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かまぼこやちくわ、はんぺんなどの練り製品を嫌いという方って、あまり見かけないと思いませんか。
“安価”で、“一定の賞味期限”があり、魚介の“栄養”が含まれた上に“美味しい”という、正に4拍子揃った理想的な食材である練り物。
それは節約志向、健康志向の現代社会において、多くの主婦を救っているのではないでしょうか。
そんな水産練製品を中心とした商品を製造・販売しているのが一正蒲鉾株式会社です。
一正社は、平成27年で創業50周年を迎えましたが、東証に上場したのは平成26年とここ数年の話。最初に店頭公開したのが平成元年ですので、長い間JASDAQにて売買されていました。
特に東証一部上場後には株価が急騰し、東洋経済による2014年の株価上昇ランキングで38位に入っています。
目次
もしかすると、会社名より商品の方が有名かも知れない!
一正社は本社を新潟県に置き、水産練製品の生産販売などを行う会社です。
工場は新潟を中心に計7ヶ所、支店及び営業所は全国にあります。6月決算の8月申告、9月株主総会という流れです。
一正蒲鉾株式会社って、水産練製品だけなの?シニア層向けの商品が多いの?
一正社の主な製品は水産練製品です。
具体的には、かまぼこやはんぺん、ちくわにさつま揚げなどの加工品から調理済みのおでんもあります。
日常的な食材ですから、会社名を意識せずとも商品を食した経験はあるかも知れません。
練製品というと、おでんや煮物、おせちというシニア層向けのイメージもありますが、一方ではかに風味かまぼこやアンパンマンのはんぺん、かりっこシリーズ(スナック菓子)など子供に人気の商品もバランス良く揃っています。
中でも、平成14年に発売開始された“かりっこ”は、スナック菓子でありながらカルシウムも摂れるという、水産加工の強みを生かした優れた商品。
本体価格164円となっていますが、スーパーやディスカウントショップなどでは100円以下で見かけることもあります。栄養満点且つ安価なお菓子というのは、子育て世帯にとっての必須アイテムなのではないでしょうか。
練り物以外にも、平成8年からは「きのこの生産販売」を目的に栽培センターを設立。
さらに、平成24年12月には中国で100%出資の連結子会社を設立し、現地できのこの生産販売を始めています。また、株式会社イチマサ冷蔵(連結子会社)では、自社製品・商品・材料の運送と保管を行っています。
創業50年の歴史は?子会社や海外進出はどうなっているの?
一正社は、昭和40年に資本金200万円で創業。
何度かの増資により資本金を増やしながら平成元年に店頭公開(現在のJASDAQ)。その後、平成26年6月に東証二部上場、同年11月には一部上場を果たしました。
創業時より子会社及び関連会社の設立を行い、平成29年6月時点で、資本金が9億4千万円、連結子会社3社、関連会社1社を持つ企業に成長しています。
連結子会社の内1社は、先に紹介した在中国法人です。また、関連会社1社というのは、平成28年にインドネシアにおいて現地法人と共に設立した合弁会社(法人名“PT KML ICHIMASA FOODS”)で、現地における水産練製品の製造及び販売を目的としています。
ただし、在インドネシア法人については40%出資による持分法適用会社となりますので、連結子会社ではありませんから、業績等が直接財務諸表上に反映されることはありません。
一正蒲鉾株式会社の株価は?配当や利回りを知りたい!
ところで、練り物と言えば、おでんやおせちの材料としての需要が高く、売上が冬季に偏りがちです。
一正社においても同様の傾向があり、決算短信では季節変動によるリスクという項目で、第2四半期(10月~12月期)に売上が集中することを表記しており、直近の本決算(平成28年6月期)では、第2四半期の売上が全体の34.8%を占めています。
そういった状況から、平成28年より、一正社では新製品を発売。「うなる美味しさうな次郎」という、すり身でウナギのかば焼きを再現した商品を開発、夏場の売上を確保する狙いがあるようです。
一正社の説明によると「正月以外に売れる商品を目指した」のだとか。
事業の種類:その他 | 優待の価値:自社製品 | ||
---|---|---|---|
優待の種類 | 権利確定月・日 | 優待回数 | |
飲食料 | 6月末日 | — | 年1回 |
株価 | 配当利回り | 優待利回り | |
1,381円 | 0.43% | 0.72% | |
必要投資額 | 単元株数 | 1株あたりの配当 | |
138,100 | 100株 | 6円 |
一正蒲鉾株式会社の株主優待は?何がもらえるのか知りたい!
一正社では、平成14年度決算より、6月30日時点の株主名簿に記載されている株主に対して、所有株数に応じた自社製品を送っています。発送時期は毎年9月頃だそうです。
100株以上の保有 1,000円相当
500株以上の保有 3,000円相当
1,000株以上の保有 5,000円相当
一正蒲鉾株式会社の業績は?過去の実績と今後の見通しが知りたい!
