• 民泊と民宿の違いとは?それぞれのメリット・デメリットとは?
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最近注目されている民泊と日本ならではを感じられる民宿の違い

2018年1月11日

「民泊」と「民宿」の違いがわかりますか?名前は似ていますが内容は大きく異なります。
これから民泊を始めようと考えている方は、民宿との違いやそれぞれのメリット・デメリットを知ることで、民泊の良さをより深く理解することにも繋がります。

また、なぜ民泊が注目されているのか、利用者はどのような点に魅力を感じていているのかなどの整理もできます。特に民泊を検討している方は、特徴や違いについてしっかりと見ていきましょう。

民泊と民宿の違いなど、民泊を始めるにためにまずは基礎的な知識を知る

近年「民泊」サービスが非常に注目されていますが、昔からある「民宿」とは何が違うのでしょうか。
民泊は民宿のように食事が出たり、オーナーさんと仲良くなれたりするのでしょうか。これから、民泊についての理解を深めていくには、こういった違いなども把握しておいて損はありません。

民泊を始めるには旅館業法や民泊新法のことなど、たくさんの知識が必要になり、これらの法律のもと安全・安心な運営をしていかなければなりません。
民泊と民泊の違いや簡易宿所についてなど、基礎的知識をしっかりと把握しておきましょう。

民宿とは?旅館業法では簡易宿所営業に該当する宿泊施設

民宿とは民家の宿のことで、漁師や農家などを営む人や民宿の経営者が、自宅の一部を間貸しなどして民宿料を受け人を宿泊させる施設のことです。
旅館業法の簡易宿所営業に該当するため、営業するには施設の設備やスタッフ配置など旅館業法に定められた規定を満たし、都道府県知事の許可を得なければなりません。

そして、一般的に民宿はオーナーさんがいて、郷土料理や家庭料理などを食べれておもてなしも受けることができます。
宿泊料が安いだけでなく、その地域の土地柄や文化を知れることからも人気です。

民泊とは?民泊と民宿の違いはどんな点?似ているようで内容が異なる

民泊とは一軒家やマンション、アパートなどの一室を宿泊料を受けて、有料で人に貸し出すことを言います。
近年ではシェアリングエコノミーの概念が世界的に広まっており、Airbnbを代表とする民泊サービスが非常に人気です。

ホテルよりも安くインターネットサイトを通して多くの物件から好みの物件を選べるため、世界中の多くの旅行者が利用しています。
自分が住んでいるマンションなどの一室を、不在している時を利用して人に貸し出し収入を得るというシェアリングエコノミー×ビジネスとして、民泊を行う人が多いです。不在時の部屋を貸し出すだけで数千円の収入を得ることができます。

民泊の場合は民宿のようにオーナーが居ないといけないわけではありませんし、食事などの準備も必要ありません。民宿を始める場合は旅館業法の許可を取る必要がありますが、国内で民泊を始める場合は大きく3つの方法があります。

  • 旅館業法の許可を取る
  • 特区民泊にて始める
  • 民泊新法が施行され始める

の3つで
旅館業法の許可を取るには設備などの用意が必要で許可のハードルが高く、特区民泊は東京都大田区・大阪府・大阪市・北九州市・新潟市と地域が限られています。
そのため、国内ではまだ民泊が広く普及しているとは言い切れない状況です。そして、2018年施行予定の③によって民泊の本格的な普及が期待されています。

このように、民宿であれば旅館業法の許可が必要で、基本的にオーナーも居て食事も必要。
民泊であれば、いくつかの始める方法があり、基本的には不在時を利用してマンションやアパートなどの一室を貸し出します。

簡易宿所とは?どのような条件で規定が定められているのか?

