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- ヒゲがあるローソクは足どんな意味をもつ!?実体と見方を図解
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ローソク足やヒゲという言葉を聞いたことはありますか。
株の売買など、金融取引各種で利用される代表的なチャートであり相場の分析・予測をするために、絶対に知っておかなければならないものです。
ローソクの実体からどんなヒゲが伸びているか、上と下の伸び方のバランスはどうか、実体は長いか短いかなど、ローソク足の実体とヒゲの長さやバランスで相場の勢いなどを分析・予測することが可能です。
ここでは、投資家にとって切っても切り離せない存在である、ヒゲや実体、ローソク足について紹介します。
株式投資を始めて間もない方や、これから始める予定の方、復習など参考にご覧ください。
投資家たちにとってのヒゲや実体とはどれほど重要な存在なのか
投資家にとって、ヒゲや実体はどんな存在なのでしょうか。実際にそれほど大切なものなのでしょうか。
ヒゲや実体を見ることで相場の勢いや方向性などの分析もできるため、株を買いたい投資家や保有する株を手放すタイミングを見計らっている投資家にとっては、ローソク足とヒゲは非常に重要な存在です。
ヒゲや実体の特徴や動き方を知ることで、その他のテクニカル分析の精度も高まります。
ヒゲとは?ローソク足とは?実体や上下のヒゲには意味がある?
ヒゲとはローソク足の実体の上下に伸びる線のことで、ローソク足が表す時間内(日足、週足、月足、年足があります)に株価が実際に到達した最高値や最安値を表します。
ローソクの実体部分は本体や胴体とも呼ばれます。1つのローソク足だけで、高値・安値・始値・終値の4つの値が把握でき、特定の時間内で価格がどのような動きをしたかを視覚的に大枠把握できます。しかも、トレンドの方向も概ね理解することのできるものになっているのです。
ローソク足は、陽線と陰線の2つあり、価格が上昇した場合は――つまり終値が始値よりも高く終了した場合のローソク足を陽線、逆に終値が始値より安く、相場が下降した場合は陰線が表れます。ローソク足は時間軸に合わせて分足や時間足、日足、週足などがあり、一般的には陽線が白抜き、陰線が黒塗りで表示されます。
ヒゲは実体の上に伸びる線が上ヒゲと呼ばれ、実体の下に伸びる線が下ヒゲと呼ばれます。
これらのヒゲは特定の時間内での高値と安値を表し、上ヒゲと下ヒゲを見れば、相場の変動幅が分かるようになっています。
そのため、相場の勢いが拮抗している際は、実体がなく、高値と安値が表示された十字足が表れます。実体やヒゲを通してローソク足を読み取り、相場の動きを予測することはチャートを見る基本です。
実体が長い陽線であっても上ヒゲが表れると状況変化の可能性も
例えば、特定の時間内で始値が100円で終値が120円まで大きく上がったとします。
この場合、陽線で実体がとても長く表示されます。
実体が長く表示されるほど、株価が上昇していることを示しますので、投資家としては期待が膨らみます。
特に上昇の力が強い場合は、実体が長い陽線として表示され、ヒゲは下ヒゲのみが伸びています。
しかし実体が長く表示されていたのが、段々と短くなり上ヒゲも表れた場合はトレンドに変化が現れ始めてことを示し、投資家も心配になってきます。株を買って保有している場合は、極力実体の長い陽線が表れてほしいものです。こういった不安な心理がさらに相場を動かすこともよくあります。
投資家は実体の長い陽線を見ながらも、いつ実体が短くなるかドキドキしているものです。実体が短くなり、上ヒゲが表れると心配や不安な気持ちが出てきます。するとそれが市場に変化をもたらすのです。
当然ですが株を売却するのであれば、できる限り高値で売りたいものです。
ローソク足とヒゲの観察で株価の動きのトレンドを掴めれば、安く買え、高く売れます。ローソク足の実体が長く、かつ下ヒゲも極端に長ければ上昇トレンドであるといえ、その分、株価が上昇しキャピタルゲインを得られる可能性が高まります。
投資家は株価が上がると嬉しいと同時に、いつ売却するかを考えています。その参考になるのがローソク足とヒゲの長さと方向なのです。
