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- 子供でも口座開設ができるネット証券おすすめ9選※口座開設の条件と方法を紹介
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いまだ知る人ぞ知るといった感じなのですが、実は証券会社の口座は大人だけでなく、未成年の子供でも口座開設できるところが増えています。
幼少時から株式投資を知れば、経済の流れや会社の仕組みがわかりますよね。
お金に働いてもらって利益を得るという、資本主義ならではの儲け方も社会人になる前に知ることが出来ます。
この記事を読めば、子供が証券口座を持つための条件と口座開設できるネット証券についてわかります。
一つ一つ丁寧に解説しますのでぜひ参考にして下さい。
目次
口座開設の条件と年齢制限
株式投資はリスクの高い投資商品のため、「子供の判断で取引が難しく、万一のことがあれば顧客資産を毀損させてしまうのでは?」という金融庁や金融機関の配慮もあり、現状は多くの証券会社が子供を含めた未成年の取引を制限しています。
しかしながら、
- 社会保障制度の破綻
- 超低金利による貯蓄から投資への流れが加速
- 学校ではお金の教育をしてくれない
というような観点で、より厳しくなっていく日本経済の下で生き残るための術として、子供のうちからお金と投資にまつわる知識を身につけてもらおうという親御さんが多いのも事実。
私も一人目の子供ができてから、いつも使っているマネックス証券に子供用の口座を開設できるのを知って、すぐに手続きをしてみました。
将来的に子供のお小遣い程度でも貯蓄できればいいなあという考えからです。
子供向け口座を持てる年齢は0歳から19歳まで。
ネット証券業界では、このようなニーズを汲んで、子供の口座を開設できるようにしている証券会社が増えてきています。
年齢制限もきつくなく、開設できる年齢は0歳児から、つまり本当に赤ちゃんのときから19歳という未成年層を対象にしていて、原則、「未婚の未成年者」ということになっています。
大体のネット証券では親権者が口座を保有していれば、子供用口座も開設できるようです。
子供用口座のある主要ネット証券と開設条件
現在、主要ネット証券では子供用口座を持てるようになっていますが、開設できる条件や年齢制限も少しずつ違います。
調べた結果を下表にまとめたので比較してみて下さい。
証券会社名 | 口座開設の年齢制限の概要 | 親の口座開設 |
---|---|---|
SBIネオトレード証券 |
・未成年(20歳未満)は証券総合口座のジュニアNISA口座のみ開設可能。 ・親権者と未成年者の住所が異なる場合、親権者と未成年者の住民票および関係性を証明できる書類を提出 ・0~19歳の国内住居者 ・親権者の同意書が必要 |
不要 |
マネックス証券 |
・原則、当口座を保有している親権を有する方 ・未成年者に関わる法定代理人届出書が必要 ・法定代理人との続柄がわかる確認書類及び両者の確認書類が必要 |
必要 |
SBI証券 |
・満20歳未満であること(満20歳になった場合は一般口座) ・未婚であること ・親権者のいずれか一方が口座を開設していること |
必要 |
GMOクリック証券 |
・0~19歳未満の未成年で未婚の方 ・未成年者と親権者全員の続柄を確認できる書類を提出 ・親権者の口座開設が必要 |
必要 |
楽天証券 |
・満20歳未満であること ・未婚者であること ・親権者のうち1名の方は登録親権者としての登録が必要 ・登録親権者は総合取引口座の開設が必要 |
必要 |
auカブコム証券 |
・未婚の20歳未満で国内の居住する方が対象 ・親権者のいずれか1名が当社の証券口座を保有している方 ・未成年口座及び取引申請書にて、親権者もしくは未成年後見人の同意を得た方 |
必要 |
松井証券 |
・満20歳未満の未婚の方が対象 ・国内に居住していること ・親権者の同意が必要 |
不要 |
岡三オンライン証券 |
・国内在住の20歳未満の未成年(既婚・未婚の区別はなし) ・代理人(運用管理者)が専有のメールアドレスを持っていること。 |
不要 ※代理人(運用管理者)が申し込む必要がある |
安藤証券 |
・16歳以上で20歳未満の方 ・親権者の同意書 ・親権者は親権を確認するための未成年者本人の戸籍謄本が必要 |
不要 |
親権者は予め自分の証券口座を用意しておいた方がいい
手続きして気づいたのが、親がネット証券口座を持っていた方が子供の口座開設手続きがスムーズになるということ。
未成年ということもあり、用意する書類も多く、手続きが複雑です。
