• 金投資を多くの人が行うのには訳がある。安全資産の代表格・金は投資の王道商品
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リスク資産の逃避先として&埋蔵量も減る中で金投資の需要は拡大中

2017年9月11日

金への投資を考えたことはありますか。
安全資産の代表格でもある金へ投資する人が増えており、多くの人の投資対象の選択肢にも金が入っています。

金への投資は金地金など現物への投資だけではありません。昔のように自宅で金を保有することなく、金への投資は可能です。

金への投資の傾向や、少額・低コストで投資できることから注目されている金ETFや金CFDなどについて、確認していきましょう。特にこれから投資を始める方や投資を始めて間もない方は参考にご覧ください。

有事の避難先だったのが今や王道銘柄

金と言えば、有事などリスクが高まった時に逃避先として投資される「安全資産」というイメージが強いですが、今ではテロや紛争、政治不安、有事、北朝鮮など、さまざまなリスクがあるため、金を投資先として選ぶのもあたりまえのようになりました。

多くの人が金投資をポートフォリオに組み入れています。
金への投資に抵抗がある方は、こんな時代だからこそ金投資への見方を変え、投資を検討してみましょう。

「有事の金」と言うようにリスクが高まった時のみ逃避先として扱われてきた

金はこれまで紛争やテロが起きた時や世界経済の先行きが不透明になった時、北朝鮮リスクや有事リスクが高まった時などの際の逃避先の安全資産として買われる傾向がありました。
なぜなら、金は世界共通の実物資産であり、仮に国が破綻したりしてその国の通貨価値がなくなったとしても、金の価値はなくならないためです。

鉱物なので埋蔵量にも限界があり、先進国でも発展途上国でも価値は共通で、インフレ時も影響が少なく価値が安定しています。

特に近年はテロや有事リスクが高まり株安や通貨安が起きる中で、安全資産として金を買う人が増え価値が上がる場合も多いです。

円建ての金価格は2000年移行右肩上がりですし、ドル建ての金価格も一時上昇・下落はするものの、円建て金価格とほとんど同じ水準です。
リーマンショック時も世界的に株安になるものの、金価格は上昇しています。
今でもそうですが、昔から安全資産として根強い人気があります。

インフレにも強く、有事の際やドル安へのヘッジとして買われる傾向のある金は信用リスクに強い資産です。

リスクのない平常時は金を投資対象にする人は少なかった

先述の通り、リスク時の安全資産という見られ方が強かったため、世の中が不安定になるほど金の価値が上昇する傾向がありました。

また、金を保有しても株式やFXのように配当金を得たり、スワップポイントを得ることはありませんし、大きな売買益を狙うことも難しいです。

あくまでも「守りの資産」のため、特にリスクのない平常時においては運用益を得づらい金を投資対象とする人は非常に少ないです。
近年、さまざまなリスクが増えてきたことから金の価値が再認識されて、より多くの人がリスク回避のために金に投資をしています。

金は埋蔵量に限りがある中で需要は高まっている。今や投資の王道商品の1つ

金の価格が上昇するのは何らかのリスクが高まった時だけではありません。金は工業製品としても重要で、毎日のように使っているスマートフォンやパソコンなどの半導体にも金が使われています。他にも、家電や医療機器なども同様です。これらの製品の規模が拡大するほど金価格は上昇し堅調に推移する可能性があります。

人類がこれまで採掘してきた金の量は14〜15万トンで、1年間で世界で採掘される金の量はおよそ2,500〜3,000トン、地下の埋蔵量は残り6〜7万トン程度と言われています。

金需要は増える一方で、金の量には限りがあるため採掘量・埋蔵量は減っていきます。

また、中国とロシアが金の備蓄量を大幅に増やしていることや常にリスクが滞在化する中で、今後も金の価値が下がりにくい、または上昇していくと考えられています。
リスク回避の安全資産とではなく、今や投資の王道商品の1つと言えるほど、世界中の投資家や国・中央銀行が金に注目しています。

金の現物投資に比べて少額・低コストで投資できる「金ETF」と「金CFD」の違い

金を対象とした投資の中でも金ETFや金CFDは人気が高いです。どちらも金の現物投資に比べて低コストで少額投資が可能な特徴を持っています。

それぞれ、他にどのような特徴を持つのでしょうか。
金ETFも金CFDも一見すると似ているように感じますが大きく違います。金ETFは株と同じように取引ができ、金CFDはFXと同じように取引ができます。

