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旗振(旗竿地)の評価は?都心部に多いけれど価値はあるの?

2017年10月1日

都心部で見かける機会の多い『旗振(旗竿地)』。
売るにしても買うにしても、不動産投資目的にしても「ワケあり不動産」とみなされやすいですが、果たしてどのように評価されているのでしょうか。

旗振(旗竿地)の特徴から見る評価とは

都心部で家探しや土地探しをすると必ず見かける旗竿地の土地。イメージは決して良いものではないものの、実はそれなりに人気があります。

基本的にはデメリットが大きいとされる旗振(旗竿地)。果たしてどんな風に評価されるのでしょうか。

旗振(旗竿地)とは旗の形をした区画の土地

土地に余裕が無い都心部は少ない土地を有効活用するために、道路とは最小限の接地面積から奥の敷地まで通路を延ばし、その先の土地に住宅を建てるケースがあります。いわゆる『不整形地』に分類されます。

まるで旗竿のような形状をしていることから『旗振(旗竿地)』と呼ばれるのが一般的です。ちなみに不動産用語では『敷地延長(敷延)』と呼ばれることも。

旗竿地には以下の特徴があります。

価格が安い(資産価値が低い)

土地代が高い都心部で旗竿地の価格の安さは大変魅力的です。人気の高いエリアはそれに比例して価格も高くなりますが、旗竿地なら安く購入できる可能性があります。

ただし購入する側の立場で見ての話。売却する側からするとデメリットとなりえます。
とはいえ土地が高いエリアになると旗竿地でもそれなりの価格になります。

車の出入りがしづらい

道路に面している部分が狭く、通路が2m程度になってしまうことも。自動車の出し入れが大変。

建築費が割高になりやすい

建築用の自動車が自由に出入りできないケースも考えられ、建築の難易度が高くなってしまうため費用が割高になりがち。

日当たりや風通しが悪い可能性

限られた土地を有効活用するために用いられる旗竿地はどうしても「日当たり」や「風通し」が悪くなってしまいがちです。実際に住んでみないと分かりづらい部分も大きい。

プライバシーを守りづらい

道路から通路を経由して家に移動するため、通路に面した住宅から丸見え。

旗振(旗竿地)の評価の仕方は不整形地補正率が重要視される

不整形地に該当する旗竿地。評価方法は通常の方法とは異なり、独自の評価方法が採用されています。

具体的には、評価対象地と全面宅地のかげ地部分を基に、不整形地補正率を掛け合わせることで評価します。

旗竿地の評価の計算

①評価対象地(A)と前面のかげ地部分(B)を含めた全体の整形地の価額
路線価×奥行価格補正値×地積(A+B)
②前面のかげ地部分の価額
路線価×奥行価格補正値×地積(B)
③①-②
③×不整形地補正率

不整形地補正率は以下のうち小さい方が適用されます。

1.不整形地補正率×間口狭小補正率(小数点第2位未満切捨、≧0.6)
2.間口狭小補正率×奥行長大補正率(小数点第2位未満切捨、≧0.6)

路線価の調べ方は国税庁のホームページから

路線価は国税庁のホームページから調べられます。調べたい土地を『路線価図』から探し出しましょう。

路線価は道路を基準に価格を決めるもので、どの道路に沿った土地なのか、を評価する基準です。例えば「330C」の道路に面した土地は1㎡あたり33万円の路線価となります。
仮に土地が100㎡だとすれば、33万円×100㎡=3300万円の路線価と評価されます。

奥行価格補正値

奥行価格補正値も国税庁のホームページに記載されています。

例えば普通住宅地区の土地で30mの奥行距離があれば「0.98」が適応されることに。

不整形地補正率

同じく国税庁ホームページから。地積区分に応じてかげ地の割合により補正がかかります。

例えばA区分(500㎡未満)で、かげ地割合が30%以上なら「0.90」が適応されます。

なぜ旗振(旗竿地)の評価を知る必要があるのか?そのメリットは

上記したように旗振(旗竿地)の評価計算は手間がかかります。細かい数値もたくさん出てくるので、やり方をひとつ間違えてしまえばあっという間に評価額に差が出てしまいかねません。

普通なら「不動産鑑定をお願いすれば良いかな」「そっちの方が確実だろうし」と考えがちです。しかし不動産のプロでも計算間違いをしてしまうことがあります。
そうなると「○○万円で売れます」or「○○万円で買えます」と言われて、実際は間違っている可能性だって十分考えられることに。

このような事態を避けるためにも、自分自身で評価を計算し、ある程度は把握しておくと安心です。

旗振の評価を知ることで投資の力となる

都市部では人気の高い旗竿地ですが、地方になるとなかなか買い手が見つからず、売れないことも多々あります。それでも土地の価格の安さは魅力的。

都市部なら不動産投資先として人気が高いですが、メリット・デメリットを十二分に考慮した上で検討する必要があるでしょう。

著者情報
オールマイティなトレーダーを目指して日々奮闘中 投資で5000万円貯める事が目標。 基本ビビりなので日々可愛い利益をコツコツ貯めています。

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