上ヒゲが表れだすと相場の勢いが弱まっていることを表すため心配になる
実体の長い陽線の実体そのものが短くなり上ヒゲが表れると、相場の勢いが弱まっていることを表します。
そのため、これまでの上昇相場から下降相場へと変わる可能性が出てくるのです。
投資家としてはできる限り高値で売りたいわけですので、相場の勢いが弱まりトレンドが転換するリスクを考え心配になります。そして、実際に投資家の不安が売買の流れに影響を与え、それが加速することでトレンドが大きく転換することになるのです。
未来の相場を完全に読むことはできませんが、実体とヒゲは今後の予測をするうえで重要な役目を果たすものになりします。
陰線と陽線のヒゲから予測するその後の相場の展開について
始値よりも終値が下がった陰線も、終値が上がった陽線も、どんなヒゲが付くかによって相場の強さを予測することができます。
どのようなヒゲが付いた場合に注意が必要なのでしょうか。
ヒゲの基本として、四角いローソク(実体といいます)の上に伸びる線(ヒゲ)を「上線(あるいは上ヒゲ)」、下に伸びるヒゲを「下線(あるいは下ヒゲ)」と呼び、上線はローソクが表す一定の時間内に到達した最高値を示し、下線は最安値を示しと上記で説明をしました。
一般的に上線が長いと高値がかなり上でついているのに終値はかなり下というふうに下落幅が大きいので、上昇に対する抵抗があると見ていいです。
つまり下落トレンドになりそうだと判断し、逆に下線が長いと終値の上昇の幅が大きいわけですから、下げに対する抵抗があるので、その後上昇トレンドになると考えられます。
ヒゲが長い方向にトレンドは動かない傾向にあるということがローソク足とヒゲの見方の基本になります。
では、陰線と陽線が安値圏や高値圏でヒゲを付けた場合、その後の展開はどうなるのでしょうか。
陰線と陽線のヒゲから見るその後の相場の展開について、詳しく確認していきましょう。
陰線に下ヒゲがある場合は上ヒゲとの長さの違いによって相場の力関係が分かる!?
ローソク足の陰線とは始値よりも終値の方が低いことを表しています。つまり、値下がりした場合に表示されるローソク足のことです。ローソクの実体が表す時間内(1日、1週間、1ヶ月、1年の種類があります)においては株の価値が下落したということになります。特に実体が長いとその傾向は強いです。
ですが、陰線だからといって、トレンド自体も下落しているとは限りません。ヒゲの出る方向と長さを確認することで初めて、トレンドを読むことができるのです。
まず、陰線において下ヒゲがある場合は、上昇を暗示する場合と、値下がりの力が強いことを表す場合があります。これはヒゲの長さで今後の流れが変わっていきますし、分析や予測の判断材料になります。
陰線の上ヒゲが長く、下ヒゲが短い場合においては、高値よりも安値付近で終値を付けたことを表しています。
値下がりの力の方が強いことを示します。いったん相場がそれなりに上昇した瞬間があったものの、上昇への抵抗力が強かったことで値が下がり、下がりきった付近で終値がついたことになります。そのため、さらに値下がりすることが予想されます。
一方で、陰線の上ヒゲが短く、下ヒゲが長い場合は、安値よりは高値付近で終値を付けたことを表します。
値上がりの力がやや強いことを示しています。こういったローソク足の場合はその後、値上がりすることが予想されます。
また、陰線に上ヒゲだけがあり下ヒゲがない場合もあります。
一般的に下にヒゲが付いているケースでは少なくともその株を買いたい人の方が多かったために値が上昇したことになります。上ヒゲしかないということは、いったん買いたい人がいたものの、最終的に売りが強い状態へとトレンドが決定的に動いてしまい、一方向に、かつ一貫して相場が動いたのです。
上ヒゲしかないというのはこういうことを示します。
こういった状態が現れたときは、トレンドが大きく下落する傾向にあることが多いと理解しておきましょう。
陰線が頻繁に表れるということは全体的には相場が下落しているトレンドにあるときです。
特に実体が長いとそう見て構いません。しかし、陰線へのヒゲの付き方を見ることで下落する力が強いか弱まっているかを予測することが可能です。つまり、トレンドが反発する頃合いを予測することもできるということです。
陰線同様、陽線に付いているヒゲの長さで上昇の力が強いかどうか予測できる!
