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森下仁丹は創業から120年を超える長寿企業として知られています。明治時代にその歴史が始まり、現在まで第1医薬品、第2医薬品や置薬、栄養補助食品を製作、販売してきた製薬会社です。
有名な商品はビフィズス菌のビフィーナやオラクルワンといった藻があります。
製薬会社は比較的他業種に比べ配当の高さや優待の内容名で注目されやすく、森下仁丹も例外ではありません。今回はその優待と歴史に注目します。
明治から続く薬品販売のプロ
森下仁丹株式会社は、明治26年、森下南陽堂として大阪市中央区に創業しました。
創業者は森下博という人物で、初めに会社の名を有名にしたのは「毒滅」という梅毒の治療薬でした。
明治38年からは現在の社名の由来でもある「仁丹」という名前の口中清凉薬の発売を始めました。
仁丹という商品の名前の由来は、儒教の最高の徳である仁という文字と、良薬の意味を持つ丹という文字を組み合わせたことです。
口中清涼薬とは今でいう口臭予防薬のことであり、大人の身だしなみとして販売が増加していきました。
子会社にはテルモの名前でおなじみの体温計のメーカーがあります。昭和11年に現在の屋号である森下仁丹株式会社に改組し、その後昭和36年に東京証券取引所に上場しました。
平成19年に世界初となる2層カプセルによるオラクルワンショットを発売しました。平成22年につなぎ目のないカプセル、シームレスカプセルを利用した7種の生薬配合製品、仁丹16を発売し、現在でも医薬部外品の分野において、先端を走り続けています。
森下仁丹株式会社の株価や配当
事業の種類:医薬品 | 優待の価値:7,000円(2,000株以上は10,000円) | ||
---|---|---|---|
優待の種類 | 権利確定月・日 | 優待回数 | |
健康食品 | 3月31日 ※権利確定は3月28日 | — | 年1回 |
株価 | 配当利回り | 優待利回り | |
633円 | 1.18% | 1.1% | |
必要投資額 | 単元株数 | 1株あたりの配当 | |
633,000円 | 1,000株 | 7.5円 |
森下仁丹ならではの株主優待
森下仁丹の株主優待は、自社製品の詰め合わせセットです。これは3つのコースから選択することができ、自分の好きな内容のものにすることができます。
一般的な企業が3,000円程度の優待が多い中では比較的高額な内容といえます。また森下仁丹の自社商品ということで、健康増進に役立つ商品を選べることも大きな魅力の一つといえます。
この株主優待は1,000株以上を保有することにより、権利が受け取れます。この時に同時に配当も決定するので、実質的な配当と優待の価値の二重取りとなります。
そのため3月購入が比較的多くなります。また2,000株以上保有する場合は、上記の7,000円の選べるコース商品に加え、プラスで3,000円分の自社商品が受け取れる仕組みになっています。
森下仁丹の製品群の売り上げと業績の関係
森下仁丹は、企業紹介でも述べた通り、仁丹を含む健康食品や医薬品のヘルスケア部門と、長い歴史に裏付けられたシームレスカプセルの技術によって業績が支えられています。
しかし商品の特性として漸進的にシェアを拡大する傾向にはなく、毎年一定の収益を上げる傾向が強いです。
そのため大きく収益を伸ばすことは難しかったのですが、近年ではのど飴商品の復活や、積極的なプロモーション活動により、やや収益が上向いている状況です。またカプセル事業が大きな柱となっていますが、毎年の成績を見ると売り上げ自体は落ち込むことも多く、財政基盤は不安定であるといえます。
そのほかにもカプセル事業では、医薬品分野のみならずフレーバーカプセルにも注力しており、こちらの収益がカプセル事業全般の売り上げを押し上げる形となっています。
また製造過程におけるコスト削減や技術革新の伴うランニングコストの減少などから、収益率を上げる努力が見て取れます。
生薬事業においてもある一定の売り上げを上げています。2017年には物忘れ改善薬であるキオグットの市場投入により、ドラッグストアをはじめ通信販売面での収益改善が期待されています。
製薬会社の強みと割安株の兼ね合いとは
製薬会社の株価というとアメリカのメーカーに代表されるように、高収益企業が多いイメージがあります。
また医薬品業界は株式投資としてのメリットのほとんどは配当などを中心に構成されており、高配当な銘柄ほど株価は上昇しやすい傾向にあります。
したがって次に買いが集まる可能性がある銘柄を選ぶ投資家にとって魅力のある産業であるといえます。
しかしその反面、医薬品業界は商品の研究開発に非常に大きな時間と金銭がかかるため、短期的には赤字になりやすい傾向にあります。
特にヘルスケア商品が主な場合は、新規参入や競合商品が多くなりやすいことからも、新発の商品を多く開発、発売できる大手資本のメーカーに買いが集まりやすい傾向にあります。森下仁丹の場合においては、開発のスピード自体はそこまで早くないものの、購買層には一定の信頼を築けています。発売する商品群が、一度にシェアを伸ばせる商品ではないため1商品における収益の増加はさほど見込めない状況です。
そういった評価の中で、株価自体は比較的安価で推移しており、特定購買層のあるメーカーとしては割安であるといえます。したがって、資金的に余裕があり、5年単位での投資が可能で、かつ商品開発での大きな成長を狙う投資家に向いているといえるでしょう。
歴史ある医薬品業界での立ち位置
森下仁丹株式会社は、歴史が長い企業が多い医薬品業界でも、早い段階からヘルスケア部門に特化してきたい企業です。
そのため毎年の収益の変動が少なく、安定している企業群であるといえます。
また経営面を参照すると、商品群も高収益率商品ばかりというわけではなく、消費者志向の企業としての立ち位置があります。
また主力商品の転換も進んでいる途上であり、まだこの先のビジョンについて、可能性が大きくあるといえます。
配当や株主優待の率が高いとは言えませんが、価値ある商品を提供している企業としての投資価値は高いとえます。