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- イギリスはEU離脱か残留か!?全世界が注目する英・国民投票。その結果がもたらす取引リスクに徹底して備えよ
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イギリス国民投票は日本時間の23日15時から24日朝6時までであり、この投票結果次第ではイギリスのEU離脱が現実になりえます。
それによって株式や通貨市場では大きな変動が予想されており、日本では24日の東京市場が開かれる直前辺りから、開いている間に投票結果が解ってくる事になりますから、市場では大きな値動きが起こりえるものです。
現状認識から言うと、世論調査によれば残留派と離脱派がほぼ同等で若干残留派が上回るという状況になっており、世代別で言えば若年層は残留派、高齢層は離脱派という違いがあります。
様々な情報が飛び交っており、このようなEU離脱に関する投票が行われるようになった経緯を知っておく事も有効です。
目次
投票する事になった理由
イギリスは1973年にEUの前進の欧州共同体ECに加盟した当時から、この仕組み大しての懐疑派が根強い面があり、2015年に現イギリス首相のキャメロンが離脱の決断を国民投票するという公約の元で選挙を行って勝利しています。
離脱を求める要因には大きくは2つあると言われ、経済外交、移民問題が挙がり、経済外交においてイギリスの自主性が損なわれ、EUに貿易や産業、環境政策等の土台を決定される事になり、EU加盟以前の古き良き伝統的なイギリスを知る高齢層は特に反発を招いている現状です。
移民問題は非常に大きな問題であり、EUでは加盟国の国民が自由に移動する事を保障しており、これは現在の世界全体でも問題になっているように、国境を超えて人やモノ、金が移動するグローバル社会と同様の問題をはらんでいます。
移民が増えたイギリスでは、所得が低い他の加盟国から移民が流れてきて、結果的に英国人の失業や国内治安の悪化等にも繋がっており、純粋なイギリス人という存在の割合も減ってきている状態です。
これらの理由等を含めてEU離脱を行い、英国の為の国家運営を図りたいという思惑を持つ方が多く、若年層と高齢者の意識の違いとしては、若年層は産まれた頃から移民と共に過ごしており違和感無く生活していますから、現状が普通と考えていて、EU離脱によるリスクの方に不安を持っています。
為替相場の通貨の動きについて
英国がEU離脱に伴って起こるのは通貨の大移動であり、ポンドの値動きがここ数日極めて大きく、こういった時には比較的安全な通貨にお金は流れてくる事になります。
世界で何か問題が起こった時には円に資金が流れる傾向にありますから、イギリスのEU離脱によってポンド安、円高の流れが起こる事は容易に想像出来るものです。
現在はポンドの取引を機関投資家等が控えるようになっていて、一方では日本の個人投資家では利ザヤの大きさを狙ったポンド取引を行う投機場になりえますから、ポンドは再注目通貨になっています。
選挙の影響によっては一瞬で数十円程度の値動きが起こる可能性も高く、ポンドを中心に他の通貨のスプレッドも広がり、レート配信も停止する事もありえますから、為替相場の流動性が無くなってレート配信が無くなる事もあるものです。
ここで注意したいのは、レート配信停止によって、約定価格が表示通りにならなかったり、注文していた額とは乖離したような取引が起こる可能性があり、それによって大幅な損失を抱えてしまって資産を失う事もあります。
特に外為市場でのトラブルが予想され、リスク管理を普段以上に徹底する事が必要です。
現状予想はどうなっているのか
まず現状情報では五分五分でどちらに転ぶか解らないという報道が多く、若干残留派が多いという形になります。
通貨取引業者等の対応としても23日や24日は取引停止銘柄等を制限している所もあり、国内業者ならばポンド円やポンドドルが対象となっていて、状況次第では週明け27日も停止になる事もあります。
さらにこうした選挙予想の時には、有識者や報道以上に指標として役立つオッズ指標があり、現状大手ブックメーカーでは残留予想が1.22倍に対して離脱予想が4倍です。
欧州圏で賭けは文化であり、オッズを決める会社側はこの数値を決定する事は死活問題です。
オッズから見れば残留に傾く予想が圧倒的と言っても過言ではないと言えます。
EUに離脱 or 残留するとそれぞれどういう結果になると考えられる?
・EU離脱が決定すると決まれば為替相場は大混乱に!!