簡易宿所とは旅館業法において

  • ホテル営業
  • 簡易宿所営業
  • 旅館営業
  • 下宿営業

と4種の旅館業のうちの1つです。
旅館業法第2条4項において「宿泊する場所を多人数で共用する構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で下宿営業以外のもの」とされています。

旅館業法上においては多人数で共用するものに分類され、具体的な設備内容としても延床面積が33㎡以上(宿泊者数が10名未満の場合は1人あたり3.3㎡)、適当な規模の入浴設備が必要など、さまざまな決まりがあります。因みにホテルの場合は9㎡以上の客室が10室以上で、旅館は7㎡以上の客室が5室以上必要とされています。

民泊と民宿それぞれのメリット・デメリットを理解する

民泊と民宿はそれぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
それぞれのメリット・デメリットを理解することで、どちらを始めるか、始める際に注意すべき点などの理解もできます。

最近注目される民泊と昔から根強い人気のある民宿、どちらにも良さがあり参考にすべき点があります。しっかりと整理して判断材料の1つにしましょう。

民泊のメリット

空き家・空き部屋を有効活用でき収入も得れる
民泊の最も大きなメリットは空き家や空き部屋を有効活用できることです。円安効果などもあり訪日外国人観光客が増加するなかで、宿泊施設が不足しています。
そのため、民泊の需要は高く、空き家や空き部屋を一時的に貸し出すことで、利用者は便利になりますし貸出人は一定の収入を得ることもできます。
人口減・少子高齢化の影響もあり、日本の空き家問題は非常に深刻になっており、野村総合研究所の調べでは2018年には空き家率が16.9%、2033年には空き家率が30%を超えると予測されています。現在でも約10軒に1軒が空き家、近い将来には3軒に1軒が空き家になる可能性があるということです。
新経済連盟が2015年にまとめた提言書では民泊が普及することで年間で約120万戸もの空き家を解消できると試算されており、民泊により空き家を有効に活用することができます。また、1日や2日など不在時を利用して貸し出すことで副収入を得る、1つのビジネスとしても期待されています。
設備投資がほとんど必要ない
民宿であれば旅館業法の許可を得るためにある程度の設備が必要となり、お金がかかります。旅館やホテルであれば充実した設備が必要となり、尚更多くの設備投資が必要です。
しかし、民泊であれば特に大きな設備は必要なく、いるのはアメニティなどの細かい備品くらいです。利用者も安いから民泊を利用するため、元々の期待値がそこまで高すぎないため充実した設備がなくてもほとんど問題になりません(最低限の設備は必要です)。そのため、設備投資にお金がかかりません。
効率的に外国人にもリーチできる
民宿の場合は外国人が情報を得ることはなかなか難しく、国内の旅行者が対象となることが多いです。掲載サイトもたくさんあるため、情報も分散されてしまいます。
一方、民泊は世界の多くの人が「Airbnb」を利用するため日本人だけでなく外国人にもリーチできます。
また、情報サイトが乱立しているわけではなく、現状Airbnbの一強体制なので情報も集中しており、高い確率で利用者に情報提供ができます。

 

民泊のデメリット

部屋が汚れたりすることも
民泊はどんな人が泊まるか最低限のことしかわかりませんし、必ずしも貸出人が居るわけではないため、部屋が汚されたり設備が壊されたりする可能性もあります。
特に外国人が宿泊する際は、国によっては日本と大きく文化が異なるため、トイレの使い方など悪気なく汚されていることもあります。こういったリスクがあることを認識しておかなければなりません。
隣家などからの苦情
なかには夜中にもかかわらず、大声で騒いだりする人たちもいます(悪気はないかもしれません)。外国人からするとせっかく日本まで来たから寝る間も惜しんで楽しみたい!ということかもしれませんが、度が過ぎると隣家や上下階から苦情が出る可能性があります。
苦情が出た場合は貸出人が対応しなければなりませんし、場合によっては貸し出すことができなくなってしまいます。そのため、事前に騒がないように注意を促すなどが必要です。
1泊で得れる収入は高くはない
実際にAirbnbなどを見ればわかりますが、民泊の1泊あたりの料金は非常に安いです。
利用者もホテルや旅館などより安いこともあり民泊を利用する人が多いため、1泊1,000〜2,000円程度の場合も珍しくありません。
民泊は大金を稼ぐためのものではないことを理解しておく必要があります。あくまでも自分が使わない間の期間を利用して人に貸す・共有するという概念がベースにあり、少しでも稼げたらプラスということを認識しておきましょう。

