• 口座開設をする時のチェック項目とは?スプレッド数値だけで業者を選んではいけない
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スプレッドにこだわりすぎるのは注意!自分に合った業者が選べなくなる

2017年10月11日

CFDの取引、はFX取引と同じようにレバレッジが使えることや、口座ひとつで世界中の様々なものに投資できることで注目されています。
日本ではまだまだこれからといったCFDですが、世界ではヨーロッパを中心に非常に人気のある金融取引の1つです。

日本でCFD取引をするにはCFDを取り扱っている業者で口座を作る必要があります。
日本国内にあるほとんどのCFD取引業者が取引手数料無料を掲げています。

しかし、実際には業者も利益を得られなければ倒産してしまうわけですから、どこかから利益を得ています。

それがスプレッドと呼ばれる売値と買値の差です。
投資家はCFD取引のちょっとした売買においても決済するたびにスプレッド分の手数料を支払っているので、取引経費として負担になっていくスプレッドについてよく調べておく必要があります。

例えば相場変動が一切なかったと仮定しても、1銘柄を売買した際には買ったときと売却するときのレートが違います。これがスプレッドです。
取引ごとにかかる手数料は無料ですが、決済するたびに利益が目減りし、その分を手数料として業者に支払っているのと同じことになるわけです。
ではそのスプレッドとはどのような仕組みで、業者はそこから利益を得ているのでしょうか。

メリットだけではなくデメリットもありますので、特徴や注意点も含めてスプレッドについて知っておくことが必要です。
 

目次

売値と買値の価格差であるスプレッドとは?特徴を知っておこう

投資の商品には売値と買値にスプレッドと呼ばれる値差が生じています。
その差に対して「スプレッドが狭い」だとか「スプレッドが広い」などと表現しますが、どのような意味をもつのでしょうか?
スプレッドはなぜ発生し、なぜ各業者で数値が異なるのか。メリットやデメリットがあるのかなどについても確認していきましょう。
 

スプレッドとは買値と売値の差であり業者の手数料でもある

スプレッドは英語でSpreadと表記します。
幅、広さ、広がりなどの意味を持ちますが、投資においては投資対象の売値と買値のレートの差のことを指しています。
投資家が通貨を売る時(市場側の買値)の値段のことをBID(ビット)、投資家が通貨を買う時(市場側の売値)の値段をASK(アスク)と呼び、スプレッドと呼ばれる売買価格の値差が常に変動するものや、原則固定とするものなど、業者各社で扱いが違います。

ただ、原則固定も流動性などのタイミングで変動しますので、完全固定という条件はあまり見かけません。
上でも述べたように、スプレッドは開いている時は広い、あるいは開いてない時は狭いなどと表現されます。

この売値と買値に記載されている価格ですが、チャートや為替レートの一覧を見ると、BIDはASKよりも安い値段になっていますし、逆にASKはBIDより高い値段で設定されています。

損得を考えると、スプレッド幅が広い――つまり買値と売値の差がかなりある場合はスプレッドが高くなるので、投資家にとって利益が出しにくく損をしてしまいます。
ですが、逆にスプレッド幅が狭く売値と買値の差が小さい場合、それはスプレッドが安くなっていることを表しているので、投資家にとっては利益を出しやすい状況になります。

TVのニュースなどで表示されるレートはBIDとASKを同時に表しています。

もし「1ドル=110円20〜30銭」とあった場合、売値(BID)は110円20銭、買値(ASK)が110円30銭であることを示しています。
相場が動くと、為替レートの売値と買値もそれぞれが変動し、チャート上に掲示されるレートがBIDもASKの数値も適宜変わっていくようになります。

なぜ売値と買値の価格は同じではなく差があるのかというと、このスプレッドこそが業者が得る利益であるからです。売買のたびにこの値差を投資家が払うことで、業者の利益になるわけです。
ですので、投資家に手数料を業者に支払わせるため、同じ価格にはなっていないというわけです。

近年の日本のオンライン証券会社が「売買手数料0円」ということをPRし、そのほかの各種手数料もゼロ設定なので、投資家は取引経費が一切かからないとウェブサイトで謳っていたりしますが、最初からスプレッドとして手数料が組み込まれているだけで、「手数料」という形では投資家から徴収していないにすぎません。

従って「売買手数料0円」があったとしても、投資家は実際は取引をするごとにスプレッドという名の実質的な手数料を払っているということになります。
ちなみにスプレッドはFXだけでなくCFDの原油や天然ガス、コーン、日本225、米国30など、他のCFD商品でも発生します。
 

スプレッドは各業者で決められるため全社一律ではない!