それぞれの特徴を理解して、自分に合った金投資を行いましょう。

「少額・リアルタイム・低コスト」で投資ができ人気の金ETF

金ETFとは金価格に連動した上場投資信託のことで、1口5,000円程度という少額で投資できるため手軽で人気があります。

金ETFの特徴は、少額投資でリアルタイムで取引でき、手数料も現物より安く売りからも入れる点です。通常、金の現物を購入しようと考えると1gで約5,000円かかり、10gで約5万円、1kgで約500万円かかるため、簡単に手が出せるものではありません。

ETFであれば取引所に上場してますし、売買手数料も安いです。また、金地金や純金積立と違い保有手数料もかかりませんし、実際に金現物を保管していて、万が一取扱業者が破綻したとしても保護されるようになっています。

現在、日本の証券取引所に上場している金ETFは下記5つです。
それぞれで金先物価格や金現物価格、ロンドンのドル建て金価格など連動対象が異なり、投資家の購入額に応じて金地金が購入されるものと裏付けのないものとがあります。
※裏付けのないものについては、有価証券などに投資するため金現物への投資は行いません。

証券取引所 連動対象 裏付け
SPDRゴールド・シェア ロンドン金現物価格 あり
金価格連動型上場投資信託 円建て金現物価格 なし
純金上場信託(金の果実) 円建て金現物価格 あり
ETFS 金上場投資信託 ドル建て金現物価格 あり
国内金先物価格連動型上場信託 TOCOM金先物価格 なし

深夜まで取引ができレバレッジ取引も可能オーバーナイト金利も受け取れる金CFD

CFDは株価指数や海外株などにも投資ができますが、金を対象に投資することもできます。

金CFDの特徴は、少額資金・低コストで深夜でも取引ができ、買いからも売りからも入れること、そして保有ポジションによってはオーバーナイト金利を受け取れる点などです。まず、証拠金取引なので少額資金で取引ができます。そして、証拠金を担保として証拠金の何倍もの金額の売買取引を行うレバレッジ取引が可能です。

業者によって異なりますが、100倍以上のレバレッジを効かせて取引することもでき、資金効率を高めた投資ができます。また、買いだけでなく売りからも取引できるため、相場の上昇局面だけでなく下落局面においても利益を狙うことが可能です。日中だけでなく深夜でも取引ができるため、仕事で忙しい方でも安心して取引ができます。

基本的に取引手数料も無料な場合が多く低コストで投資できるのも特徴であり、コストを抑えた運用が可能です。
さらに、ポジションを保有しているだけで、毎日FXのスワップポイントのようなものを受け取ることもできます。
オーバーナイト金利と呼び、ポジションを翌日まで持ち越した場合に発生します。

売りポジションを持ち越すとオーバーナイト金利を受け取れ、買いポジションを持ち越すとオーバーナイト金利を支払います。買いポジションを保有する場合はオーバーナイト金利の支払いがありコストとなるため注意が必要で、長期保有する場合は大きなコストとなってしまいます。

金CFDは、少額・低コストで深夜まで取引ができ、レバレッジやオーバーナイト金利があるなどのメリットがありますが、レバレッジやオーバーナイト金利はデメリットにもなることも理解した上で投資する必要があります。

今後のリスクや需要拡大に備えてポートフォリオへの金の組み入れを検討しよう

以前はリスク時のみ金が注目されましたが、今ではあらゆるリスクが蔓延していることから、最初から投資対象として金が検討されることも珍しくありません。

金は国の政治や経済などの影響を受けにくい世界共通の価値ある資産です。

今後採掘される量にも限りがある中でロシアや中国など、投資家だけでなく国も金を買い備蓄量を増やしています。
また、さまざまな電子機器の半導体にも使われてもいるため、今後も需要の拡大が期待されます。金に興味がある人は、まずは低コストで投資できる金ETFや金CFDを検討してみてもいいかもしれません。

著者情報
自虐に突っ走る投資初心者。腹八分目を肝に銘じつつ、欲と恐れと戦いながらどこまで我慢できるか毎日チキンレース繰り広げてます。

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