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- 民泊では近隣住民の不安感がトラブルのもとに!民泊近隣トラブル4つの代表例
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日本でも民泊を始める人が多くなっています。
海外からの観光客の増加で安くて気軽に利用でき、現地の日本人との交流がしやすい民泊が人気を集めているからです。民泊が増えるのと同時に、民泊に関するトラブルも増えています。
料金の未払いや備品の盗難、破損などに加えて、近隣住民からの苦情も多く寄せられています。
近隣住民の方は民泊という制度や、外国人が入れ替わり入ったり出て行ったりすることに不安感を持っているようです。実際にトラブルが起きるとその不安感が高まり、苦情という形に発展します。苦情が多く寄せられると管理会社や大家さん、民泊ホストはその対応として、撤退ということにもつながります。
近隣住民の不安感を和らげるためにはどのような方法が有効なのでしょうか。実際に多く上がっている不安の声を具体的に挙げて考えてみましょう。
目次
民泊で問題視されている近隣住民の不安感 最悪の場合、強制解約もありうる
民泊で最近問題視されているのが近隣住民の不安感です。
近隣住民の不安感が高まると苦情という形に発展し、場合によっては民泊から撤退しなくてはいけません。
撤退ということになれば、それまでに民泊物件に投資した時間や費用が無駄になってしまいます。近隣住民の不安感を無視して民泊はできないのです。
近隣住民の不安感を和らげるために近隣住民への事前説明が求められている
民泊が可能な民泊特区では近隣住民への事前説明を義務付けているところも増えているようです。
近隣住民にあらかじめ民泊を実施するホストの名前や物件の住所、連絡通報窓口などを事前に周知しなくてはいけないのです。事前説明をすることで、近隣住民の不安感を取り除くことで、民泊ゲストも近隣住民もお互いに平穏な生活を送ることができます。
近隣住民が不安感を持つと民泊ゲストの快適な滞在環境を提供しづらい
近隣住民が不安感を持つと、民泊ゲストへの目が厳しくなります。施設を利用している外国人を「犯罪者」と決めつけてあちこちに注意喚起のビラを貼りまくるという事例もあったようです。
民泊ゲストも近隣住民からの疑いの目や警戒心を感じることで、快適な滞在ができなくなってしまいます。
ホテルなどではなく民泊を利用する観光客は、金銭面のメリットはもちろん、地域住民との交流など日本文化の出会いを求めて民泊を利用しています。近隣住民にも温かい気持ちで迎えてほしいのです。
そのためにも、あらかじめ近隣住民の不安感を除去しておかなければいけません。
近隣住民への事前説明では誰にどのようなことを説明するのか
近隣住民への事前説明を条例で定める民泊特区も増えています。近隣住民とはどの範囲の住民のことを指すのか、なにを説明するのか、大阪府の場合を例に見てみましょう。
大阪府の基準によると近隣住民というのはマンション等であればマンションの住人、民泊物件に隣接する建物の使用者、さらに10m以内の建物の使用者ということです。簡単に言えば半径10m以内が近隣住民ということです。
つぎに、説明すべき内容です。民泊を始める場合には半径10m以内の住民に次のことを書面で通知することが定められています。
近隣住民の不安感からトラブルになり、撤退する民泊が増えている
民泊については物件の条件だけでなく、民泊物件の近隣住民や地域性などもよく理解した上で始める必要があります。セキュリティの高さが特徴のマンションでの民泊は大家さんの許可が得られたとしても、やはり近隣住民の理解は得づらいでしょう。
近隣住民の不安感とは具体的にどのようなことなのでしょうか。民泊に関連して寄せられる苦情で多いのは、セキュリティで次いで、騒音、ゴミ・異臭となっています。それぞれの問題点を整理し、対処法について考えてみましょう。
寄せられた苦情が最も多いのがマンションなどのセキュリティ問題
民泊についての苦情で多く寄せられるのがマンションなどの集合住宅での民泊です。
マンションには共用部分がある、隣の部屋と壁一枚隔てているだけなどのトラブルになりやすい環境がそろっています。
なんといっても苦情の中でも多いのがセキュリティ問題です。
マンションはオートロック完備のところも多く、マンションの住民はセキュリティに魅力を感じて住んでいます。そんなマンションに不特定多数の外国人が出入りするとどうでしょう。セキュリティに不安を感じる住民から苦情が寄せられるのも納得できます。
オートロック完備ということは原則マンションの住人だけが出入りできるという安心につながっています。
しかし、民泊では民泊ゲストは入れ替わるわけです。
マンションに出入りできる人が毎週変わるということになります。民泊ゲストは部屋を利用している間は確かにマンションの住人ですから完全に不特定多数とうわけではありません。