一正社のホームページ上のデータでは、平成16年からの売上高の推移が紹介されています。
それによると、売上高はゆっくりと着実に上昇しており、特に平成21年からは一度も減少することなく右肩上がりとなっています。
ただ、原料を輸入しているため、コストが円相場に左右され利益に影響するというのは事実。
一般的に輸入による原料調達では、円安で原価が上がり円高で原価が下がるという状況になります。一正社でも決算短信において、原材料調達の変動に係るリスクという項目を挙げ、為替相場の変動が業績に影響する可能性について明記しています。では、実際の円相場と利益の関係についてこれから見てみたいと思います。
平成27年は1ドル120円台まで円安に振れ、大変な話題となりました。
そういった影響を受けて、平成27年6月期の決算短信においては、売上高が増加しつつも、円安によりコストが膨らみ利益が下がり、増収減益となったことが記されています。
売上高は前年比3%増ですが、売上総利益は9%減少、利益率も3.3%減少ということになっています。日経新聞にも「円安で原料高」の記事があり、最終減益の内容が書かれています。
その後、円相場は平成28年1月頃をピークに円高に変わっていきます。
その影響もあってか、一正社の平成28年6月期の決算短信では増収増益となり、売上高が前年比0.1%増、売上総利益が7%増、利益率も1.4%上昇しました。平成28年8月には1ドル101円台まで円高になりましたが、そこから徐々に円安に傾き、同年12月には115円台に戻り、その後は110円台で推移しています。
その頃の話題としては、平成28年11月22日付の日経新聞に、円高により魚のすり身の仕入れ価格が減少という記事があり、続いて平成29年2月24日付にも、同様の理由により営業利益が大幅に増加すると書かれています。
実際の業績を確認したところ、平成29年6月期に入ってからは、四半期ベースの決算短信において、前年比で利率が上がっていることがわかります。
一正社は6月決算なので、平成29年8月頃に本決算の数字が発表されると思いますが、業績に期待が膨らみますね。余談ですが、先に示した「売上総利益」は、売上から原価を引いたもので、「営業利益」とは異なります。
平成28年6月期の決算短信における、次期の見込みとして連結売上高365億円(前年度比4.2%の増加)、連結営業利益13億円(同62.8%の増加)、連結経常利益13億円(同167.8%の増加)、連結当期純利益6億円(同140.6%の増加)とし、増収増益の予測となっています。
一正蒲鉾株式会社の魅力ってなに? こんな投資家にオススメしたい!
普通預金利息と一正社への投資におけるリターンを比較検討。
まず一正社最大の魅力は、一部上場企業でありながら、13万円程の金額から投資を始められるという点ではないでしょうか。
例えば13万円を普通預金に預けた場合の金利は1.3円(みずほ、三菱などの都市銀行の利率0.001%にて計算)です。
一方一正社へ株式投資をすれば、配当金に加えて1,000円相当の自社製品がもらえます。
平成28年6月期の配当金の見込みは6円ですので、100株で600円となります。優待は利益に左右されませんので、普通預金に預けておくよりお得であることは間違いありません。
リターンだけを見れば普通預金に預けるよりも投資の方がお得ですが、そもそも投資した会社が倒産してしまっては元本が失われるリスクがあります。
そこで会社の資金の健全性を計るために、貸借対照表の数字に注目したいと思います。
結論から言うと、一正社の自己資本比率は40%弱とボーダーラインすれすれと言ったところです。
自己資本比率とは、総資産に占める自己資本の割合です。
詳しい説明は割愛しますが、所有する資産の内、返済する必要のないものが何%あるのかということ。金融機関からの借入や社債は返済する必要がありますが、資本金や利益の積立という自己資本により資金が調達できていれば、それだけ健全な会社だと判断できるわけです。
この自己資本比率のボーダーは、業種により多少異なりますが、40%を超えれば健全だと言われています。
一正社の自己資本比率は平成28年6月期の本決算時に39.9%なのですが、実は平成24年度決算時では33.4%でした。そこから徐々に上昇を続け、直近の四半期決算(平成29年第3四半期)では、44.2%となっています。
数字だけ見れば決して優秀な数字とは言えませんが、増加傾向にあるという点で、同じ40%でもポジティブな印象がありますよね。
先にも触れましたが、一正社は平成26年に市場変更を行っており、その際に株価が急騰しています。
一部上場した際は400円程度から1,300円台に急騰し、その後は下降と上昇を繰り返しながら、平成29年6月時点で1,300円台の高値をキープしています。
こういった相場の動きを見ると、高値の段階で買うのは割高なのではないかと思われるかも知れません。
そこで、注目したいのがPBR(株価純資産倍率)という数値。これは、一株当たりの純資産に対して株価が何倍まで買われているのかを表すもので、割安か割高かの判断材料に使われることがあります。
