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- 投資家を守る強制決済とは?どのような条件で決済されるのか
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CFDやFXなどの証拠金取引をする場合、証拠金維持率が低下することで、強制決済が行われる場合があります。
強制決済はどのような条件で、何を目的に行われるのでしょうか。
また、強制決済が行われた場合はどのような状況になるのでしょうか。
証拠金維持率や追証の内容や仕組み、強制決済の特徴など、CFDを始める予定の方は参考にご覧ください。
目次
証拠金維持率低下で投資家が陥る恐怖の負のスパイラル
CFDに限らず、投資は儲かるメリットだけでなく、損をするデメリットもあることを認識して取引しなければなりません。
CFDに関しても、少額の資金で取引を始めることはできますが、気をつけなければ追加証拠金やロスカットになってしまいます。
証拠金維持率が低下した際に発生する追加証拠金や解消の仕方などについて、確認していきましょう。
含み損が大きくなると証拠金維持率が低下する、証拠金が少ない場合は注意
CFDは、売買時の差額を決済する差金決済であり、損失を負っても決済できるように、事前にCFD業者に証拠金と呼ばれる担保を預けて取引を行います。
証拠金取引と呼ばれ、証拠金を担保に数倍〜数十倍のレバレッジを効かせた取引が可能です。取引証拠金に対する有効証拠金のことを証拠金維持率と呼び、有効証拠金は資産+評価損益−出金依頼額で算出できます。
証拠金維持率は数値が高いほど安心で、数値が低いほど危険ということを表し、証拠金維持率が100%を下回った場合は追加証拠金が発生し、さらに下がるとポジションが強制決済される恐れがあります。
例えば、必要証拠金が2万円と決まっている業者で、1ドル100円のレートでレバレッジ5倍の取引をしたとします。
証拠金2万円×レバレッジ5倍=10万円で1,000ドル買うことになります。
レートが1ドル=100円から、99円まで下がった場合は99,000円の価値となり、1,000円の含み損が生まれます。
仮に1ドル95円まで下がった場合は95,000円の価値となり、5,000円の含み損が生まれます。そうなると、証拠金2万円−含み損5,000円で、証拠金の残りは15,000円となり、証拠金維持率は「証拠金残高の15,000 ÷ 証拠金2万円」で、証拠金維持率は75%となります。
「含み損が大きくなる=証拠金維持率の低下」となりますので、少ない手元資金で大きな利益を狙えるレバレッジ取引の際も注意が必要です。レバレッジを効かせた取引であれば、相場が予想通り動けば大きな利益を得れますが、相場が予想に反した動きをすると大きな損失を負ってしまいますので、一気に証拠金維持率が低下するリスクがあります。
レバレッジが高すぎる取引や、証拠金自体が少なすぎる場合は、わずかな相場変動で追加証拠金の発生、強制決済・ロスカットになる可能性がありますので、注意して取引することが大切です。
証拠金維持率が低下することで発生する追証とは?どうやって解消するのか?
追証とは追加証拠金のことで、含み損が大きくなり、証拠金維持率が100%を下回ると発生し、期日までに不足の資金を入金するなどしなければなりません。期日までに追加証拠金の状態が解消されない場合は、保有しているポジションがすべて強制決済されてしまいます。
追加証拠金の状態を解消するには、証拠金維持率を高める必要があり、方法は追加で資金を入金することで証拠金を増額し証拠金維持率を高める方法か、保有ポジションの一部を決済して証拠金維持率を高めるかのどちらかです。
どちらにしても、追加証拠金が発生する状況とは健全な状態とは言えませんので、常に証拠金維持率をチェックしながら取引を行い、100%を下回る状態を作らないことが大事です。
少ない資金で取引できることもCFDの魅力の1つですが、あまりに資金が少ないとすぐに証拠金維持率が危険な状態となりますので、ある程度の資金を準備した上で取引を始めるようにしましょう。
追証を入れて投資をつづけたが・・損失拡大、負のスパイラル
追加証拠金の状態になり、追加で資金を入金したからといって、相場が上昇し必ず事態が好転するとは限りません。
相場が上昇し含み損も少なくなり、証拠金維持率が高まっていけばいいのですが、相場の下落が止まらず、さらに含み損が拡大していく可能性も十分にあります。
せっかく、追加で入金しても、さらに損失が拡大して、また証拠金維持率が100%を下回り追加証拠金の状態になるなど、証拠金維持率低下、追加証拠金発生→資金投入→また相場が下落し含み損拡大→証拠金維持率低下、追加証拠金発生という負のスパイラルに陥ってしまいます。
こうなると、相場との体力勝負になってしまい、たくさんの資金を投入しても相場下落が止まらず、結局強制決済・ロスカットになる場合もあれば、相場が好転して状態が回復するかのどちらかしかありません。
資金に余裕があればいいですが、余裕がない場合は途中で全ポジションを決済することも視野に入れた方がいいでしょう。
投資で勝っていくには見込み違いは潔く切ることが大事
投資で長期的に利益を上げ続けていくには、利確も大切ですが損切りが大事です。
適切なタイミングで損切りを行えば、損失は生まれますが最小限に抑えられます。そして、強制決済やロスカットは、投資家を守るために取引業者が行う損切りのことです。
ただし、強制決済やロスカットにならないように、事前に対処していくことが大事です。ここでは、強制決済やロスカットの条件や内容について、確認していきましょう。
強制決済とは?追加証拠金が発生し状況が改善しなければ強制的に決済される
相場が予想に反した動きをして証拠金維持率が100%を下回った場合は、追加証拠金が発生します。
そして、期日までに追加証拠金の状態が解消されない場合は、保有する全ポジションの強制決済が行われます。
強制決済を回避したい場合は、追加証拠金が発生した際に、追加で資金を投入し証拠金維持率を高めるか、保有するポジションの一部を決済して証拠金維持率を高めるか、保有するポジションのすべてを決済するかの何れかしかありません。
強制決済が行われると、含み益のポジションも含み損のポジションも関係なく、すべてが決済されてしまいます。
ロスカットは証拠金維持率が50%を下回ると行われる
証拠金維持率が100%を下回り、追加証拠金が発生し状況が改善しなければ発生する強制決済はロスカットとは異なります。
ロスカットは業者にもよりますが、証拠金維持率が50%を割り込んだ場合に、損失を限定することを目的に、すべてのポジションが決済されることです。
強制決済もロスカットも保有するすべてのポジションが強制決済されて、各ポジション利確・損切りがされてしまいます。
強制決済で最悪の損失は防げるが、日頃から証拠金維持率に注意することが大切
いかがでしたでしょうか。証拠金維持率や追証、強制決済について紹介しました。
証拠金維持率は、含み損が大きくなるほど低下し、一定水準を下回ると追加証拠金が発生し、状態を解消するために、追加で資金を投入するか、ポジションを決済して証拠金維持率を高めなければなりません。
期日までに解消できない場合は強制決済になってしまいます。
強制決済やロスカットは投資家がこれ以上損失が拡大しないようにするためのものではありますが、できることならそういった状態に陥らないことが大切です。日頃から証拠金維持率に注意して取引しなければなりません。