• 会社はなんのために利潤を追求するの?利益はだれのもの?
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会社は株主のものとよく言われるが・・・会社の上げた利益は??

2017年3月19日

株式会社に限らず、会社組織は利益を上げることを目的の一つにしています。
利益を上げ、そこから税金を納めることも会社の責務といっていいでしょう。

利益を上げ続けることが会社の存在意義そのものと言ってもいいかもしれません。

さて、会社の持ち主は誰かと言えば、株式会社であれば株主です。最近では特に株主が会社の経営に積極的に関ることも増えており、ニュースなどでも取り上げられるのでよくご存じかと思います。

では、会社の存在意義である利益はどうでしょうか?あなたは、会社の利益が誰のものになると思います?

会社の利益は誰のものになるのでしょうか?

会社のオーナー、持ち主はだれでしょうか?会社間違いなく株主のものです。

法律にのっとって考えれば会社の持ち主は株主ということになりますし、そう定義するのが自然です。
会社をおこすには資本金が必要です。

その資本金を集めるために株式を発行するわけですが、その株を買って出資してくれた人が株主です。
お金を出した人がその所有者になるのは考えてみれば当たり前のことですね。

さて、会社は株主のものという考え方にはみなさんも賛成してくれると思いますが、会社がだす、利益は誰のものなのでしょうか?所有者である株主のものでしょうか?それとも利益をあげるために一生懸命はたらいた社長や社員でしょうか?

ズバリ答えてしまうと、会社の利益は会社のものだと言うことができるでしょう。

なぜ利益は会社のものだといえるのか

なぜ、利益は会社のものだということができるのでしょうか?先ほど、会社か株主のものだと言いました。

しかし、会社は株主のためだけに存在しているわけではありません。会社はいわゆるステークホルダー、つまり経営者を含む従業員やその家族、取引先などの客、そしてもちろん株主のために存在しているのです。

会社の利益は会社のものでその利益をどのように使うかについて意見をだし、決める権利を持っているのは株主です。

これは利益をどのように使うかについて決定する権利を持っているということであって、利益が株主のものであるとは言えません。
なぜならば会社は株主のものではあるが、株主のためだけに存在しているわけではないからです。

株主から雇用されている経営者はまず、オーナーである株主の利益が最大化するように会社を経営します。そのために会社は長期的に株価が上がっていくような経営を目指すのが本来の経営です。

長期的に成長することで会社の利益があがり、それによって株主の利益もあがります。会社の利益=株主の利益ではなく、お互いが連動しているというイメージです。

会社が長期的に成長し発展するために

会社の利益は会社のものです。その利益をどのように使うかについては株主総会などで決まります。この時、意見をいったり決定する権利を持っているのが株主です。

では、株主が会社の利益をすべて配当に回せ、というとどうなるでしょうか?利益は売上から経費を差し引いたものですから、利益をすべて株主に配ってしまうと、会社は成長に必要な研究開発や人材を育てるための教育研修費に出費することができません。
研究開発をしなければ新しい商品やサービスを生み出すことはできず、取引先などのお客に満足してもらえません。人件費を削ることで貴重な人材が育たず優秀な人材は転職してしまいます。
これでは会社は成長することができず、結果として株主も結局は利益を得られないことになります。

ですからいくら株主といってもそこまでも無茶は言えません。このような事態をさけるためにも会社の利益の使い道としてその一部を成長のために使うことが必要です。

成長のため減らしてはいけない経費とは?

会社のオーナーである株主が長期的に利益を得るためには会社の利益の一部を成長に使うことが必要だと言いました。
成長のために、会社として減らしてはいけない経費が3つあります。それが顧客満足費、研究開発費、教育研修費です。

顧客満足費

顧客満足費はお客を満足させるための費用で、お客にしっかりと満足してもらってお金を払ってもらうためのものです。売上を作るために必要な費用です。これは減らせません。

研究開発費

研究開発費は会社の未来をつくるための費用で、新しい製品を開発したりすることでお客に満足を継続的に提供し続けるために必要です。

ここをおろそかにするとお客はあっというまに離れていき会社の成長どころではなくなってしまいます。

教育研修費

教育研修費です。社員を大切にする会社はいい会社だと言われることもありますが、社員やその家族の生活をまもり、社員に長期的に能力を十分に発揮してもらうための費用です。

会社の利益は会社のものだから会社の成長のためにつかわれる
会社は株主のものです。
しかし会社は株主のためだけに存在しているわけではありません。ピータードラッカーは「利益とは目的であってはならない。利益とは社会の公器としての企業が存続していくための条件でありコストである」と述べているように、会社の利益はすべてのステークホルダーのために使われなければいけません。
会社を存続させ、社員の雇用を守り、お客に満足を提供し続けることそのために利益が必要なのです。
利益は目的ではなく手段なのですね。

会社の利益はなんのために、なにに使うのか

ここまでで、会社は株主のものだが、利益は会社のもので、利益はすべてのステークホルダーのために使うことで継続的に発展成長していくことが必要だとみてきました。
このことが結局はオーナーである株主の利益を最大化することにつながります。

株主に報いるためには従業員やお客を大切にし、そのための費用は減らしてはいけない、ということも見てきました。

減らしてはいけない経費をしっかりと使うことで長期的に会社が成長し、株主に利益がもたらされるのです。

著者情報
自虐に突っ走る投資初心者。腹八分目を肝に銘じつつ、欲と恐れと戦いながらどこまで我慢できるか毎日チキンレース繰り広げてます。

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