• 株式投資で源泉徴収なしにするメリットとは?デメリットは?
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源泉徴収ありがおすすめだが、源泉なしの方が有利な場合もある

2017年3月27日

株式投資をしている人の多くは、株の売買で利益を目指していますよね。
筆者も上がりそうな株を見つけてコツコツ買って株価の推移を楽しみに見守っている一人です。
いくらまで上がったところで売ろうかワクワクする感じがありますよね。

しかし、株が上がり売って利益が確定すると、別の問題が起こります。
それが税金の問題です。
株の売買によって得た利益は所得になるので税金を支払わなければいけません。

税金の計算は正直面倒ですし、できればだれか代わりにやってほしいというのが本音ですよね。

株で利益がある場合に源泉徴収をありにするか、なしにするかについて考えていきたいと思います。

一般的には源泉徴収ありがおすすめだが、源泉徴収なしにもメリットがある

一般口座、特定口座源泉徴収あり・なしの違いに関してですが、株の取引きをするときには証券会社に口座を作ります。
口座を作るときには一般口座か特定口座を選ぶ必要があります。
また特定口座では源泉徴収あり、となしのどちらかを選ぶことになります。

一般口座は年間の利益が20万円以下の場合はなにもしなくてよいのですが、20万円を超えると自分で「年間取引報告書」というものを作成して確定申告しなくてはいけません。
これがかなり面倒なのです。

特定口座はその面倒な「年間取引報告書」を証券会社が作成してくれます。
ですから多くの人は特定口座を選ぶことになると思います。

気を付けなければいけないのは、特定口座では株の取引きしかできないことです。
国債などの取引もするのであれば一般口座をつくるしかありません。

さて、その特定口座ですが、源泉徴収あり、と源泉徴収なしの2つのうちどちらか一方を選ばなければいけません。

特定口座の源泉徴収あり、なしどう違う?

源泉徴収ありの場合でもなしの場合でも「年間取引報告書」は証券会社が作成して1月中に送ってくれます。

源泉徴収ありの場合は、株の売買や配当などで利益が上がるたびに税金を差し引いてくれます。
ですので、確定申告の必要はありません。申告しなくていいということはもし扶養に入っていたとしてもそこから外れることはありませんし、住民税や健康保険などが上がることもありません。

一方、源泉徴収なしの場合は、確定申告を自分でしなくてはなりません。
といっても「年間取引報告書」はもらえるので手続きはそれほど面倒ではありません。
扶養などに入っていた場合利益の大きさによっては扶養からはずれる場合もありますし、住民税などの税金が増えることもあり得ます。

このように見ていくと特定口座の源泉徴収ありが一番おすすめのように思えます。
実際、多くのばあい、源泉徴収ありの方がおすすめになるのですが、次の場合は源泉徴収なしの方がメリットが大きくなります。

年間20万円以下の利益は確定申告する必要がない

株の利益が年間20万円以下の場合は源泉徴収なしの方がメリットが大きくなります。

源泉なしのデメリットとしては大きく2つありました。一つは、自分で確定申告をする必要があることと、扶養からはずれたり、住民税や保険料などが上がる可能性があることです。

株取引での利益が年間で20万円以下の場合、申告の義務はありません。つまり確定申告しなくてよいのです。となると、デメリットはすべて打ち消されます。

申告をしないわけですから、手間はかからず、収入が増えたことには税務上ならないので扶養からはずれたり、税金が上がることはありません。

それだけではなく、源泉徴収ありの場合に比べてメリットが生まれるのです。具体的に説明していきますね。

株の利益に対する税率は20%です。仮に限度ぎりぎりいっぱいの20万円の利益があったとすると、源泉徴収された場合、4万円の税金が天引きされ手元には16万円が残ります。

しかし、源泉徴収なしの場合、申告の義務はありませんから、20万円が手元に残るわけです。その差は最大4万円。どうでしょう、大きなメリットだと思いませんか?