私があらかじめ証券口座を持っていなかったら大変だっただろうな、と思います。
手続きを簡略化させるためにも、予め親権者の方が自分の口座を開設しておくことをおすすめします。
子供用口座を開設できるネット証券9社をおすすめ順に紹介
私が長年ネット証券を使ってきて、外せないと感じたポイントが以下3点です。
- 使い勝手がいいこと
- 投資対象の選択肢が多いこと
- 取引手数料が安いこと
これらの観点からおすすめのネット証券を紹介していきます。
未成年用の口座を持つとどのようなメリットがあって、成人と違って制限されるのはどんな点かをネット証券ごとに解説します。
1. マネックス証券
1999年創業の老舗ネット証券会社。
まずは特徴を紹介します。
単元未満株投資ができるので、ほぼすべての銘柄が1万円から投資可能。
一口わずか100円から始められる投資信託もあります。
AI(人工知能)を活用して自分に合った資産運用を設計できるロボアドバイザーなど魅力的なサービスも充実。
丁寧なサポート体制にも定評があり、初心者でも安心して利用できます。
海外投資案件に長けており、米国株・中国株・新興国ファンドなどを通じてグローバルな資産運用を実現できるメリットがあります。
株式の業績・成長力を検出できる「マネックス銘柄スカウター」を筆頭に、高性能分析ツールを無償提供しているのも特長のひとつ。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、国内外の株式取引、債券、投資信託、貴金属取引などに幅広く対応しています。
ハイレバレッジ取引が除外されているので、追証の心配をしなくて済む安全性があります。
取扱商品 | 利用可否 | |
---|---|---|
国内株式 | 現物取引 | ○ |
国内上場投資信託 (ETF・REIT) |
ワン株(単元未満株) | ○ |
信用取引 | × | |
新規公開株等の公募・売出し(IPO・PO) | ○ | |
米国株 | ○ | |
中国株 | ○ | |
投資信託 | ○ | |
債券 | ○ | |
オルタナティブ投資 | ○ | |
先物・オプション取引(日経225、JPX日経インデックス400) | × | |
FX PLUS(店頭外国為替証拠金取引) | × | |
くりっく株365 | × | |
マネックス・ゴールド | ○ |
あえてデメリットを挙げると、株式取引の手数料が他のネット証券会社と比べてあまり安くありません。
トレードコストの節約を重視している方には向いてないでしょう。
とは言え、頻繁に取引しない方であれば気にするほどではないです。
2. SBI証券
大手金融系列・SBIグループの証券会社。
親会社にあたるSBIホールディングスが東証1部に上場しており、社会的信頼性に長けているのが特徴的です。
一般的な株式取引では、銘柄ごとに100株や1,000株といった単元株数が決まっていますが、SBI証券では単元未満株といってわずか1株単位で少額投資が出来るメリットがあります。
住信SBIネット銀行との提携により、預金を株式や投資信託の買付に直接回せる利便性があります。
通常より高い預金金利が適用されたり振込手数料・ATM利用料が無料になったりする特典があるのも大手グループならではの魅力です。
キャンペーンも充実しており、所定の条件を満たせば口座開設後に数千円~数万円のキャッシュバックをもらえるイベントも実施されています。
総合的な使いやすさに定評があり、主要ネット証券の中で口座開設数・委託売買代金シェアナンバーワンの人気を誇っています。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、国内外の株式取引、債券、投資信託などに対応しています。
PTS取引にも対応しているため、朝から深夜まで幅広い時間帯で取引できる魅力があります。
- 国内株式現物
- PTS取引(SBI PTS)
- 単元未満株(S株)
- 新規上場/公募増資・売出
- 立会外分売
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
3. 楽天証券
楽天市場や楽天トラベルなどのサービスでおなじみ、楽天グループが展開している証券会社。
金融に疎い方でも存在を知っているほど、業界内で圧倒的な知名度を誇っています。
楽天証券の魅力の一つが、高速取引に最適な高性能取引ツール。
テクニカルチャートやリアルタイムランキング、全ての注文情報を表示するフル板、ワンクリックで発注できるエクスプレス注文などに対応した「マーケットスピード」は、プロの機関投資家も納得のクオリティに仕上がっています。
