- 株式投資
- 業績のチェックは数字そのものよりも過去からの推移が大切
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株に投資している人のほとんどは株の売買差益で利益を出したいと思っています。
筆者ももちろんその一人です。
株の売買で利益を出すためにはこれから株価の上がりそうな銘柄を探すことが最初の第一歩となります。そして株価の上がりそうな銘柄を選ぶときに重要なのが業績のチェックですよね。
業績のいい会社は今後の成長を期待する人が多く株価が上がりやすいでしょうし、その逆もあり得ます。
では、業績が「いい」というのはどういうことなのでしょうか?
業績をチェックするときのコツと、どの数字をどのように理解したらいいのかを見ていきましょう。
目次
買いたい銘柄を見つけたら売上、利益が順調かチェック
みなさんは株を買う時に何を基準に買っていますか?デイトレードのような超短期の勝負でもしない限り、業績のチェックは欠かせないものですよね。
投資する銘柄選びは業績のチェックから
一口に業績といってもたくさんの項目がありますし、どの項目に注目するかで会社の印象がガラりと変わってしまうこともあります。
今回は業績のチェックをするときに特に注目したい数字とその意味を解説していきます。
3つの利益と1株益について理解しておこう
業績のチェックで一番初めに見ておきたいのは売上高です。
これは本業でどれだけの売上があったかを示しています。いいサービスや製品であればたくさん売れます。売上が伸びているということがいい会社の第一条件となります。
次にチェックしたいのは利益です。
いくらたくさん売ってもそれ以上に費用がかかってしまえば利益は出ません。売上を上げるためにどれだけの費用をかけているのかは経営の効率ともいえるので、利益をチェックすることも大切です。
さてその利益についてですが、業績を確認してみるとたくさんの種類の利益があることに気付けます。そのうちで「営業利益」「経常利益」「(当期)純利益」そして「1株利益」について詳しく見ていきます。
「営業利益」は本業についての利益
まずは「営業利益」です。これは売上高から売上に必要だった費用を引いたものです。
例えばお菓子を売っている会社があったとすると、まずお菓子を作るための材料が必要です。これを原価と言い、売上から原価をを引いたものを売上総利益(粗利)と呼びます。
ただお菓子を作っただけでは売れませんから、売るためのお店や店員さん、宣伝が必要になりますよね。このお店の家賃だとか光熱費、消耗品、人件費、宣伝費などがかかります。これらを販売管理費と呼びます。
粗利から販売管理費を除いたものが営業利益です。営業利益は本業での利益ということになります。
「売上高−原価−販売管理費=営業利益」で本業での利益を意味する
「経常利益」は会社としての全体の利益
本業についての利益が営業利益でした。
しかし、会社は本業以外にも収入が支出がある者です。例えば、銀行からの利子もあるでしょうし、借りているお金の利息を払う必要もあります。このような本業以外の収入を営業外収益、支払いを営業外費用と呼びます。
英城利益は営業利益からこの営業外収益・営業外費用を加減して求めます。
ですから、会社の総合的な利益を表していると言えます。経常利益はその会社の総合的な利益を表しているので、経常利益が伸びてきている会社は今後も成長するのではないかと判断できますね。
「営業利益+営業外収益−営業外費用=経常利益」
「当期純利益」は最終的に企業に残る利益
最後の3つ目の利益が純利益と呼ばれるものです。これは最終的に企業に残る利益で、株主配当などもここから出されます。
「当期純利益」経常利益に一時的に発生した特別な利益や損失、そして税金を加減したものです。特別な利益や損失というのは災害などによる損失や不動産の売却益などです。
経常利益が赤字でも特別利益が大きければ純利益が黒字になることもありますし、逆に経常利益は黒字だけれど、災害などで建物の損害が大きい場合には純利益が赤字になることもあります。
1株純利益が重要なわけ
株への投資を判断する指標の一つに1株純利益(EPS)があります。
この指標は「純利益÷発行株数」で決まります。純利益が増えればEPSは上がります。発行株数が増えると下がります。
会社が成長するためには時として株を追加で発行したりして増資することも必要です。
増資した分を上回る利益を出せるとしたらその会社はどんどん成長しているということになりますね。
このようにEPSを見ることでその会社がいい会社かどうかを判断することもできます。
単決算よりも連決算を見るようにしよう
さて、業績をチェックするときによく目にするマークとして「単」「連」などがありますよね。これは単体決算、連結決算を意味しています。業績のチェックをする時には連結決算を見るようにしましょう。
単体決算はその会社のみでの業績を表します。
一方連結決算はグループ会社の業績を合わせたものです。
グループ会社はそれぞれが一つの大きな会社の1部門のような働きをしていことが多いです。そのため、連結決算の方がその会社の実態に近いものだというように考えられています。
売上高と経常利益の流れをみて今後の成長を予想する
いい会社を見つけるためには売上高と経常利益の流れを見ることが大切です。
「流れ」って何?どうやってみるの?
もちろんその他にもEPSなどの指標も大切です。
ここでは売上高と経常利益の流れの見方を説明していきます。
まず、そもそも「流れ」とはなんでしょうか?
簡単にいうと、過去からの推移のことです。最低でも5年ぐらいの流れを見ておきたいところです。
この業績の「流れ」、つまり推移をみるには会社のIR情報を参照したり、四季報で確認することができます。
売上高と経常利益の流れがいい会社は成長が期待できる
売上高と経常利益の「流れ」をみたら次に確認することはその「流れ」がいい流れかそうでないかということですよね。
これもまず単純に説明すると、流れがいいというのは継続的にずっと伸び続けている、ということです。できれば、伸び率自体も上がってきているのが望ましいです。
売上高が伸びているということはその会社の商品力が高いということを意味します。
逆に売り上げの伸びが鈍化したり減っているときには、その会社の商品の魅力がなくなってきているということになります。
経常利益では総合的な会社の稼ぐ力が分かります。
売上がいくら上がってもその分費用も垂れ流し、では大きな成長は期待できません。経常利益が伸びていることを確認することはより売上を利益につなげる力が強いということも意味します。
このように魅力的な商品をもち、その売り上げを確実に利益に結びつけられる会社はいい会社で、今後も成長が期待できます。
株への投資で一番大切なこと
会社の業績を見る上でのチェックポイントと大切な数字について説明してきました。
業績を見るときのポイントは単年度ではなく、過去からの推移、そして未来の予想まで考えることでした。
その際に参考にするといいのが売上高と経常利益の伸びです。できれば伸び率も伸びているのが望ましいです。
その中で一番大切なことは未来の予想です。
売上を順調に伸ばしていてもライバル会社がもっといい製品を出せば売り上げは落ちるかもしれません。そうなれば利益も落ち込んでいくでしょう。逆に新しい技術をどんどん開発して魅力的な製品を作り続けているような会社は今後も売り上げを伸ばしていくかもしれません。
表面上の数字の大きい小さいではなく、数字の持つ意味をしっかりと分析するのと同時に、なぜその数字が出ているのか、という理由を考えることで未来の予想ができ、株式投資で大きな利益を上げられるのです。