ローソク足の陽線とは始値よりも終値の方が高いことを表しています。ローソクが示す時間内で株の価値が上がっていることになります。つまり、値上がりした場合に表れるローソク足のことです。
ですが陰線同様、ヒゲの付き方によって反発する瞬間が予測できるので、トレンドを見るために陽線のヒゲについてもしっかりと理解しておかなければなりません。
相場というのは延々と上昇を続けることはありません。
必ず反発して、相場が反対方向へと動きます。長い時間スパンで見ても上昇と反発は繰り返していますし、短時間においても同様に上がっては下がってを繰り返しています。
そのためにローソク足は実体の長さがそれぞれ違いますし、ヒゲも付くのです。そして、それらの長さや方向を見ることで、トレンドなどを分析できるというわけです。
ローソク足の陽線にヒゲが付いている場合においても、ヒゲとの関係でトレンドを見極めることができます。
陽線に上ヒゲがついたときは値上がりの力が強い場合と、値上がりの力が弱い場合といった相場の読み方があります。
陽線の下ヒゲが短く、上ヒゲが長い場合は、安値寄りに終値があると判断され、相場がやや弱いことを表します。
高値を示したものの、結局反発して終値で落ち着いたということは値上がりする力が弱く、陽線とはいえ今後相場が下降する可能性があることを示すのです。そのため、下ヒゲが短くて上ヒゲが長い陽線が現れたら上昇から下降に転じる可能性があるので、注意をしなければなりません。
一方で、陽線の下ヒゲが長く、上ヒゲが短い場合では、高値付近に終値があることは一目瞭然ですね。
ずっと安い値をつけていたにも関わらず大きく反発した様子がわかります。つまり、これはその時点において値上がりする力が強くなっていることを示します。
そのため、この形のローソク足が見られたときは今後トレンドが上昇していく傾向であることを表していますので、利益獲得をしやすいチャンスが到来したともいえます。
また、陽線において上ヒゲがなく下ヒゲのみのローソク足が見られた場合、株価が急騰している状態である可能性が高いです。
ローソク足を複数並べて見たときに陽線が連続で並んでいると価格は上昇傾向にあるといえます。ですが、ヒゲの付き方を注意して分析すれば、上昇する力が弱まっている可能性もあることを読み取ることもでき、トレンドの転換を予測できます。
高値圏で陽線にヒゲがついた場合は下降トレンドへ転換する可能性がある
ローソク足とヒゲの付き方でトレンドが転換するタイミングを推し量ることができることがわかったかと思います。
基本部分は陰線と陽線に関わらずヒゲが長い方向に対して反発する傾向にあるので、このことを軸にして分析を進めましょう。
そして、まだまだローソク足とヒゲの関係はいろいろとありますので、紹介していきます。
ローソク足の特に陽線に上ヒゲだけが付いた場合、値下がりする可能性が出てきます。トレンドが確実に上昇している際は、陽線に上ヒゲがなかったり、陽線に上ヒゲが短く下ヒゲが長かったりするものです。
瞬間的に下がっても下がっても上昇傾向が収まらず、株価が上がっていくのでこういったローソク足の形状になるのです。
しかし、ずっと上昇を続けることはありえません。
これはあらゆる金融取引の常識で、株価でも為替でも上がり続けたり下がり続けることはなく、どこかで反発して、相応の価格になるのです。上がり続けていればいつかは下がるわけです。どこかのタイミングで必ず上昇する力が弱くなり、下降が始まります。
ローソク足の陽線に上ヒゲだけしかなかったら、あるいは上ヒゲが極端に長く、下ヒゲが極端に短かったら、それは上昇トレンドが終わりを見せている可能性が高いでしょう。特に相場的にすでに高値圏にある場合は高確率で下がっていくはずです。