もちろん、個人投資家にとってもこの上なく重宝する取引ツールです。
また、楽天銀行の預金金利が上がったり、取引の度にポイントが貯まって楽天スーパーポイントやJALマイルと交換できたりするポイントサービス等もあり、多角的な資産運用を実現できる強みがあります。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、国内外の株式取引、債券、投資信託、貴金属取引などに対応しています。
特定の時間帯に外貨取引ができる「定時為替」や、保有している株を楽天証券に貸して利息を得られる「貸株」等にも対応しており、他の証券会社とは一線を画すユニークな資産運用を行えます。
- 国内株式(現物)
- IPO
- PO
- 立会外分売
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
- 金・プラチナ
- 貸株
- 定時為替
- 楽ラップ
あえてデメリットを挙げると、サービス内容があまり良心的ではない点が気になります。
多くのネット証券は取引ツールを無償提供していますが、マーケットスピードを使い続けるためには、預入資産残高・他の取引口座の開設といった細かい利用条件があり、初心者には若干分かりにくいかもしれません。
4. GMOクリック証券
GMOインターネットのグループ企業でサービスを開始したのは2006年。
どちらかと言えば後発のネット証券会社ですが、親会社にあたるGMOフィナンシャルホールディングスが東証JASDAQスタンダードに上場しており、社会的信頼性に長けています。
GMOクリック証券は使いやすい取引ツールと低手数料に定評があり、6年連続でFX取引高世界1位という偉業を継続中です。
GMOインターネットグループの株主になると、GMOクリック証券での売買手数料がキャッシュバックされる株主優待特典があります。
これをうまく利用すれば、他のネット証券会社よりもさらにトレードコストを軽減できるメリットがあります。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、東証上場株式・IPO・POに対応しています。
非常に数が少ないものの、信用取引やCFDなどレバレッジを伴う取引を除外することで投資の安全性が確保されています。
- 現物取引
- 新規公開株(IPO)
- 公募・売出(PO)
あえてデメリットを挙げると、取扱商品が少ないという特徴があります。
株式や先物など様々な金融資産を取り扱ってはいますが、海外系の銘柄が少なく、グローバルな投資を重視している方には物足りなさを感じるかもしれません。
5. auカブコム証券
1999年創業の「日本オンライン証券」と「イー・ウイング証券」との合併により誕生したネット証券会社。
三菱UFJフィナンシャルグループにして経営会社自体が東証1部に上場しており、優れた信頼性を誇っています。
携帯電話を使ったオンライントレードや自動売買の特許権取得など、業界のパイオニア的サービスに積極的にチャレンジしているのが特徴的です。
auカブコム証券には、女子割やシニア割などユニークな手数料割引サービスが充実しているメリットが
あります。
また、Jリーグの浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)のオフィシャルスポンサーを務めており、不定期に試合観戦チケットプレゼントなどのキャンペーンを実施しているのも魅力。
サッカー好きのお子さんに喜ばれることでしょう。
あえてデメリットを挙げると、大口株式取引の手数料が若干高い印象を受けます。
各種手数料割引サービスを上手に活用しないと、トレードコストがかさんでしまう可能性があります。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、上場株式・債券・投資信託などに対応しています。
- 現物株式(上場株式・ETF・ETN・REITなど)
- プチ株(単元未満株)
- 投資信託(レバレッジ投信など一部商品を除く)
- 外貨建MMF
- 債券(外貨建債券)
外国株の取引が出来ないのが残念ですが、プチ株(単元未満株)に対応しているので少額投資に向いています。
6. SBIネオトレード証券
1948年創立の老舗証券会社。
戦後間もない昭和23年から証券業を営んでおり、実に70年もの長きにわたる歴史が異彩を放っています。
SBIネオトレード証券の最大のメリットは、業界トップクラスの低手数料です。
他のネット証券会社と比較すると、株式取引の手数料がずば抜けて安く、特に個人投資家から圧倒的な支持を得ています。
