• 安く手に入る物件も多い「連棟式建物」とは?どんな特徴があるのか?

安いが建て替えや住宅ローンが難しいなどの注意も必要

2022年2月4日

連棟式建物とはテラスハウスや長屋などと呼ばれることも多く、郊外・地方に行くとよく見かけたりします。

古くに建てられた物件が多いこともあり、非常に安い価格で売りに出されています。

しかし、「安い」という理由だけで投資してもいいものなのでしょうか。

デメリットやリスクの部分もよく知った上で投資をしないと、後で大きく後悔するかもしれません。

建て替えや住宅ローンなど、デメリットやリスクとなる点を中心に抑え、投資計画・判断に活かしましょう。

連棟式建物とは?マンションなどより安くて好立地の建物もある

連棟式建物とはどのような建物のことなのでしょうか。

マンションやアパートよりも安く販売されていることも多く、なかには好立地に建つ建物も多いことから、不動産投資家としては気になる存在です。

連棟式建物についての理解を深めることで、投資判断もしやすくなります。まずは、連棟式建物がどういった建物なのかを理解し、特徴などを抑えていきましょう。

「タウンハウス」や「テラスハウス」、「連棟式建物」とはどういったものなのか?

連棟式建物とは名前の通りいくつかの物件が繋がった形式の住宅のことです。

敷地面積が限られているような場所で、通常は戸建が1戸しか建たない場合でも連棟式物件であれば2戸建ったりします。

特に昔は価格を抑えて土地を有効活用するためにも、連棟式建物が非常に多く建築されました。地方の商店街などでも店舗付きの連棟式物件が見られたりします。

連棟式建物は

  • タウンハウス
  • テラスハウス
  • 長屋

と呼ばれたりもします。

因みに、テラスハウスは壁が隣家と繋がっており、それぞれ専用の庭などを所有します。

タウンハウスは専用の庭などはなく住人同地が共有する緑地やスペースがあるのが特徴です。

連棟式建物のデメリットやリスク

連棟式建物にはどのような特徴があるのでしょう。

投資を検討するにあたり、知っておかなければいけないのがその建物の特徴です。

そして、ポジティブな特徴も大事ですが、リスクとなり得るネガティブな特徴を知っておくことがとても重要です。

リスクを多く知っておけば事前に対策を練ることができますし、建物の購入判断にも役立ちます。

連棟式建物のデメリット・リスクになる「建て替えが困難」「住宅ローンが難しい」という2点について見ていきましょう。

繋がっているが故に単独での建て替えは難しくリフォームもしづらい

連棟式建物は基本的に単独で建て替えはできませんし、リフォームもしづらいです。

連棟式建物は昔建てられたものが多いため、築年数が古い建物がたくさんあります。

なぜ、単独で建て替えができないのでしょうか。

大きく2つの理由があります。

1つは「繋がっている他の物件に住む人たちの許可が必要、場合によっては費用負担が要る」、もう1つは「建物が建築基準法上の道路に接していない場合は建て替えが不可能」です。

繋がっている他の物件に住む人たちの許可が必要、場合によっては費用負担がかかる

まず、隣家と壁がくっついていますので、建て替えをしようとしても繋がっている物件の住人に許可を得て、全体で建て替えを行わなければなりません。

全体でなく単独で建て替えする場合は、隣家や住人から切り離し承諾を得て、切り離しの費用も負担した上で実施できます。

両隣とくっついている場合は切り離し費用が両隣分かかりますので、どちらも予算上の問題からハードルは高いと言えます。

建物が建築基準法上の道路に接していない場合は建て替えが不可能

そして、建築基準法の問題があります。

建築基準法上、建物敷地(都市計画区域内)が原則幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないなど定められています。