利益が出るたびに天引きされないので資金効率がよい

年間の利益が20万を超えていたとしても資金効率の面では源泉徴収なしの方がいいと言えるかもしれません。ここでも具体例で考えてみましょう。

例えば、資金が100万円あり、取引で10万円の利益がでたとします。先ほども紹介したように、税率は20%ですので、10万円の20%で2万円が源泉徴収されて口座に振り込まれます。
100万円+10万円−2万円となり、口座には108万円入ることになります。

一方、源泉徴収なしの場合、利益の10万円はそのまま口座に入るので100万円+10万円で110万円です。

同じ利益がでても源泉徴収ありの場合は口座に108万円、なしの場合は110万円がのこることになります。
この差は2万円です。この2万円があれば場合によっては1単元余分に購入できるかもしれません。

あくまで例ですが、このように資金効率としてはよくなります。

もちろん株に使える資金や利益の大きさなどによって判断が分かれるところですが、低資金での取引の場合はこの差は多く感じられます。

源泉徴収なしの口座で気を付けるべきこと

源泉徴収なしの場合のメリットについて大きく取り上げてきましたが、注意しなければいけないこともあります。
まず、年間の利益が20万円を超えた場合は申告しなければいけない、ということです。この申告を怠ると脱税になってしまうので必ず申告が必要です。

また扶養に入っていて、扶養から抜けたくない場合も注意が必要です。
年間の所得利益が20万円以上ある時は申告が必要ですが、年間の所得利益が20万円以上38万円以下ならば申告するのみで扶養から外れることはありません。
では、扶養からはずれるのはどんな場合でしょうか。以下に整理してみます。

株の利益が年間38万円を超える場合

株には所得控除のようなものはないので株の利益で38万円を超えると扶養から外れてしまいます。

パート代など+株の利益(38万円以下)が103万円を超える場合

パート代には所得控除がありますがそれでも合計で103万円を超えると扶養から外れてしまいます。103万円の壁と言われていますね。ただ現在、この仕組みを変えようと議論をしていますので今後は変わる可能性があります。

なにがなんでも扶養にはいっていなければいけないわけでは当然ありません。「配偶者控除を受けて夫と妻が得する場合」と「株や給与によって得る利益」を比較して考えてみるのがいいと思います。

源泉徴収ありを選んだ方がいい人はこんな人

源泉徴収なしを選んだ場合のメリットとデメリット、注意点を見てきました。これらのことから逆に源泉徴収ありを選んだ方がいい人がどんな人かが見えてきます。

まず、必ず年間20万円以上の利益が出せる人、です。この人は源泉徴収なしであれば自分で確定申告をし、場合によっては扶養からはずれたり、住民税や保険料を払わなければいけなくなります。年間20万円以上の利益を出せる場合は源泉徴収ありの口座で取引をしましょう。

利益をどれだけ出せるか分からない、という人も源泉徴収ありをおすすめします。理由は年間20万円以上利益を出せる人と同じです。

また、絶対に扶養から外れたくない、余計な住民税や保険料も払いたくない、というのであれば源泉徴収ありを選ぶのがいいでしょう。

最初にも述べたように、一般的には源泉徴収ありを選ぶのが無難かもしれませんね。

特定口座 源泉徴収ありとなし、どっちがいいの?

株の取引きをする際に必要な証券会社の口座には特定口座と一般口座があり、特定口座では源泉徴収ありかなしを選ぶ必要があります。特定口座を選ぶ方が一般口座に比べて手間もなくおすすめです。

では、源泉徴収ありとなしではどう違うのかというと、一般的には源泉徴収ありがおすすめです。

ただし、株の利益が年間20万円以下の場合や、少額で取引をしていて1円でも多く次の売買に使いたいという場合は源泉徴収なしがおすすめです。

著者情報
自虐に突っ走る投資初心者。腹八分目を肝に銘じつつ、欲と恐れと戦いながらどこまで我慢できるか毎日チキンレース繰り広げてます。

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