問題は毎日、または2日おきとか毎週出入りする人が変わる、しかも外国人であるとうことでしょう。
最近では民泊への理解も広まっていますから、外国人だからと言ってむやみに不安に思う人も少なくなっています。しかし、それでもセキュリティ問題として、多くの人が短期間に入れ替わりながら出入りするというのは不安に感じる人も多いでしょう。
マンションの一室で民泊をするのであれば、オートロック完備ではない物件を選ぶなど、セキュリティ問題が起こりにくい物件を選ぶのが得策です。
マンションの共用部分や深夜の騒音トラブルは撤退につながることも多い
民泊物件での苦情で2番目に多いのは、騒音トラブルです。
セキュリティ問題はマンション住人への事前説明や民泊そのものについての理解の広がり、物件の選び方で一定の解決が可能です。しかし、騒音トラブルは住民が直接に騒音という被害を受けるわけですから、苦情が多い場合には撤退を余儀なくされることもあります。
騒音トラブルになりやすいのは、マンションの共用部分での大声での会話、夜遅くのパーティーです。
マンションの廊下や入口ロビー、エレベーターなどで大声を出されると非常に迷惑です。また、夜遅くまでパーティーをして騒いでいればマンションだけでなく、一軒家の物件でも近隣住民に迷惑をかけることになります。
こうした騒音トラブルを防ぐためには、民泊ゲストに対して注意喚起をするのが第一です。
予約段階でのお知らせ、物件にもハウスマニュアルにしっかりと騒音についての注意を書いておきましょう。
また、騒音を監視するデバイスもあるので、そちらを利用するのもいいでしょう。
ゴミの分別方法などは自治体、地域によって違うので個別の対応が必要
3番目に多く寄せられる苦情がゴミの分別と異臭の問題です。民泊ゲストは基本的に外国人です。
それぞれの国によって生ごみ、紙ごみ、その他のごみの処理方法は違います。さらに日本国内であっても、地域によって分別のルールやごみの出し方が異なります。毎日ゴミを出せるわけではない点にも注意が必要です。
このようにゴミの分別やゴミの出し方については民泊物件によって個別に対応しなければいけません。
また、ゲストの利用日によってはゴミを出すことができず、結果的に異臭につながることもあります。ハウスマニュアルで分かりやすく丁寧に説明すると同時に、民泊利用後の部屋のチェックなどもこまめに行うことが必要です。
近隣住民の不安感やトラブル、苦情に対するホスト側の対処
どれだけ気を付けていても近隣住民の不安感を全く拭い去ることは難しいでしょう。
トラブルや苦情が一切なく民泊を運営することも難しいのが現実です。
なぜならば人間と人間の関りには違いやトラブルが必ず付いて回るからです。その点から目を背けずに、誠意をもって対応することがホストの評価にもつながり、近隣住民や民泊ゲストからの信頼も高まっていきます。
民泊ホスト側は物件選びの段階から近隣住民と信頼関係を築き、地域性を理解すべき
民泊ホストに求められているのはトラブルが起きてからの対応よりも物件選びの段階からの信頼関係、安心感の提供です。
近隣住民への事前説明よりも前に、物件選びの段階で、地域性を理解し、外国人が出入りすることに寛容な地域かそうでないかを見極める必要があります。たとえ大家さんから民泊の許可をもらっていても、大家さんが別の地域に住んでいるなど、地域の情報を持っていない場合もあります。
物件の条件だけでなく、地域性にも目を向けて物件選びをするようにしましょう。
トラブルを事前に防ぐために、民泊ゲスト側に必要な情報を分かりやすく伝える
トラブルのうち、騒音、ゴミ・異臭は気を付けていれば防げるものです。マンションの壁が薄いとか、共用部分では静かにする、ゴミの分別方法などの情報を分かりやすく民泊ゲストに伝える責務が民泊ホストにはあります。
さらに、騒音問題への対応としては一定の音量を超えた場合に通知を受け取り、民泊ゲストにその旨を伝えることのできるシステムを利用することもおすすめです。
ゴミ問題では、民泊ゲストが帰った後に部屋のチェックをするなど万全を期しておきましょう。
これらのことを民泊ホストが一人ですべてやるのは現実的でない場合もあるでしょう。そのために代行業者などを利用するのも一つの有効な方法です。
民泊をする上で近隣住民トラブルを防ぐためにやるべきこと
民泊では近隣住民の不安感が問題視されています。近隣住民が不安感を抱く理由としてはセキュリティ問題、騒音問題、ゴミ・異臭問題などがあります。これらの問題に対応すべきは民泊ホストであり、近隣住民や民泊ゲストの責任ではないことを理解しておきましょう。
時には決められたルールを守れない民泊ゲストもいるでしょう。その場合には、遠慮なく利用を中止し、出て行ってもらえばいいのです。そしてその対応をするのも民泊ホストの責任です。
近隣住民の不安感を少しでも和らげることで民泊ゲストは快適な滞在環境で過ごすことができます。近隣住民からの信頼を高め、民泊ゲストの満足度も高まるのです。結果的に民泊ホストの利益につながるので、先手先手の対応を心がけたいですね。