ちなみにFXのスワップポイントも高いため、インカムゲイン狙いのトレードにうってつけです。
独自取引ツールの「ライブスター・トレーダー」も使いやすさに定評あり。
ダウンロード版、Web版、スマートフォン版などが無償提供されており、豊富な注文方法と株価分析機能を活用することができます。
あえてデメリットを挙げると、SBIネオトレード証券は外国株式を取り扱っていません。
また、投資信託や先物の取扱い本数も非常に少なく、取引範囲が限定されているのが難点です。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、株式・投資信託・ETF・REITなどに対応しています。
取引商品は少ないですが、長期投資に向いているものが厳選されている印象を受けます。
- 株式
- 投資信託
- ETF
- REIT
7. 岡三オンライン証券
2006年に設立されたネット証券会社。
経営母体である岡三証券グループは、大正12年創業の超老舗金融系列であり、圧倒的な歴史と実績を誇っています。
岡三オンライン証券のメリットは、初心者でも使いやすい独自取引ツール「岡三ネットトレーダーシリーズ」の存在。
複数種類のタイプが提供されていて、ユーザーのレベルや用途に合わせて最適なものを選べる自由度があります。
表計算ソフトExcel上で市況をチェックしたり発注したりできるアドオンツールもあります。
定額プランを活用すれば、1日あたり20万円以下の株式取引の手数料が0円になる良心的な手数料体系。
成行約定率99.9%という優れた約定力を誇っており、デイトレードにも重宝します。
あえてデメリットを挙げると、投資信託の手数料が他のネット証券より若干高めに設定されているのが気になります。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、株式(現物)や投資信託などに対応しています。
取引商品は少ないですが、長期投資に最適な資産が厳選されています。
- 現物取引
- ETF
- REIT
- ETN
- 単元未満株
- 公募株式投資信託(「ジュニアNISA口座」は分配金再投資型のみが対象)
8. 松井証券
1918年(大正7年)創業の老舗証券会社。
インターネットの普及にあわせてオンライントレードサービスをいち早く導入するなど、業界のパイオニア的存在として知られています。
松井証券のメリットの一つが、良心的な手数料体系です。
1日の約定代金の合計が10万円以下なら、売買手数料が無料になります。
また、決済期限の無い「無期限信用取引」や、同日内の取引手数料を最小0円にまで引き下げた「一日信用取引」など、トレーダーにとって見逃せないサービスが充実しています。
あえてデメリットを挙げると、松井証券は外国株式を取り扱っていません。
また、約定代金が高額になると手数料も高くなってしまう特徴があります。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、株式取引や投資信託などに対応しています。
外貨建てで満期のない投資信託・米ドルMMFや、保有株式を預けて利息収入を得られる預株を利用できるのは魅力的。
しかも、NISA口座での売買手数料が恒久的に無料であり、未成年者の投資にうってつけの環境が整っています。
- 現物取引
- 新規公開(IPO)
- 公募・売出し(PO)
- 立会外分売
- 預株(よかぶ)
- 投資信託
- 米ドルMMF
9. 安藤証券
1908年(明治41年)創業の超老舗証券会社。
100年以上の歴史を誇る古参であり、経営力の信頼性が群を抜いています。
安藤証券のメリットの一つは、独自取引ツール「美ら(ちゅら)ネット24」の使いやすさにあります。
パソコンやスマートフォン等の端末からアクセスでき、シンプルなレイアウトながら各種チャート分析機能を実装しています。
株式・先物・投資信託などに対応しており、逆指値・OCO・IFDなど多彩な注文機能を利用することができます。
また、取引手数料の上限が決まっているのも特徴的です。
現物取引なら約定代金150万円超で900円、制度信用取引なら約定代金にかかわらず一律100円(ともに税抜)となっており、大口注文時に大変重宝します。
あえてデメリットを挙げると、サービスの雰囲気があまり現代的ではない印象を受けます。
公式サイトはやけに文字が小さくて前時代的なデザインになっており、使いづらいと感じるかもしれません。
また、口座開設の際に申込書類の郵送手続きが必要であるという点もアナログ的で面倒です。
子ども用口座の取引対象銘柄