ですので、高値圏で陽線に上ヒゲが長く付いた場合などは少し注意が必要です。上昇する相場が弱まっている可能性があり、場合によってはトレンドが変わります。
確実にヒゲだけでトレンド転換を読むことは難しいですが、一つの可能性として見ることができます。
安値圏で陰線にヒゲがついた場合は上昇トレンドへ転換する可能性もある
高値圏で陽線に上ヒゲが短く下ヒゲが長く付いた場合や、安値圏で陰線に下ヒゲが付いた際も注意が必要です。下降トレンドが反発するタイミングかもしれません。
通常、株価が下降していく際は、陰線に下ヒゲがなく上ヒゲだけだったり、下ヒゲが短く上ヒゲが長かったりするローソク足が頻繁に表れます。しかし、いつまでも下降が続くわけがなく、どこかのタイミングで下降する相場が弱まり、必ず上昇へ転じます。
安値圏で上ヒゲが短く下ヒゲが長い陰線や、上ヒゲがなく下ヒゲだけの陰線が表れれば、トレンドが転換し、上昇する可能性があります。ずっと安い値をつけたにも関わらず、終値はずっと高い位置で確定しているわけですから、最安値から反発している力が強いとみていいでしょう。
これらの陰線が表れても再度下降を続ける可能性もありますが、ローソク足の読み方に関する教科書に従って判断するのであれば上昇に転ずる可能性も高いので、その際は注意が必要です。注文の方針や保有するポジションの整理をしておかないと大きな損失に繋がる場合もありますし、利益獲得のチャンスを失うかもしれません。ですので、このような陰線が出た場合は上昇トレンドへ転じることも視野に入れて相場を見るようにしましょう。
ヒゲや実体で確実に相場を読めるわけではないが非常に重要な指標になる
ローソク足の実体やヒゲはチャートを見る際に非常に重要な存在です。
特にチャートを見ながらリアルタイムで株を売買するタイミングを見計らっている場合は、一つひとつのローソク足の実体やヒゲの動きに細心の注意を払わなければなりません。
ただし、相場に絶対はありませんので、ヒゲや実体を見て分析・予測をしても確実に当たるわけではありません。株価の動きは社会の流れと投資家たちの思惑に左右されます。ローソク足がトレンドを示したからといって、多数の投資家がそれを無視して一斉になんらかの行動を取れば、その動きが影響してローソク足の示すトレンドとは違った方向に相場は動きます。
ですので、ここまで紹介してきたローソク足とヒゲの読み方はあくまでも指標のひとつというわけです。
とはいっても、相場の勢いは基本的にローソク足にくっきりと表れる傾向があります。ヒゲが一方に長く伸びていたら、とにかく要注意。ローソク足の基本に従えば、その方向から反発する可能性が高いです。絶対はないという点を考慮すれば、注意を払い、事前にいくつかの対策を準備しておくといいですね。
例えば、陽線に対して上ヒゲが極端に長ければ反発して下落傾向が出始めるわけですが、必ずそうなるかどうかは実際にそのときにならなければわかりません。ですので、下降トレンドになることを踏まえた戦略と、陽線を信じてまだ上がっていく可能性を考慮した戦略を考えておけばいいのです。
そういう意味では、ローソク足を注意しながら分析に取り入れることはリスクヘッジのひとつにもなるということでもありますね。
長期投資でほったらかしの場合は、一つひとつのローソク足が気になることは少ないですが、投資判断を下そうと考えながらチャートを見守っている場合は、ヒゲや実体の動きがとても気になるものです。できるだけ安く買って高く売るというのは投資の基本ですから、株の売買をするタイミングにおいては短期売買派も長期保有派も関係なく、その時点でのトレンドを見ておく必要があります。
そう考えると、これから株式投資を行う方は、まずローソク足とヒゲの見方を把握、売買タイミングの決定の指標とするべきです。ローソク足は株売買の基本ですから、しっかり習得しましょう。