では、そんな売買単価の値差であるスプレッドはどう決められているのでしょうか。

まず、そもそもスプレッドは国や団体などが取り決めた公定価格ではありません。
業者各社が自分たちで決定して、独自に実際のレートに上乗せしています。
つまり、各業者により自由に価格を決めることができるため、一律ではないのです。投資家は口座開設をした業者それぞれで違う価格にて取引をすることになります。

また、FXやCFDだけでなく、株価指数や商品CFDなどの他の金融商品でもスプレッドという名の手数料が発生します。

あくまでもスプレッド=手数料なので、各社統一ということもなくスプレッドの幅が広い業者から狭い業者までまちまちです。
ですので、投資家が業者選択をする際にはスプレッドの幅を見て、その業者のサービスの良好さなどを計る指標としても役に立ちます。

ただし、気をつけたいのはスプレッドを利用して特定の業者を他社と比較した時、すべての商品のスプレッドが狭い業者というところもなかなかありません。

FX取引でいえば、米ドル/日本円のペアはスプレッドが業界一狭くても、南アフリカ・ランドの扱いはスプレッドが業界一広いなど、必ず各業者に一長一短があるので、どこの業者が1番良い、と言い切れないところがあります。
 

取引手数料は無料でも、実際にはスプレッドという手数料を払っている

CFDやFXでよく耳にするスプレッドですが、これによって投資家が得る利益や負う損失が変わってきてしまうほど、利益の面で重要な役割を持っています。
単純に幅が広ければ広いほど利益を圧迫しますし、狭いほど経費を抑えることができ、利益率も上がります。

取り扱い業者によってスプレッドの数値が異なるので、投資家にとっては口座開設をする際の業者選びの1つポイントにもなります。
 

CFD業者が設定する手数料における実際の仕組みはどうなっている?

CFDを取り扱っているネット証券などの業者を利用する場合、よくあるメリットとしてはレバレッジが使えること、豊富な投資対象が用意されていること、手数料が無料などがあります。

取引手数料は投資をする上では必要経費であり、利益が少ない場合、利益を完全に圧迫し、実質的に損になってしまうこともあります。
その意味では手数料無料はCFDの投資を始めるメリットだと思えるかもしれません。

しかし、いくら手数料が無料だと謳っていたとしても、実際にはCFDで取引をする際に投資家は手数料を業者に対して支払っているのです。
その実質的な手数料となっているのが、売値と買値の値差であるスプレッドになっているわけです。

FXではすっかりおなじみのスプレッドですが、CFDにもスプレッドが設定されています。

ですので、ここからはCFDなどにかかってくるスプレッドについて考えていきましょう。
 

そもそもCFD業者はどうして手数料を必要とするのか?事情を徹底解明!

普段、スーパーやコンビニで買い物をする際に、取引手数料を取られることはありません。
しかし、金融関係においては軒並み手数料という名の費用が発生します。

ATMを利用したりするときには手数料無料のところを使うようにしている人も多いと思います。それに疑問を持つ人も少ないでしょう。
では、CFD業者に手数料を払うことはどうでしょうか。
そもそもなぜCFDの業者などは手数料が必要なのでしょうか。利用者がこれだけ疎ましく思っている手数料ですから、無料にしてしまえば評判はうなぎのぼりになるでしょう。

しかし、実際にスプレッドを始めとした見えない手数料や各種手数料がなくなることはありません。なぜなら業者側から見たら手数料をもらうことは必要なことだからです。

業者にとって最優先しなければいけないことは、継続的に事業を続けることです。
つまり、一般的な企業と同じで、利益を出し続けなければいけません。
安定したオンライン金融サービスを提供し続けることで利用者や社員、株主の利益につながるわけです。

