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カナモトという企業はご存知でしょうか。建築関係の仕事に勤めている方は知っている方も多いかもしれません。また、イベントなどでカナモトを知った方もいるかもしれません。
カナモトは、パワーショベルや高所作業車などの建機や鉄鋼、パソコン、テントやステージなどのイベント関連の製品をレンタル提供している企業で、グローバルに展開しています。
カナモトの株主優待はどのような内容なのでしょうか。企業情報や投資情報、株主優待情報を確認し、投資対象となり得るかどうかを判断してみましょう。
目次
ブルドーザーやパワーショベル、快適トイレなど、現場に必要な建機レンタル企業
カナモトは、現場に必要なさまざまな建機のレンタル事業をコアビジネスとした企業です。
パワーショベルやブルドーザー、高所作業車など、いくつもの建機を現場のニーズに合わせてレンタル提供しています。建機レンタル事業の他にも、北海道を中心にH形鋼や棒鋼などの一般形鋼や単管パイプなどの販売を行う「鉄鋼関連事業」や、中古パソコンなどの販売も行う「情報通信関連事業」、展示会やセミナー、式典やパーティーなどのイベントの備品などを扱う「イベントレンタル事業」を行っています。
国内だけでなく、上海や香港、インドネシアなど海外にもグループ会社・営業拠点を構え、グローバルに展開しサービスを提供しています。
高所作業車や環境関連機器、テント、紅白幕など、幅広い製品をレンタルしている
カナモトは、「建機レンタル事業」では、
- パワーショベル
- ブルドーザー
- タイヤローラー
- コンプレッサ
- エアツール
- 送風機
- 水中ポンプ
- 洗浄機
- 濁水処理システム
- 高所作業車
- 環境関連機器
- 快適トイレ
- 土木・建築工事養生システム
- 分電盤内蔵型防油堤付発電機
- アスベスト関連機器など
「鉄鋼関連事業」では、
- KTルーフシステムなど
「情報通信関連事業」では、
- DELLやLenovo・HPなどのパソコンやモニタ
- サーバなど
「イベントレンタル事業」では、
- テントやステージ
- 発電機
- 紅白幕
- 空調機器
- LED照明
- PAシステム
- プロジェクター
- 調理機器
- アトラクション機材
- システムトラスなど
の幅広い製品をレンタルしています。
「実績や歴史」1964年に株式会社金本商店としてスタート
カナモトは1964年設立で資本金136億5,200万円、従業員数2,944名(連結)の企業です(2016年10月31日現在)。
1964年に株式会社金本商店を設立。1972年には「株式会社カナモト」へと社名を変更し、1979年には北海道外初の拠点として青森県に進出をします。
1997年には東京証券取引所の貸借銘柄に選定、翌年には東京証券取引所市場第一部指定。2001年には発寒メガステーションを開設し、第一機械産業株式会社を子会社化。同年、第一機械産業株式会社を完全子会社化します。
2004年には敦賀建機リース株式会社と業務提携。同年、株式会社カンキを子会社化。2007年には株式会社アシストを完全子会社化し、同年、株式会社九州建産を子会社化します。
2009年に香港(金本)有限公司を設立。そして、ナラサキリース株式会社や東京ナラサキリース株式会社など4社を子会社化。2011年にはシンガポールにKanamoto& JP Nelson Equipment(S) PTE. Ltd.を設立します。
2012年にはユナイト株式会社を子会社化。2014年には設立50周年を迎えます。2015年には有限会社エーワ商会の株式を取得。2016年にはJPX日経インデックス400の構成銘柄に選定。株式ニシケンを子会社化します。
2017年には東友エンジニアリング株式会社と名岐エンジニアリング株式会社の株式を取得。
株式会社カナモトの株価や配当
ここでは、カナモトの株価や利回り、権利確定日や必要投資金額などについて見ていきましょう。株主優待を受けるには10単元の保有が必要ですので、優待利回りや必要投資金額は下記とは異なります。
また、実際にカナモトへの投資を検討する場合は、下記数値だけでなく、最新情報や過去からの推移も確認して判断するようにしましょう。
事業の種類:サービス業 | 優待の価値:3,000円相当(1,000株) | ||
---|---|---|---|
優待の種類 | 権利確定月・日 | 優待回数 | |
カタログギフト | 10月 | 末日 | 年1回 |
株価 | 配当利回り | 優待利回り | |
3,895円 | 1.28% | 0.07% | |
必要投資額 | 単元株数 | 1株あたりの配当 | |