利用者とコミュニケーションが図れる!民宿のメリット・デメリット

 

民宿のメリット

利用者と交流がしやすい
民宿であれば利用者が宿泊する際にオーナーも居て、食事準備などが必要です。手間はかかりますが、利用者と直接交流することができるメリットがあります。
近年では日本人だけでなく外国人が利用することもあるため、さまざまな国の人とコミュニケーションを図れます。
1泊あたりの宿泊料は民泊よりも高い
民宿は、食事提供することや部屋が広い場合もあるため、民泊よりも宿泊料が高いことが多いです。利益率などは各民宿によって異なりますが、民泊よりも客単価が高く稼働率さえ維持すれば売上も確保できます。
営業日数に上限がない
民泊の場合は宿泊日数が年間180日を超えてはいけないなど、民泊新法においても営業日数の規定があります。しかし、民宿の場合はホテルや旅館と同じように営業日数に上限がありません。

 

民宿のデメリット

稼働率の維持
民宿でデメリットとなるのが、高い稼働率を維持し難い点です。民宿事業である程度の収入を得ようと考えると高い稼働率を維持しなければなりませんが、1年を通して多くの宿泊者を呼び込むのは非常に難しいです。
都心部や駅近ではなく、地方にあります。日本人でも旅行の度にホテルや旅館ではなく民宿を利用し続ける人は少なく、訪日外国人観光客も観光目的などで日本に来ますので、必ずしも民宿を希望するわけではなく、観光に利便性の良い宿泊施設を選んだりします。
高い稼働率を維持するのはなかなか難しいです。
設備投資にお金がかかる
民宿の場合、必ず旅館業法の許可を得て営業を始める必要があります。旅館業法には設備面に関する規定もあり、ホテルや旅館ほどではありませんが民泊よりも設備投資にお金がかかる傾向があります。
利用者への情報提供が限られる
日本人及び訪日外国人観光客が日本での宿泊先を探す際に利用するのが、じゃらんや楽天トラベル、Airbnb、トリップアドバイザーなどのサイトです。
じゃらんや楽天トラベル、トリップアドバイザーなどの大手旅行サイト・口コミサイトには民宿の情報も載っていますが、ホテルや旅館の情報も一緒に載っていますし、民宿情報はごく僅かなため埋もれてしまいます。
また、訪日外国人観光客が宿泊施設を探す際は、価格も安く日本らしい文化にも触れられるAirbnbを利用したりします。こちらは完全に民泊専門の紹介サイトなので、民宿の情報をユーザーに提供することはできません。

民泊と他の宿泊施設との違い、民泊の強みを理解して民泊営業を始める!

民宿は旅館業法では簡易宿所営業に該当する宿泊施設であり、旅館業法の許可を得て営業を開始します。一方、民泊は旅館業法の許可を得て営業する方法もあれば、民泊特区の活用や民泊新法施行後に許可を取り始めることもできます。

民宿にもたくさんの良さがありますが、民泊は不在時などを利用して貸し出せたり、設備投資にほとんどお金がかからないですし、利用者は利便性の良い物件を安い宿泊料で利用できます。Airbnbなど世界的な民泊紹介サイトがあるので、多くの外国人に情報をリーチできるのも特徴です。

民泊とホテルの違い、民泊と旅館の違い、民泊と民宿の違いなど、民泊の強みを理解した上で民泊営業をしていきましょう。

著者情報
株主優待が大好き。 桐谷さんのように優待だけで生活するのが夢。 でも不動産投資やFXにも魅力を感じている今日この頃。

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