事業を安定して続けるには利益をあげる必要があり、その収入源のひとつが手数料なのです。
FX業者などオンライン証券会社では手数料という名前をつけてはいますが、その実、これは一種のサービス料なのです。

足つぼマッサージを受けた時に支払う代金と同じように、またATMを利用した時にはその利便性の対価としてのサービス料として手数料が発生するように、CFDなどでも手数料がかかるわけです。

CFD業者がCFDなどのサービスをオンライン上で提供するにはそれなりの運営費用がかかってきます。
企業として存続するための電気代やサーバー代などのほかに、取引ツールや売買プラットフォームの維持に莫大な金額がかかっているのです。

まさか誰だってここに費用がかかっていないとは思いもしないでしょう。
収益ゼロでは運営もできませんし、それらを維持するためにも、投資家にスプレッドという名目で手数料を負担させることで、業者が企業として存続できて、投資家もそのサービスを利用して資産運用ができるというわけです。
 

CFD取引の運営には費用がかかるという根本は理解しておくべき

CFD取引についても手数料は業者が安定して継続的にサービスを提供するために必要なものです。
どんなサービスにも維持費というものがかかってきます。

競争が著しく激化した日本の金融業界。
手数料各種無料を謳うことで顧客集客を図っているところもあります。ですが、本当にすべての手数料が全くの無料としてしまった場合、その業者は収益の手段を失ってしまうのと同じで、近いうちにその業者が倒産してしまうことでしょう。
倒産して投資ができなくなったり、口座のお金が戻ってこなくなってしまったら元も子もありませんね。ですので、その業者が存続するためにも、手数料は必須であるのです。

手数料がなければ運営も大変ながら、CFDの業者はほぼすべての業者が手数料無料を謳っています。これはどういう意味なのでしょうか。
利益度外視でCFD取引をおすすめしているのでしょうか。
それとも他のところで手数料にあたるものを取っているのでしょうか。その答えは当然、後者です。

手数料は無料ですが、それ以外のところで実質的な手数料を取っているのです。そのひとつがスプレッドというわけです。こんな書き方をすると欺すようで悪質だと思う人もいるかもしれません。

ですが、その業者がなくなってしまえば、取引チャンスも、証拠金や獲得利益もすべてが水の泡になってしまいます。
ですので、せめてスプレッドがあることは理解し、投資家はその分を考慮して注文のタイミングを考えていきましょう。
 

実質的にスプレッドはどれくらいのレベルで設定されているのか

それではここでCFDのスプレッドがどんなレベルものか、各社と主要な株価指数などの投資対象を並べてみて比較してみましょう。
同じ業者、同じ銘柄であっても刻一刻と情報は更新されていくので、恒久的に同じレートではありません。

あくまでも目安のひとつにしか過ぎませんが、株価指数のCFDと、原油と金のような商品CFDを読み取っていければと思います。
 

日本人に人気の株式指数CFD銘柄のスプレッドを各社と比較してみた結果とは?

では、まずは日本人投資家に人気のある株価指数のCFD取引における各社のスプレッドを一覧にして比較してみましょう。人気銘柄は6つで見てみました。

業者名 日本225 ナスダック NYダウ SPX500 DAX FTSE100
DMM.com証券 7.0円 2.0pips 3.0pips 0.5pips
IG証券 7.0円 1pips 1.6pips 0.4pips 1pips 1pips
GMOクリック証券 2.0円 0.5pips 1.0pips 0.3pips 0.9pips 0.5pips
マネースクウェア・ジャパン 不定 不定 不定 不定

 

取り扱いのないものもあれば、マネースクウェア・ジャパンのように固定ではないために業者ホームページで確認できないものもありました。
いずれにせよ、数字だけ見るとGMOクリック証券がDMM.com証券やIG証券よりも有利に見えますね。
ですが、原則固定が多い中、場合によっては変動し、その変動幅が広ければ、上記一覧の差が一気に縮まったり、逆転することになります。