未成年者口座は、現物株式取引のみに対応しています。
選択肢は乏しいですが、その分迷わずに済むとも言えます。
子供用口座に申込むと得られる6つのメリット
子供用口座にはたくさんの特典があり、上手く活用すれば子供だけでなく保護者の株式投資にも多大なメリットをもたらしてくれます。
子供用口座に申し込むメリットを6つご紹介しましょう。
1. 年間110万円までなら贈与税は無税
無収入の子供が証券口座で株式取引を行う場合、親が取引資金を用意することになります。
その際に気を付けなければならないのが、「贈与税」の存在です。
たとえ血のつながった親子間であろうと、多額の金銭を提供する場合には贈与税という税金がかかってきます。(最大50%程度。)
ただし、贈与税には110万円の基礎控除が設けられています。
つまり、年間の贈与金額が110万円までなら非課税です(申告書の提出も不要)。
110万円もあれば子供の株式取引の資金としては十分でしょう。
税金のことを気にすることなく、安心して子供用口座を開設できます。
2. 株主優待を子供口座の分も取得できる
株式取引の利益には、売買による譲渡益(キャピタルゲイン)だけでなく、長期保有することで得られる利子所得(インカムゲイン)もあります。
インカムゲインには、現金をもらえる「配当」と自社製品や商品券など様々なプレゼントをもらえる「株主優待品」があり、初心者の方でも簡単に長期的な展望の投資を実現できます。
株主優待には所有株式数や保有継続期間など必要条件が設定されている場合もありますが、基本的に株主の年齢は不問です(酒類などは除く)。
つまり、親子で一緒に株主になれば、その分株主優待をお得に取得できるということです。
特に、少額投資でももらえるグルメセットや生活雑貨は狙い目の株主優待品。たくさんの子供がいれば、たくさんの株主優待品を獲得できるチャンスが広がります。
子供用口座を活用することで、効率的な資産運用を実践できます。
3. IPOに当選する確率が上がる
株式取引には、東証や名証等の取引所に上場している株式だけでなく、IPO(新規公開株)を狙うという手法もあります。
大抵の場合IPOの初値は公募価格より上がるので、IPOを活用すれば高確率で多額のキャピタルゲインを得ることができます。
しかし、非常に多くの投資家がIPOに申し込むため、IPOを取得できるかどうかは抽選の結果次第です。
どれだけ購入意欲が強くても、こればかりは運に頼るしかありません。
そんなときに重宝するのが、子供用口座です。
親子で一緒にIPOに申し込めば、その分当選確率をアップさせることが可能です。
この裏技を知っているか否かで、IPOの取得頻度が大きく変わってくることでしょう。
4. ジュニアNISAで家族内での非課税枠が増える
日本では、株式や投資信託などの資産を対象に年間120万円までの投資枠の利益が5年間非課税となる「NISA」という税制優遇制度が採用されています。
NISAには未成年を対象とした「ジュニアNISA」という制度もあり、年間80万円までの投資枠の利益が5年間非課税になります。
しかも、2019~2023年投資分は、5年間の非課税期間が終了した後も口座開設者が20歳になるまで非課税が継続されます。
通常、株式取引の利益には20.315%もの税金がかかるため、経費の計上といった様々な節税対策が欠かせません。
その点、ジュニアNISAを活用すれば一家全体の非課税枠が増え、簡単に節税を図ることができます。
確定申告の手間も省けるため、税制の知識がない初心者の方にとって非常に重宝します。
5. 早く始めるほど「複利」の恩恵を受けられる
小さい頃から株式投資を始めるほど、より長期の投資期間を設けることができ、「複利」の恩恵を受けられるようになります。
複利とは、元本と利息の両方に利息がつくことで、元本がどんどん増えていく仕組みです。
たとえば、100万円を年利10%で運用すると、1年後には110万円になります。
そして、この110万円にまた10%の利息がつくので、2年後には121万円になります。
7、8年運用すれば、およそ2倍になります。
投資運用期間と複利の関係は以下の表にまとめたのでご参考ください。
▼100万円を年利10%で運用した場合の「複利」シミュレーション
投資期間 | 元本 | 利息 | 実質利回り |
---|---|---|---|
運用開始 | 1,000,000 | – | – |
1年後 | 1,100,000 | 100,000 | 10% |
2年後 | 1,210,000 | 210,000 | 21% |
3年後 | 1,331,000 | 331,000 | 33.10% |
