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カネ美食品という企業名を聞いてもピンとくる人は少ないかもしれません。コンビニへお弁当やおにぎりなどを納品したり、スーパーやデパ地下などで惣菜や寿司を提供するテナントを展開している企業です。
Kanemiやe’z mart、寿司御殿など多くのテナントを展開しています。
カネ美食品の株主優待内容や企業情報、投資情報について知り、投資の対象となり得るかどうか判断していきましょう。食品関連銘柄に興味がある方だけでなく、カタログギフトの優待株に興味がある方もご覧ください。
目次
コンビニへのお弁当の納品や和風惣菜・洋風惣菜などを提供する老舗中食企業
カネ美食品はコンビニへお弁当やおにぎり、パスタなどを納品したり、スーパー・デパ地下・駅ナカなどへ店舗出店して惣菜や寿司などを販売する、テナント事業と外販事業で構成された中食企業です。
Kanemiやe’z mart、ease deli、eashion、K-STAGE、寿司御殿などを展開していて、2014年には創業45周年を迎えた老舗企業でもあります。
お弁当やおにぎりだけでなく、和風惣菜や洋風惣菜など幅広い商品を開発・製造・販売しています。食の品質・安全を厳しく管理するだけでなく、創業当時からおいしさの追求や健康面に配慮した商品づくりを心掛けています。テナント店舗は295店舗、外食店舗は3店舗、工場は16工場を展開していて、日々商品開発を行い、たくさんの商品をお客さまに提供しています。
なにを提供しているのか?テナント事業で惣菜や寿司、外販事業でコンビニ弁当など
カネ美食品では、さまざまなブランドを展開しています。
Kanemiでは、
- 特鮮生本鮪握りや生サーモンづくし
- マンガリッツァ豚重など
eashionでは、
- 鯖西京焼き&レンコンのまぐろはさみ揚げGOZEN
- 4種きのことホエー豚ベーコンのサラダパスタなど
K-STAGEでは、
- 秋の味覚とチーズのサラダ
- 北海道産紅ズワイ蟹のクリームコロッケなど
寿司御殿では、
- 大漁巻
- やわらか煮穴子など
他にも多数のメニューを製造販売しています。
また、テナントを通しての提供だけでなく、おにぎりや弁当、パスタなどコンビニへ納品しています。
「実績や歴史」1969年に惣菜屋として創業1983年〜コンビニへの納品を本格化
カネ美食品は創業1969年、設立1971年、資本金20億2,262千円で社員数1,286名の企業です。
1969年に惣菜屋として創業し、スーパーマーケットへの多店舗展開を目的に1971年にカネ美食品株式会社を設立します。翌年には総合惣菜店舗のチェーン展開を開始します。そして、1980年コンビニのサークルK第1号店に弁当の納品を始めました。
1985年には外食店舗の「寿司御殿赤池本店」をオープンさせます。1991年には寿司専門店舗1号店である「御殿上和田」をオープン。2000年にはJASDAQに上場します。2001年には洋風惣菜店舗の1号店である「K-STAGEアピタ知立店」をオープンします。
2007年には伊藤忠商事株式会社と業務提携契約の締結をします。2010年には大阪証券取引所とジャスダック証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場し、2013年には証券取引所統合に伴って東証JASDAQに上場します。
2017年にはユニー・ファミリマートホールディングス株式会社によるカネ美食品株式の追加取得により、カネ美食品はユニー・ファミリマートホールディングス株式会社の子会社となります。
カネ美食品株式会社の株価や配当
カネ美食品の株価や配当、優待利回り、必要投資金額などを見ていきましょう。権利確定日は3月末日と9月末日で優待回数は年2回です。
下記は特定の日の数値ですので、実際に投資を検討する場合は最新情報や過去からの推移なども確認・分析した上で判断するようにしましょう。
事業の種類:小売業 | 優待の価値:6,000円相当(3,000円相当×年2回) | ||
---|---|---|---|
優待の種類 | 権利確定月・日 | 優待回数 | |
飲食料 | 3月末日 | 9月末日 | 年2回 |
株価 | 配当利回り | 優待利回り | |
3,390円 | 1.77% | 1.76% | |
必要投資額 | 単元株数 | 1株あたりの配当 | |
339,000円 | 100株 | 60円 |
株主優待は年2回、保有株数に応じてカタログから好きなグルメ商品を選べる
カネ美食品の株主優待は100株以上保有で、年2回下記内容を受け取れます。
■300株以上1,000株未満保有の場合、「セレクトグルメ配達便」5,000円相当の8種類の商品から選べる(京都やま六西京漬、札幌グランドホテルグラタン詰合せなど)
