銀行の株価は一向に上がる気配を見せない以上、キャピタルゲインを狙うのは難しいでしょう。みちのく銀行の株で勝とうと思うのであれば、ナンピンを狙うか、長期にわたって塩漬けし、配当や優待利回りを狙った方が良さそうです。
地方銀行ということもあってか、配当金が安定していますし、今ならば安い株価で購入することができるため、みちのく銀行は配当利回りが良いです。
さらに、美味しい食事を堪能できる株主優待も、なかなか魅力的でしょう。短期的なキャピタルゲインを狙うのは難しいかもしれませんが、長期にわたって株を保有し続け、インカムゲインを狙うには最適な企業かもしれません。
みちのく銀行は過去の不祥事が難点。投資をするなら配当がメイン
できるだけ長期にわたって投資をするというのであれば、地方銀行であるみちのく銀行は安定感があってオススメです。ただ、過去に不祥事があったというのは気になるポイントでしょう。
みちのく銀行に投資をすれば、不祥事があっても潰れることは滅多にないのでしょうが、だからといって今後業績が上がる見通しも低いです。キャピタルゲインよりも、やはりインカムゲイン狙いの株式となるでしょう。
コツコツと配当と優待狙いでみちのく銀行に投資をすると、10年や20年という長い時間をかけることで、それなりの資産を形成できそうです。