4年後 | 1,464,100 | 464,100 | 46.41% |
5年後 | 1,610,510 | 610,510 | 61.05% |
6年後 | 1,771,561 | 771,561 | 77.16% |
7年後 | 1,948,717 | 948,717 | 94.87% |
8年後 | 2,143,589 | 1,143,589 | 114.36% |
9年後 | 2,357,948 | 1,357,948 | 135.79% |
10年後 | 2,593,742 | 1,593,742 | 159.37% |
このように、複利は時間の経過とともに元本が大きく増えていく仕組みです。
小さい頃から株式投資を始めると、大人になってから始めるよりも長い期間にわたって複利の恩恵を受けることができます。
そのため、将来的に大きな資産を築くことができる可能性が高くなります。
6. 金融リテラシーを自然に身につけられる
小さい頃から株式投資を始めると、自然と金融リテラシーを身につけることができます。
金融リテラシーとは、お金の知識や金融商品を理解する力です。
資産運用することで投資するリスクや投機との違い、お金の上手な管理方法を実体験から学習できるようになります。
また、大きな目で経済や社会の動きに興味が湧いたり、日常生活でも食事や買い物、住宅設備、家電、家具など身近に触れるものの経済的価値やお金の流れを日々考えるようになり、自然にお金の知識が身についていきます。
その他にも子供の頃から株式投資を始めることで身につく金融リテラシーを以下にいくつか紹介します。
株投資で身につく金融リテラシー
- お金の流れを理解する力
- リスクを理解する力
- お金を上手に管理する力(資産配分・分散投資)
- 長期的な視野を持つ力
- 情報収集の力
- 株式の買い時・売り時を判断する力
これらの金融リテラシーを身につけることで、将来、お金をうまく管理したり、資産運用したりすることができるようになります。
小さい頃から株式投資を始めることは、将来の資産形成に大きなメリットがあります。
ぜひ、早めに始めることを検討してみてください。
考えられるデメリット
便利な点の多い子供用口座ですが、不自由する点がないわけではありません。
一般的な証券口座より管理制度が若干複雑であり、状況に応じて迷うことがあります。
子供用口座を利用する際は、制度の注意点をしっかり理解しておきましょう。
1. 親権者が複雑な場合は手続きが面倒
子供用口座は一般的な証券口座と違い、親権者が管理責任を負います。
従って、家庭内の環境が込み入っている場合、その取扱いがややこしいことになります。
離婚が理由で親権者が1人の場合
例えば、離婚が絡んでくる場合です。
日本では離婚後の共同親権が認められていないため、口座開設時に夫婦二人の署名提出を求められると非常に困ってしまいます。
どうしても親権者が一人しかいない場合、特例として、続柄を記載した戸籍謄本を提出すれば子供用口座を開設することが可能です。
また、子供用口座に入金された資金を巡る財産分与についてはケースバイケースです。
夫婦の収入の一部と見なされれば財産分与の対象になりますし、あくまで子供の将来のために贈与された資産と見なされれば財産分与の対象から除外される可能性もあります。
離婚調停の中で裁判所が判断する問題なので、一意的な答えはありません。
ちなみに、両親の片方が外国籍の場合、本人確認書類の他に在留カードや特別永住者証明書等の書類の提出も求められます。
2. 管理に手間がかかる
子供用口座を開設するためには、親権者がその証券会社で取引口座を開設している必要があります。
資産状況を正確に把握するには、親である自分の口座と子供用口座を併せて管理する必要があり、若干面倒です。
一つの口座でポートフォリオを全管理できれば取引の手間も省けるのですが、別々にアクセスしているとどうしても多少のタイムラグが生じます。
複数の口座を一人で管理する場合、相場が急変した時の対処に苦労することでしょう。
3. 確定申告が必要になる
将来の教育費や生活費のためとはいえ、子供用口座で得た利益に対しても20.315%の税金がかかります(基礎控除により、38万円までは所得税が、33万円までは住民税が無税)。
株式取引の税金は「申告分離課税」であり、原則税務署にて確定申告を行う必要があります。
税制に詳しくない方にとっては、毎年2月16日~3月15日の確定申告の時期が煩わしく感じることでしょう。
ちなみに、「源泉徴収ありの特定口座」や「NISA口座」を活用すれば、基本的に確定申告を行う必要が無くなります。
ただし、確定申告をすれば最大3年間に渡って損失の繰越控除を行うことができ、翌年度以降の節税に役立ちます。