EU離脱が決定すると、英国がEUに加盟していたことにより得ていた関税特権が失われます。
EUとの交易において関税が復活することとなり、英国の輸出は困難になります。
EU内で相互廃止されている貿易関税が復活すれば、英国にある金融機関や世界規模の多国籍企業が、もっと貿易のしやすい国外への移転が進む可能性が高くなります。
さらにスコットランドの独立懸念が再燃する恐れもあり、北海油田の利権を喪失する可能性が出てきます。
これらの影響により英国のEU離脱が決定すると、海外資本の逃避(キャピタルフライト)が発生する可能性が高いと予想されています。
外国資本が英国より資本を引き上げると、急激な英国ポンド安となります。
長期的なポンド/ドル相場の安値を確認してみると、以下の通りとなっています。
①1992年 1.4990:欧州為替制度への加入を巡る、英国中央銀行に対するヘッジファンド勢の空売り攻勢
②2001年 1.3756:労働党政権におけるユーロ参加への機運上昇に伴うポンド安
③2009年 1.3756:リーマン・ショック時におけるポンド最安値
今回、EU離脱が決定すると、これらの最安値を下回り1.3000を突破する可能性が高いと予想されています。
EU残留が決まればポンドドルは回復する
また逆にEU残留が決定すれば、市場に大きな安堵感が広がり、今回のEU離脱騒動が始まる前の1.7000の水準まで反転し、回復する可能性があります。
いずれにしても変動為替相場の歴史において、今回のEU離脱に関する国民投票は、最もレートが動く発表となるのは間違いありません。
その衝撃は2015年のスイスフランショックとは比較できないレベルのものであるため、十分な対策が必要となります。
場合によっては世界規模のG7協調介入の可能性も
今回の英国EU離脱騒動は、外国為替市場に多大な影響をもたらすものです。
そこで既に日本や米国を中心とした金融・財務当局によって協調介入が準備されている可能性があります。
2011年3月11日、日本の東北地方で発生した東日本大震災の直後に、日本保険会社が海外資産を売却する可能性を見込んだヘッジファンド勢により、日本円が投機的に買われ極端な円高になったことがありました。
この時、G7は連携して協調介入を行い、75円ほどだったドル円相場を85円まで一気に押し戻しました。
今回のEU離脱騒動でも、同じことが行われる可能性があります。
仮にEU離脱となった時には、ポンドは猛烈に売られることとなります。
そうなると、輸出に頼る日本は円高となって困ることになります。米国も対ポンドでドル高となるため日本と似た事情を抱えます。
そこで東日本大震災の時と同様に、市場の行き過ぎたポンド売りを防ぐためにも協調介入が行われる可能性があるのです。
今回は国民投票の期日も決定しており、市場がどう動くか十分に予測可能な状況となっています。
すでに主要国の財務当局間で協調介入について話し合われている可能性もあります。
仮にEU離脱が決定しポンド安に動いても、協調介入によって一気に戻される可能性もあるため、協調介入の可能性についても留意する必要があります。
ユーロの相場変動にも注意が必要となる
英国のEU離脱が決定的となると、ポンド安になるのは間違いありませんが、ユーロについても大きく売り込まれます。
ただしユーロへの影響はポンドほどではないと考えられます。
その影響は数日で収まり、ユーロ安のトレンドは長く継続しない可能性もあります。
しかし英国のEU離脱が決定すると、、ポンドもユーロも底値が見えないほど売り込まれる可能性が大きく、相場が戻ることを前提とした押し目買いのトレードは危険となります。
相場が下降するのに合わせた順張りのトレードをするほうが安全で、より確実な利益が見込めることとなります。
バイナリーオプション各社における対応
英国のEU離脱騒動は、離脱が決定しても、離脱が決定しなくても、為替相場に大きな影響を及ぼすものです。
スイスフランショックの時のように、世界中の注文が殺到し、オーダを処理できなくなる可能性があることからバイナリーオプション各社では、取引停止することであらかじめ想定外のレートで取引されることを防ごうとしています。
バイナリーオプション各社の対応は以下のようになっています。
業者名 | 対応 |
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GMOクリック証券【外為オプション】 | ・取引停止:6月24日(金) 取引停止銘柄:ポンド円 |
FXTFバイトレ | 取引停止 ・6月23日(木) ・6回号~11回号 GBP/JPY、GBP/USDのみ ・6月24日(金) ・終日(1~11回号)GBP/JPY、GBP/USDのみ 取引停止銘柄:ポンド円/ポンドドル ※6月27日(月)について 引き続き相場が不安定となる場合停止の可能性あり |
YJFX!オプトレ! | 取引停止 :6月23日(木) 6回号~11回号:GBP/JPY、GBP/USDのみ停止 6月24日(金) 1回号~4回号:全通貨ペア停止 ※状況により6月24日(金)の5回号以降も停止となる可能性あり ※選挙結果次第では終日停止となる可能性あり |
FXプライムbyGMO【選べる外為オプション】 | ・取引停止:6月24日(金) 1回号~10回号のすべての取引 |
IG証券バイナリー | ・取引停止:6月24日(金)午前8時終了分のGBP/JPYとGBP/USD ・マーケット環境により、上記以外の一部銘柄についても取引停止となる可能性あり |
このようにバイナリーオプション各社では、主に国民投票の当日と翌日にポンドの取引を停止するところが多くなっています。
また取引が行われても、相場の急変によりスプレッドが開き、想定外のレートで約定する可能性もあるため注意が必要となります。