■1,000株以上保有の場合、「セレクトグルメ配達便」10,000円相当の8種類の商品から選べる
(オリーブ牛ロースステーキ、三田屋本店ハム詰合せなど)
カネ美食品はスーパーや百貨店、駅ナカなどに総合惣菜店舗や洋風惣菜店舗、寿司専門店舗、外食店舗を展開しています。
カネ美食品の関連店舗 |
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総合惣菜店舗 |
Kanemi(中京地区を中心に全国のアピタ・ピアゴに展開。寿司・弁当・惣菜など) |
e’z mart(首都圏の東急ストア内などに出店。総合惣菜店舗に洋風惣菜店舗のコンセプトを融合) |
ease deli(都内スーパーオオゼキに出店。一人暮らし向けの個別パックなど充実) |
洋風惣菜店舗 |
eashion(東京駅グランスタなどにも展開。食材にこだわりおしゃれな空間) |
K-STAGE(アピタ・ピアゴ店舗に出店。ワンランク上の品質とサービスを提供) |
寿司専門店舗 |
寿司御殿(全国のアピタ・ピアゴ店舗に展開。上質な食材を使用したテイクアウト専門店) |
外食店舗 |
寿司御殿赤池本店 |
回転割烹寿司御殿竹の山店 |
回転割烹寿司御殿有松店 |
前期は減収減益で約50億円の赤字今期増収増益予想も1Qは前期比割れ
2017年3月期業績
売上高 :882億5,800万円(前年比−1.9%)
営業利益:4億9,800万円(前年比−83.8%)
経常利益:5億8,200万円(前年比−81.7%)
利益 :5億1,400万円(前年比−128.3%)
2018年3月期会社予想
売上高 :942億2,700万円(+6.8%)
営業利益:5億6,900万円(+14.3%)
経常利益:6億3,000万円(+8.2%)
利益 :2億3,000万円
2018年3月期の第1四半期業績(2017年8月8日公表)
売上高 :211億9,900万円(前期比−0.8%)
営業利益:−10億9,500万円(前期は5億4,100万円)
経常利益:−10億6,400万円(前期が5億7,300万円)
利益 :−7億7,500万円(前期は3億5,000万円)
セグメント別の業績は次の通りです。
「テナント事業」は、接客レベルの向上や品質レベルの向上を図り、新規店舗の売上上乗せもあり売上高は堅調に推移。利益も不採算店舗の閉店効果が要因となり前期比増でした。
「外販事業」は2017年1月から実施されたファミリマートとサークルKサンクスの商品統合による売上減少を補うために、受注予測の精度向上などを行いましたが売上高は前期比減。コスト水準も高くセグメント損失が13億8,200万円(前期はセグメント利益が3億4,800万円)でした。
2017年9月1日現在のPERは145.06倍、PBRは1.29倍と非常に割高感があります。
優待利回り1.76% 業績は低調だが株価は割高今後どれだけ業績回復できるか注目
カネ美食品の株主優待は100株以上保有で年2回3,000円相当のグルメ商品をカタログから選んで受け取れます。2017年9月1日現在の必要投資金額は339,000円で優待利回りは1.76%です。
かに缶詰・ふかひれスープ缶詰や豚角煮セット、博多華味鳥カレーセット、カゴメフルールジュースセットなど、8種類の商品から好きなものを選べるため主婦には嬉しい内容ですし、半年に1度貰えるのはありがたいですね。
ただし、優待利回りは決して高くなく、配当利回りも1.77%で投資資金は30万円を超えるため初心者にはややハードルが高い銘柄と言えます。
また、業績は2017年3月期が減収減益の最終赤字、2018年3月期は増収増益黒字予想も1Q時点では前期比で大きく業績を落としています。PERは145.06倍と割高感があるため、投資を検討する場合はできれば株価が落ち着いたタイミングを狙いたいものです。
優待目的の投資ではなく、あくまでもキャピタルゲイン目的の投資を狙っていきましょう。ユニー・ファミリマートホールディングス株式会社の子会社になったことから、今後シナジー効果によってどれくらい業績が回復するか注目です。
300店舗近くのテナントを展開業績は低迷中だが今後の業績推移に注目
カネ美食品はコンビニへお弁当やおにぎりなどを納品したり、スーパーやデパ地下、駅ナカなどで惣菜を販売したり、寿司店を運営したりしています。
カネ美食品という企業名を聞いたことがない方も、各店舗を利用したことがある方はいるのではないでしょうか。
業績は低迷していますが、ユニー・ファミリマートホールディングス株式会社の子会社になるなどの動きもあるので、今後の業績推移にも変化があるかもしれません。食品関係の銘柄に興味がある方やは検討してみてはいかがでしょうか。