このような理由から、室内の簡単なリフォームであれば可能ですが、建て替えや建物の耐震補強工事などを行う際は、単独では難しいです。

都市銀など大手金融機関の住宅ローンが利用できない場合が多い

連棟式建物は単独での建て替えが難しいだけでなく、住宅ローンの利用も難しい可能性があるというデメリットがあります。

なぜなら耐震基準に適合していない建物が多く、建て替えも難しいためです。

都市銀などの大手金融機関の住宅ローンは利用できない可能性があり、現金で購入するか金利が高いノンバンクなどの住宅ローンで購入する必要があります。

購入する側にとっては非常に大きな問題ですので、事前に把握した上で資金計画を考えておく必要があります。

連棟式建物の解体・切り離しや売却は注意が必要

連棟式建物を解体・切り離しや売却する場合は、どのような注意点があるのでしょうか。

すべての区分が同じ所有者であれば勝手も良いですが、そうでない場合がほとんどです。

このような場合、1戸のみの解体・切り離し、売却となるため、さまざまな制限の中で行っていかなければなりません。

どのような注意点があり、どんな手順を踏むのか、不動産投資の「出口」となる部分でもあるため重要です。

連棟式建物の解体・切り離しは通常の建物よりも大変

連棟式建物を一部解体することを切り離しと呼びます。

先述の通り、一部の物件を切り離しする際は、隣家や他の物件に住む住人から切り離し承諾を得た上で切り離す必要があります。

連棟式建物は複数の区分所有者が一棟の建物を区分して所有するため、区分所有法の規定に則って切り離しも行う必要があるためです。

施主を交えて説明をし、承諾を得ていかなければならないため、計画的に手順を踏んで進めていく必要があります。

交渉が難航する場合は、弁護士などに頼ることも考えなければなりません。

その上で工事を進めていきますが、連棟すべてではなく1戸のみを切り離す場合は隣家と壁が繋がっているため、すべて重機ではなく手作業で解体していく必要がありコストもかかります。

特に建物が古い場合は重機で作業をすると、思わぬ部分が壊れてしまう可能性もあるためです。

工事によってヒビが入ってトラブルになることもありますが、元々あったヒビなどを「工事でヒビが入った、どうしてくれるんだ!」など住人が言ってきてトラブルになったケースも起きています。

連棟式建物の解体・切り離しは通常の建物と比較して非常に大変です。

市場価格の7〜8割以下!連棟式建物の売却価格は安い

連棟式建物は単独での建て替えなどは難しいですが、売却は可能です。

ただし、再建築が難しく住宅ローンも不可になる可能性があることから、市場相場の7〜8割以下の価格になることが多いです。

条件の悪い物件に関しては更に安い価格で売却されます。

売り手としては安値でしか売れませんが、買い手としては安く購入が可能です。

連棟式建物は投資対象として魅力的なの?

連棟式建物は投資対象として見た場合、どれくらい評価されるのでしょうか。

コストや利回り、リスクなどを総合的に判断して、投資初心者にもおすすめできる物件なのでしょうか。

投資初心者からすると安く手に入るなどの大きなメリットがある一方で、住宅ローンが困難などの現実的なデメリットもあります。

評価がすべてではありませんが、投資対象として総合的に見た場合の評価を知ることで、投資判断しやすくなるかもしれません。

連棟式建物の投資対象としての評価

連棟式建物はマンションやアパートよりも安い価格で購入できるため、賃貸に出せば高い利回りで運用できる可能性があります。

極力コストを抑えたい不動産投資家にとっては非常に魅力的です。

しかし、築年数が古く老朽化した建物も多く、耐震性も今の基準を満たしていない可能性があります。

建て替えや耐震補強を施すにも、多くの所有者がいるため難しいです。

また、担保価値が低いため大手金融機関などの住宅ローンが利用できないことも多いです。

さらに建物の瑕疵リスクもあるため、瑕疵担保免責のために現金で購入する人もいます。

安く購入して室内をリフォームし賃貸に出し運用することもできますが、さまざまなリスクもあるため、これらのリスクを認識した上で投資する必要があります。

不動産投資のプロですら連棟式建物には慎重に対応しますので、運用実績や投資経験が乏しい場合は、なかなかハードルが高い案件と言えるでしょう。

まとめ

連棟式建物はメリットもデメリットもたくさんある物件です。

限られた敷地の中に効率的に建物を建築して人気を博し、郊外・地方を中心にたくさんの連棟式建物が建てられました。

しかし今となっては、築年数が古く老朽化した建物が多く、耐震基準も現行のものを満たしていないものが目立ちます。

また、所有者が複数いるため建て替えもスムーズに行えません。「安く手に入る」というメリットはありますが、投資初心者にとってはデメリットやリスクの方が目立つ物件です。

購入した後に

「連棟式建物だと知らなかった」
「建て替えなどを考えたが無理だった」

など後悔しないようにしましょう。

初心者はまず手を出さない方が安全です。

著者情報
オールマイティなトレーダーを目指して日々奮闘中 投資で5000万円貯める事が目標。 基本ビビりなので日々可愛い利益をコツコツ貯めています。

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