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また、業者のトータル的なサービスと投資家自身のフィーリングによる相性もあります。

取引ツールで自動売買が利用できることもあります。
 


 
例えばマネースクウェア・ジャパンであればCFD取引にもトラリピというマネースクウェア・ジャパンだけの自動売買のようなシステムが利用できるなど、メリットがあります。
ですので、スプレッドの数字を見ることは大切ですが、その差だけで判断せず、トータル的にその差にメリットがあるのかどうかを検討するべきです。
 

商品CFDの人気銘柄における各社のスプレッドを徹底比較!

次に商品CFD取引にかかるスプレッドを見ていきます。代表的なものは原油(オイル)と金(ゴールド)、銀(シルバー)ですが、比較対象は原油と金に絞ってみました。

業者名 原油
DMM.com証券 3.9pips 1.2pips
IG証券 6.0pips 0.3pips
GMOクリック証券 0.03pips 0.9pips
マネースクウェア・ジャパン 0.9pips

 

商品CFDに関しては各社に大きな差はありません。IG証券の原油が突出しているように見えますが、一方では金のスプレッドが表内では最も狭くなっています。
いずれにせよ、この商品CFDにおいても投資家各位は数値の差だけでなく、総合的に業者各社のメリットを精査して、どの業者でCFD取引をするか判断するべきでしょう。

重要なのは、CFD業者はスプレッドだけを気にしすぎずに選ぶようにする

スプレッドは売値と買値の値差のことであり、業者の実質的な手数料でもあります。
スプレッドの幅だけを見れば、当然ながら狭い方が投資家は利益を得やすく、広いと利益を得にくくなります。
ですが、すでにおわかりのように、スプレッドが狭い=良い業者、スプレッドが広い=悪い業者ということではありません。

この点はよく初心者が陥りやすいポイントなので、注意しておくべきです。
業者選びの1つのポイントでもあるスプレッドですが、気にしすぎてしまうと、デメリットも多くなりますので、総合的な観点から業者を選ぶようにしましょう。
 

低スプレッドで人気な業者5社の中から特におすすめを2社紹介!

それではここで当サイトのおすすめ業者を2社、紹介しましょう。まずは低スプレッドで人気の、日本人投資家に人気である代表的な5社の比較一覧をご覧ください。

 業者名 DMM.com証券 IG証券 GMOクリック証券 マネーパートナーズ マネースクウェア・ジャパン
銘柄数 7銘柄 10000銘柄以上 100銘柄以上 2銘柄 4銘柄 
 レバレッジ 10倍 5~50倍 5~20倍 約20倍 25倍
手数料 無料 あり 無料 無料 あり
 ロスカット執行の
証拠金維持率
50% 75% 100% 80% 100%
 取引上限 200ロット 銘柄に取り違う 5000万~50億円分 2000~10000ロット 200~500ロット
 取引ツール ブラウザ版 ブラウザ版、スマホ版 インストール版、ブラウザ版、スマホ版 ブラウザ版、スマホ版 ブラウザ版、スマホ版
 クイック入金 約380行 8行 11行 8行 6行

おすすめ業者1 IG証券

まず最初におすすめする業者はIG証券です。

取引可能銘柄が合計で1万銘柄以上。株価指数だけでなく、商品や株式など様々なものがあり、どんな投資スタイルの投資家でもこれだという銘柄に出会えれば利益獲得の可能性がかなり上がるといってもいいでしょう。銘柄選びには苦労しません。

ただ、銘柄が多い分、一部には取引手数料がかかってきます。
スプレッドのほかに取引経費が必要になるので、売買のタイミングなどはその分を考慮しないと利益率が下がってしまいます。

それ以外ではクイック入金も大手銀行は網羅していますし、ロスカット執行も証拠金維持率が75%とギリギリまで粘れる勝負ができるのも魅力の一つです!
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おすすめ業者2 GMOクリック証券

もうひとつのおすすめはGMOクリック証券です。
GMOは今や日本のFX取引を始めとしたオンライン証券会社としては最大手でもありますから、サービスの実力がそもそも違います。

取引ツールもパソコン版のほかスマートフォンでも利用でき、かつ操作性などには定評があります。サポート体制もバッチリですので、CFD取引も安心して口座開設できます。

CFDで利用できる銘柄も合計で100銘柄以上あります。
実質130銘柄程度にはなり、多くのトレーダーが自分に合った銘柄に出会うことができるでしょう。
レバレッジも銘柄によって最大20倍までかけられます。
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CFD取引におけるスプレッドが実質的にどのように利益を圧迫する?