389,500円 | 100株 | 50円 |
株主優待は北海道の厳選商品の載ったカタログから選んで貰える
カナモトの株主優待は1,000株以上保有でカナモトの地元北海道の厳選商品の載ったカタログギフト「セレクトフォーユー」から好きな商品を1つ選んで受け取れます。
カタログギフトには、農産物・水産物・畜産物・飲料・乳製品・漬物・お菓子・麺類・加工食品などさまざまなジャンルの商品が載っており、清流紀行ほしのゆめや札幌開拓使ギフト、北のほたる、伝統造りバター、小樽鰊漬け、軸付ピーターコーン、生味ラーメン北海道など、60種類以上の中から好きな商品1つを選べます。
カナモトは国内・海外に多くのグループ会社及び関連会社を持ちます。
カナモトのグループ会社及び関連会社 |
---|
連結子会社 |
株式会社アシスト |
株式会社カナテック |
株式会社カンキ |
株式会社九州建産 |
第一機械産業株式会社 |
東洋工業株式会社 |
株式会社ニシケン |
ユナイト株式会社 |
上海金和源建設工程有限公司 |
非連結子会社 |
有限会社エーワ商会 |
株式会社KGフローテクノ |
金本(香港)有限公司 |
上海可基机械设备有限公司 |
KANAMOTO FECON HASSYU CONSTRUCTION EQUIPMENT RENTAL JSC |
関連会社 |
株式会社朝日レンタックス |
東友エンジニアリング株式会社 |
名岐エンジニアリング株式会社 |
前期は増収減益で今期は増収増益予想。第2四半期の経常利益進捗率は約59%と好調
2016年10月期業績
売上高:1,448億7,000万円(前年比+8.7%)
営業利益:151億3,400万円(前年比−7.0%)
経常利益:144億500万円(前年比−10.9%)
利益:80億9,800万円(前年比−15.3%)
2017年10月期の会社予想
売上高:1,558億円(+7.5%)
営業利益:171億3,000万円(+13.2%)
経常利益:173億6,000万円(+20.5%)
利益:107億3,000万円(+32.5%)
2018年10月期の第2四半期連結業績(2017年6月9日公表)
売上高:792億1,000万円(前期比+15.4%)
営業利益:99億9,300万円(前期比+16.1%)
経常利益:102億4,200万円(前期比+24.2%)
利益:64億6,800万円(前期比+30.2%)
第2四半期段階の経常利益の進捗率は約59%です。セグメント別の業績は次の通りです。
「建設関連」では、北海道から九州を中心に堅調に推移したこと、東京五輪関連工事・首都圏の大規模開発工事の着工などにより、レンタル需要は堅調に推移。さらに、株式会社ニシケンの業績も連結に加わったことにより、売上高・営業利益ともに前期比増となりました。
「その他」の事業については、鉄鋼関連・情報通信関連ともに前年並みでしたが、福祉関連が加わったことで、売上高・営業利益ともに前期比増となりました。
2017年9月4日現在のPERは12.83倍、PBRは1.68倍です。株価はここ1年で倍近く上昇しています。
優待利回りは0.07% 必要投資金額は約400万円!優待目的では難しい
カナモトの株主優待は1,000株以上保有で、地元北海道の厳選商品の載ったカタログから3,000円相当の好きな商品を1つ選べます。清流紀行ほしのゆめや札幌開拓使ギフト、北のほたるなど60種類以上から選べるため主婦には嬉しい内容ですし、北海道の絶品グルメを味わえます。
ただし、1,000株以上必要ということもあり、必要投資金額は3,895,000円で優待利回りは0.07%と非常に低いです。約400万円の投資資金と利回りの低さから、投資初心者が簡単に手が出せる優待株ではありません。
投資を検討するのであれば、優待目的ではなく100株〜保有し、あくまでもキャピタルゲイン狙いの投資がいいでしょう。
業績は前期は増収減益で今期は増収増益予想な中、2Qでの経常利益進捗率は約59%と比較的好調に推移しています。株価はここ1年間上昇を続けており、今後の業績次第ではさらに大きく上昇する可能性もありますが、投資を検討するのであればもう少し株価が落ち着いたタイミングを狙いたいところです。
必要投資金額が高いのであくまでも1単元(100株)〜の検討したい
カナモトは建機レンタル事業をコアビジネスとした企業であり、国内だけでなく海外にもグループ会社を展開しています。
株主優待を受ける場合には10単元で約400万円必要となることから、よほど資金に余裕がない限りは現実的ではありません。投資を検討する場合は1単元から考えた方がいいでしょう。
この1年で株価は倍近く上がっており、今期も2Qまでの業績は比較的好調に見えます。興味がある方は、ぜひ検討してみてください。