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安定成長型の株式と業績の関係

2017年10月26日

独自の商品を打ち出して市場のシェアを持っている企業の株価に興味を持ったことはないでしょうか。佐藤食品工業は越後製菓と並び包装餅市場の超有名企業として日本中にシェアを持っています。
今回はそんな佐藤食品工業ならではの株主優待やその情報を述べます。

サトウ食品工業は日本中でおなじみ

サトウ食品工業と聞くとあまりピンとこない方もいるかもしれませんが、サトウの切りもちやサトウのご飯という商品名が上がればわかるでしょう。電子レンジでも調理可能な白米のパックや個包装された餅の市場シェアは圧倒的であり、名前を知らない人はいないでしょう。

佐藤食品工業は昭和25年に佐藤勘作商店として白玉粉の製作を始めた企業です。今では多数の企業が取り入れている包装されている餅の販売は、昭和39年に佐藤食品工業が始めました。昭和41年より現在の屋号である株式会社佐藤食品工業に改組し、昭和63年からはスーパーでおなじみのサトウのご飯の販売を始めています。
平成13年に東証2部上場を果たし、平成22年には創立60周年を迎えています。

佐藤食品工業株式会社の株価や配当

事業の種類:食料品 優待の価値:1,000円(最低)
優待の種類 権利確定月・日 優待回数
飲食料 10月 年1回
株価 配当利回り 優待利回り
3,450円 0.4% 0.29%
必要投資額 単元株数 1株あたりの配当
345,000円 100株 14円

佐藤食品工業の株主優待とは

佐藤食品の株主優待は、皆さんご存知のサトウの切り餅やサトウのご飯といったメジャーな自社商品を受け取ることができます。
毎年10月31日時点で株主名簿の登録されている方が対象となり、保有している株数に応じて優待が増加します。

■最低100株以上保有の場合、1000円分の自社商品
■1000株以上保有の場合、3000円相当の自社商品
■3000株以上保有の場合、5000円相当の自社商品
■5000株以上保有の場合、7000円相当の自社商品

佐藤食品工業は国内に工場を4か所、支店を4か所、営業所を5か所、配送センターを1か所所有しています。
工場は比較的コメの産地に近いところにあり、よりよい商品を各地に素早く供給できる体制になっています。特に年末年始などには佐藤食品工業の製品が需要増となることからも、これから工場が増設される可能性を示しています。

単身世帯の増加と女性の社会参画が収益チャンスに

佐藤食品工業の業績を確認、予想するうえで必要になる指標があります。それは単身者世帯数です。単身者世帯の増加により、パックご飯や個包装餅の需要の増加が見込まれます。

過去5年をさかのぼっても業績は上昇しており、利便性の高い商品性から販売を伸ばしています。また米穀自体の価格も落ち着いていることもあり、原材料の調達価格の低下が見込まれます。近年のコメの価格を見ると、国内需要の減少が顕著であり、家庭当たりの米穀消費量の低下につながり、結果として佐藤食品工業の主力商品の購入量が増えることが予想できます。また近年においては女性の社会参画が非常に速い速度で浸透しています。そのため男女問わず若年層の単身世帯の増加がみられます。

しかし外食産業の販売額は横ばいを続けているため、中食と呼ばれるスーパーの総菜や持ち帰り食品を利用しての食事が販売額を伸ばしています。そういった需要に対し、非常に強みを持つことから、売り手足場が続く就活やその後の社会生活において米飯加工品の需要がこれからも増加することが見通せます。したがって今後の見通しとして、長期的には販売額及び経常益は上昇傾向であるといえます。

商品の展開次第では大化けの可能性も

投資家として佐藤食品工業に投資をする人は、まずその安定した業績への評価が高く、長期的な投資の可能性を見ている人も多いでしょう。佐藤食品工業の商品ラインナップに関して、ロングセラー商品が多く、かつ正月などの特定の需要が見込めるため、大きな営業益の減少は回避できるとの予測が立ちます。
この場合においてはPERと呼ばれる株価収益率の倍率が高くなる場合が多いです。PERが高くなるということは市場全体に比べ長期的な収益が見込めるという評価であるということです。そのため佐藤食品工業は株主からの評価が高いといえます。

また佐藤食品工業は商品展開が期待できます。昨今では地震やその他の災害に備え、簡易調理ができる米飯やその他の食品の需要が伸びています。そのため個包装されている餅などは長期保存ができるようになると、非常に大きなマーケットへの参加ができるようになります。
したがって商品開発力という点においては投資家として大化けの可能性を探すことになりそうです。これまで低成長であったものが成長率を上げることはよくあるものなので、安定と成長の両方に投資をしたい投資家にお勧めです。

長期投資の優等生としての佐藤食品工業

佐藤食品工業は、創業以来コメを原料とした餅やインスタント米飯の販売によって売り上げを伸ばしてきました。その中でも工場の建設によって全国的に展開できる地力がついてきた企業です。他の上場会社に比べると上場してからの期間も短いですが、他社にはあまりまねできない商品を販売していることを強みに業績を向上させてきました。

株主への還元は、現金としての配当は平均よりも低く、あまりそれ自体に魅力は少ないかもしれませんが、優待に関してはそれぞれの持ち株数に配慮した形になっており、投資家にとっては大きな魅力の一つとなっています。これからの事業展開は業績を大きく左右することになりそうですが、社会の流れに乗りやすい企業であることから、株価と優待のどちらも期待できる銘柄であるといえます。

著者情報
株主優待が大好き。 桐谷さんのように優待だけで生活するのが夢。 でも不動産投資やFXにも魅力を感じている今日この頃。

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