ご存知のようにFXもCFDと同様に取引手数料無料を謳っている業者がほとんどでありながら、CFDに共通してスプレッドを設定し、それを実質的な手数料としています。
スプレッドの分だけ業者は儲けを得ることができ、私たちに安定したサービスを提供してくれているのです。

スプレッドがどのように実質的利益に影響を与えるのか、今一度改めて具体的に考えてみましょう。
実際にはCFDにおいてもレバレッジが使えるのですが、数字が大きくなるので、レバレッジを考えずに見ていきます。
また、CFDでは買いからでも売りからでも取引を始めることができます。ですから両方の場合で具体的に同利益にインパクトがあるのかを考えてみましょう。
 

買いからCFD取引を始める場合における利益への影響とは?

まずは買い注文から取引を始めるケースです。
今現在、仮に100.2円の商品に買い注文を出したとします。
この商品のスプレッドが0.2円だとすると実質的なその商品の売値は100円ちょうどだということになります。

100.2-0.2=100円ということです。
その後、もしこの商品が101.2円までレートが上昇したとすると、それは相場が1円ほど値上がりしたことになります。

そうなると実質的売値も同じ分だけ上昇し、100円から1円ほど値上がりして101円となります。

投資家がここで決済すると100.2円で買って101.2円で売ったのではなく、100.2円で買って101円で売ったことになり、0.8円がこの取引で投資家が得られた儲けとなります。

つまり、実際には1円値上がりしたにもかかわらず、スプレッドがあるおかげで実際に得られた利益は0.8円に圧縮されてしまい、0.2円は手数料として業者の儲けになるのです。

投資家はこの分を考慮しておかないと、思っている以上に利益を手数料として吸い取られてしまい、理想ほど儲かっていないことになります。

このケースでは1円の値上がりで考察してみましたが、もし0.2円のスプレッドでありながら、0.2円だけ値上がりしたときに売ってしまうと、単純計算上、投資家は利益ゼロになってしまいます。
ですので、投資家はスプレッドの存在を忘れないようにして売買戦略を考えなければなりません。
 

もし売りからCFD取引を始める場合に起こりうる利益の圧迫は?

次に売りから取引を始める場合について考えます。
先ほどと同じく、買う値段が100.2円、スプレッドが0.2円として、実質的に売る値段が100円だったとします。
ここで値下がりすると予想して売り注文を最初に出します。
100円の商品を空売りするということです。
その後、予想通り、値下がりし98円へと2円下ったとしましょう。この時に買う値段は100.2円から2円下がって98.2円になっています。

売り注文から入った場合、ここで空売りしていた商品を買い戻すという作業も残っています。100円で空売りしていたものを98.2円で買い戻すわけですから、実質的に得られた利益は1.8円です。
しかし実際には2円の値動きがあったわけですから、本当は2円の利益があったはずです。

しかし、ここでもスプレッド分が利いてきてしまい、0.2円を損していることになります。

この0.2円は業者に対して支払った手数料だと考えられるわけです。

しかし、実際には投資家が損をしているのと同じことになります。
買い注文から入るのと同じようにスプレッドの分の値下がりを考慮しておかないと、利益がより小さくなるか、ゼロになってしまう、ひどい場合はマイナスになることもあるので、どんな取引にせよ、投資家はスプレッドの分はいつでも想定内として検討しておかなければなりません。
 