株主は会社が解散した場合に持ち株数に応じて残された会社の資産を分配される権利がありますが、この対象となるのが純資産なのです。
つまり、PBRが1となり、株価と一株当たりの純資産が一致した場合には、投資金額と解散価値が一致することになり、解散すれば投資金額はそのまま戻ってくる(=リスクゼロ)という理屈です。
この考え方に拠れば、PBRが大きいほど投資金額より解散価値が低くなりますから割高と判断されることがあり、逆にPBRが1を割り込む場合には割安と判断されることがあります。これは相対的な指標の一つですから、必ずそうだというわけではありませんし、会社が解散したときに、その金額が返ってくるという保障はありません。
ヤフーファイナンスによると、一正社のPBRは、平成29年6月現在で2.5倍。ですが、市場変更前の平成26年6月末時点で過去のデータを元に計算すると約0.87倍と1倍を割り込むことになっています。(417.5円(決算時終値)÷477.32円(決算短信の数値)≒0.87)この変化は市場変更により株価が急騰したためにPBRも上昇したと考えられます。従って、平成29年6月時点では一正社の株はPBR上、割高という判断になります。
今後株価が下落しない可能性と上昇の期待を検討
しかし、例え割高であったとしても、今後株価が維持または上昇するのであれば損をすることはありません。
現に一正社は、平成29年6月に1,400円台の年初来初高値を記録しており、株価は安定して上昇。それを裏付けるように、平成29年度の第2四半期及び第3四半期においては最終利益が前年度を大幅に上回っています。
先にも紹介しました通り、長期間売上を伸ばし続け、利益を出し続けているというのは実績として信頼がおけますし、一正社の株価を支える要因なのではないでしょうか。
さらに、業績以外の面でも株価の上昇を期待できる要素が実はあるのです。それは、平成27年12月に導入した株式給付信託(BBT)制度というもの。
一正社におけるBBT制度は、平たく言いますと、信託として自社株式を確保し、会社が定める要件を満たした功績のある役員に対して、退任後に自社の株式を給付するというもの。
平成27年6月期の株主総会において決議されましたが、資料によると、「株価上昇のメリットだけでなく株価下落のリスクも株主と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高める目的」があるのだとか。
つまり、BBT制度の新設をポジティブに捉えれば、役員の士気が向上することを助け、結果的に株価下落を避け、株価上昇につながる期待が持てるのです。
因みに、この制度は信託として信託銀行を通して自社株を確保しているのであって、直接自社株を持っているわけではありません。
平成27年12月に38,000株(46百万円)分を確保していますが、これは貸借対照表上では資本のマイナスとして計上されています。ここで自社株を確保することにより自己資本比率を押し上げる要因にはならないことを補足します。
一体、どんな投資家にオススメなのか?
以上の内容をまとめますと、初期投資が13万円程度で済み、自己資本比率において倒産リスクが低いと判断できますから、予算の少ない初心者向けの株だと言えるかも知れません。
また、現時点で割高という判断はできますが、今後多少の下落があったとしても安定した実績等を裏付けに、回復する可能性に期待しつつ、優待を受けながら長期保有するという投資家に向いていると考えて良いのではないでしょうか。
平成26年11月の東証一部への市場変更により、400円程度から1,300円程度まで株価が急騰
もしも会社の市場変更の兆しが読めれば、株価が急騰する前に購入しておくことで、多くの利益を得る可能性があることを示唆しています。
実は、その市場変更のシグナルとして挙げられるのが、「立会外分売」と「株主優待新設」なのだとか。
上場するには市場によって一定の要件がありますが、一部上場の要件を満たすために、個人株主を増やさなくてはならない場合があります。
そのため、個人株主を増やす目的で、大株主などが保有する株式を市場が開いている時間外で一般投資家に割引価格で売り出し(=「立会外分売」)たり、優待を新設して新規投資家を募ろうとしたりするわけです。
現に、一正社は二部上場をする平成26年6月以前の同年3月に「立会外分売」を行っています。
ただし、その時期の株主優待の新設はなかったようですし、これらは飽くまでシグナルの一つですから、こういった行動が市場変更に直結するわけではありません。
一正社が市場変更後、最初に迎えた決算(平成27年6月期)では、配当金12円の上に、上場記念配当1円と創業50周年記念配当2円が加算され、15円という配当金でした。平成29年度決算の配当金予測が6円ですから、比較すると倍以上の高配当ですし、急騰前に株を買っていればかなりの利回りになりますよね。
市場変更が誰にでもわかってしまえば投資として成立しませんから、飽くまで予測の域を脱しませんが、今後、一部上場でない会社の優待が新設された場合には市場変更の可能性を含め、注意してみるのも面白いかもしれませんね。