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杉田エースは昭和9年に創業者の杉田三郎が始めた建築金物問屋として産声をあげました。その杉田エースは今ではイザメシという保存食から、防災グッズまでを手掛けています。
そのように変遷していった杉田エースの事業根幹に流れる企業への情熱はどのようなものだったのかについて、株主に対する配当や優待という面から杉田エースという企業に注目します。
杉田エースの始まりと経営方針
杉田エースは昭和9年に東京の神田で建築金物の丁稚奉公をしていた創業者の杉田三郎が創業します。
創業当初は運転資金や開業資金がひっ迫していたので、知人宅の2階での操業でした。それから上京してきた弟の正吉とともに事業を展開しますが、昭和17年の企業整備をきっかけに創業者の二人は一旦廃業し、戦地に赴くこととなりました。
終戦後すぐに三郎は事業を再開し、昭和23年には株式会社杉田金属として株式会社化します。
特に杉田エースの前身である杉田金属に注目を集めたのは、昭和49年の日本初の建築金物商としてのカタログ販売です。このカタログ販売をきっかけに金物操業商社として地盤を築き上げていきます。
昭和59年には創立50周年を記念して現在の屋号である杉田エース株式会社に改組しました。そして平成12年にはジャスダック市場に上場し、平成26年に創立80周年を迎えました。
杉田エースの事業範囲は広く、全国に広がる物流営業ルートを生かしたルート販売やエンジニアリング事業部による設計・加工機能による現場サポート営業、ホームセンターへのDIY商品の販売やIZAMESHIを扱う店舗を増やすことによる一般店に対する自社商品の納入などの提案営業事業を持つなど、それまでの日常とは少し離れたイメージの建築金物業とは一線を画した経営方針をとっています。
杉田エース株式会社の株価や配当
事業の種類:卸売業 | 優待の価値:概ね4,000円から5,000円程度(内容により異なる) | ||
---|---|---|---|
優待の種類 | 権利確定月・日 | 優待回数 | |
飲食料 | 3月 | — | 年1回 |
株価 | 配当利回り | 優待利回り | |
1,124円 | 2.22% | 3.56%(4,000円時換算) | |
必要投資額 | 単元株数 | 1株あたりの配当 | |
112,400円 | 100株 | 25円(予定) |
アウトドアから非常食まで多様な使い道がある杉田エースの株主優待
杉田エースの株主優待は、自社製品です。IZAMESHIという長期保存食で、商品ラインナップは7種類のご飯類、6種類のおかず類、2種の麺類、6種のパン類、2種のスイーツ類、2サイズの長期保存水の合計25種類があります。
その中で杉田エースは株主優待として、
- Deli洋風セット
- Deli和風セット
- OKASHIセット
- スピードセット
- ヘルシーセット
- パワーセット
- ご飯セット
- おかずセット
- スイーツ・パンセット
- 水500mlセット
- 水2Lセット
の11セットの中から1セットが受け取れる仕組みとなっています。
ここにご紹介しただけでもお分かりのように、非常にバラエティーに富んだセット内容となっています。
商品数が多いからこそできセットですが、株主一人一人の必要に応じて注文できるところは、杉田エースならではというところでしょう。
この株主優待は、3月末に株を100株以上保有していることが受け取りの条件ですが、最低単位でももらえるというところも魅力であるといえます。非常に利便性の高い商品をニーズに合わせて選べる優待は、それだけでも株式を購入する理由になります。
拡販戦略による収益の増加
杉田エースは、創業以来一貫して拡販路線をとってきました。そのため販売店は自社の営業やネット通販のみではなく、ホームセンターにおけるDIY商品の販売など、収益基盤は徐々に安定化しています。
そのため自社物流を利用しても損失が少なく、毎年一定の売り上げを確保することに成功しています。
近年の住宅活況のみで終わることはなく、増改築事業にも進出することにより住環境の総合商社としての地位を築きつつあります。
また建築金物卸売業としても扱っている商品数は多く、通販でも注文ができるため、小口の顧客からビル建設にかかわる大口顧客まで幅広き顧客層の創出に成功しています。
過去3期分の売上高の推移を見てみると、2018年度に売上高を600億円とするCOMMIT600という戦略を打ち出しており、増加ペースは現状問題ありません。
しかし売り上げに対して収益性が低下しており、商品単価での収益が減少していることが不透明要素として残ります。そのため将来亭な部分に関しては、アウトドア産業への進出がカギとなりそうです。
拡販戦略の転機を見極める
杉田エースは商業依頼拡販戦略で収益を増加させてきましたが、拡販戦略は時として非常に危険な様相を呈することがあります。市場の飽和限界値を読み違えてしまった場合、投下資金の回収に時間がかかり、結果として企業全体の収益を圧迫する可能性があるからです。
そういった点から考えて、杉田エースの基盤を見ると、自己株式の買収などを行っていない点に注目が必要です。
自社株買いは近年多くの企業が行い、配当性向を高めることによってROEを上昇させようとしてきました。その結果市場での自社株買いが増えたことにより個人投資家が買いにくくなるといったことも起きています。
杉田エースの場合では、自社株買いによって資金を還流させることによりこれから収益性や配当性向を高めることも可能であると考えます。そのためどちらかといえば高値に近い株価でも将来性はありであるといえます。
したがってこの銘柄は「拡販戦略をとる銘柄に対して中期的な戦略で、かつ関連銘柄とともにポートフォリオを組んでいる」投資家にお勧めであるといえます。
将来性と堅実性
杉田エースの場合は、創業が建築金物商ということで、毎年の収益に関しては、全国展開ができていれば一定数確保できる可能性が高いという堅実な商売です。
その反面進出に関しては後手になりがちですが、杉田エースの場合は非常に先手を取っている印象にあります。
そのため全国的にシェアの大きな営業ができている可能性が高く、収益基盤をより強固なものにしています。
このような点からこの銘柄に関しては堅実経営で将来性は中程度という投資向きの銘柄であるといえます。