スプレッドはCFD業者が実質的にサービスを提供するための費用と考える

もうおわかりのように、FXの取引の経験がある人にとってはすっかりおなじみのスプレッドが、CFD取引にも設定されています。
スプレッドが広すぎると利益が目減りすることになるのでなるべく狭い業者を選ぶというのもFX経験者ならば当然の心得でしょう。

CFDでも同じことが言えます。しかし、だからと言ってスプレッドがまったくないというのも困りものです。
なぜならばスプレッドは実質的な手数料として業者の利益になっているのです。業者は利益をえられるからこそ、企業を運営し、私たちにサービスを提供できるのです。

取引手数料無料を謳っておきながら、実際にはスプレッドという手数料を取るなんてけしからん、と思わずに必要な費用だと理解しておきましょう。

 

スプレッドが狭いかどうかだけでCFD業者を決めてはいけないその理由

投資家にとってスプレッドは小さければ小さいほど嬉しいものです。
しかしながら、スプレッドの狭さだけがすべてではなく、スプレッドの大小のみで利用する業者を決めてはいけません。
スプレッドは公表してある数値が必ず適用されるというわけでなく、相場状況によって広がったりします。

あくまでも原則固定としているだけで、絶対的に固定されるのではありません。
過去には、顧客から利益を取ろうとよからぬことをする業者もありました。

実際に運用する際、どれくらいのスプレッドになるのか?ここからはCFD取引における注意点などについて確認していきましょう。
 

スプレッドはスリッページでその幅が変化するので、公表値を決めつけない!

「スプレッドが狭いからA社」あるいは「スプレッドが広いからB社はやめておく」というようにスプレッドの幅だけを見て取引業者を選ぶのであれば、スプレッド幅が狭いほど手数料が安いので大きなメリットのように思えます。
ですがその他の商品でも同様、スプレッドが狭いからといっても急激に相場が動くということは約定レートが注文価格から滑る、つまりスリッページを起こすこともありえます。

そうなると取引業者が公表しているスプレッドよりも実際には広くなるので、業者ホームページで見られるスプレッドの一覧とは異なるスプレッドで売買が成立することがあります。
この広がり方も取引業者によって範囲が異なりますので、普段はスプレッドが狭くても一気に他社と比較して広くなることもあります。

また、スプレッドが狭いからといって取引ツールが使いづらい業者を選んだり、自分が取引したい商品がない業者を選んだりしても利益獲得に向けた高い効果は期待できないので、スプレッドだけで業者を決めるのではなく総合的な観点から自分に合った業者を選ぶようにしましょう。
 

かつては顧客から利益をむしり取ろうとする悪徳業者も……

今はありませんが、昔は雇用統計など重要な経済指標が発表される際は、異常にスプレッド幅が広がり投資家から利益をむしり取るであろう悪徳とも言える業者がありました。

どんな業者でもスリッページは大なり小なりあるもので、多少の広がりであればしょうがないですが、他社と比較してもありえないくらいのスプレッドが発生していたころもあったのです。

利益を吸い取られるレベルが予測不可能なので、とても恐ろしいことです。
本来、業者としては利益を大きくするためにもスプレッドは広くしたいものであり、投資家としては利益を最大化したいのでスプレッドは狭いに越したことはありませんが、念のため、相場が急変する際のスプレッド幅には気をつけて業者を選ぶようにしましょう。
 

施米を追求しすぎず、常識的範囲のスプレッドの取引会社を選ぶ

異常に広すぎたりするのは問題ですが、逆に狭すぎたりするスプレッドも考えものです。
公表しているスプレッドが他社よりも広ければ、実際はもっと広くなるかもしれませんし、広くならないかもしれません。
逆に、狭ければ相場の変動時に大きく広がる可能性は高くなります。

あるいは広がらなくても手数料がかかる場合もあるでしょう。
基本的に資本もしっかりしている大手がスプレッドは狭い傾向があります。ですので、そういった常識的範囲の中でスプレッドが狭い業者を選ぶようにした方が意外と手数料を抑えることができ、安心です。
 

著者情報
自虐に突っ走る投資初心者。腹八分目を肝に銘じつつ、欲と恐れと戦いながらどこまで我慢できるか毎日チキンレース繰り広げてます。

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