面倒でも税制をしっかり学んでおいた方が良いでしょう。
4. 将来的に子供が海外在住すると面倒
「未成年者および親権者等が国内居住者であること」を子供用口座の口座開設条件に挙げている証券会社が多いため、海外居住の場合は子供用口座の開設は困難です。
また、口座開設時に国内居住であっても、その後海外に移住した場合は資産の管理が厄介になります。
海外居住者の株式取引には現地の法律が適用されるため、日本の子供用口座は海外在住者からの取引を原則受託していません。
10代後半の年齢になった子供が海外に移住した後では、親でも子供名義の有価証券を売却できなくなる恐れがあります。
事前に決済まで済ませておきましょう。
子供向けネット証券口座の開設手続きの流れ
子供用証券口座の開設の流れは各社で微妙に違いはありますが、大まかには以下のようになっています。
親権者のアカウントでネット証券にログイン後、子供用証券口座を受け付けているページから申し込みを行います。
子供の生年月日や規約等への確認・同意、必要事項を記入して送信するだけです。
WEB申込み時に入力した事項が印字された「口座開設申込書」が親権者または未成年後見人の登録住所宛に郵送されます。
親権者と子供の本人確認書類を口座開設申込書と一緒にネット証券へ返送します。
※子供のマイナンバーカード(個人番号カード)もしくは通知カードのコピーがあると手間が省けます。
ネット証券側に書類が揃うと審査に入ります。子供用の口座の場合、本人の情報をチェックするだけでなく、親子関係や、親権者の口座の状況も調査するので時間がかかります。目安としては10営業日。一般口座よりもずっと時間が必要になります。
審査完了後、ネット証券の口座番号・パスワードが記載された「口座開設の通知」が送付されます。その案内に記載されている未成年口座のIDやログインパスワードを入力し取引口座にログイン後、取引開始できるようになります。
ジュニアNISA口座には一緒に申込むべき
子供用の口座開設手続きをする際に下のような「ジュニアNISA口座」の申し込みの可否があります。
これにはチェックを入れることをおすすめします。
ジュニアNISAとは子供向けの非課税制度のことで、年間80万円まで運用益が出ても課税されない仕組みのこと。
ネット証券の多くはジュニアNISAの口座を用意していますので、これを利用しない手はないでしょう。
提出する必要書類・本人確認書類
一般口座だと運転免許証やパスポート、マイナンバーを証明するカードなど本人の確認書類だけで済みますが、子供用口座だと親子関係を証明する公的な書類なども合わせて用意しなければなりません。
親権者と子どもがそれぞれ必要となる必要書類・本人確認書類について、ネット証券会社ごとに下表へまとめました。
証券会社名 | 必要書類 |
---|---|
マネックス証券 |
▼親権者 ・法定代理人の届出 ・本人確認書類 ▼子ども |
SBI証券 | ▼親権者 ・同意書(未成年者を主体で取引を行う場合) ・申込書(親権者が主体で取引を行う場合) ・本人確認書類 ・マイナンバー ▼子ども |
SBIネオトレード証券 |
▼親権者 ・証券総合取引に関する確認書兼確約書 ・未成年者非課税適用確認書の交付申請書 兼 未成年者口座開設届出書 ・未成年者口座に係る運用管理者届出書 兼 運用管理者変更届出書 ・本人確認書類 ・マイナンバー ▼子ども |
GMOクリック証券 |
▼親権者 ・未成年口座に係る運用管理者届出書 兼 マイナンバー提供代理人届出書 ・本人確認書類 ・未成年者との関係がわかる書類(住民用や戸籍謄本) ▼子ども |
楽天証券 |
▼親権者 ・登録親権者として登録(口座開設) ・未成年総合取引口座開設申込書 ・未成年との関係がわかる書類(住民票、戸籍謄本) ・本人確認書類 ▼子ども |
auカブコム証券 |
▼親権者 ・未成年口座開設及び取引申請書 ・未成年者との関係がわかる書類(住民票、戸籍謄本) ・本人確認書類 ▼子ども |
松井証券 |
▼親権者 ・未成年口座開設及び取引に関する同意書 ・未成年者との関係のわかる書類(住民票、戸籍謄本) ・親権者の本人確認書類 ▼子ども |
岡三オンライン証券 |
▼親権者 ・証券総合取引口座開設申込(未成年用) ・本人確認書類 ・マイナンバー ・未成年者との関係がわかる書類(住民票、戸籍謄本) ▼子ども |
安藤証券 |
▼親権者 ・親権者同意書 ・親権者全員の本人確認書類 ・マイナンバー ▼子ども |
上表のように子供用の口座開設には、必要書類も多く、開設手続きは正直、面倒です。
初めて申し込む際には一般口座とは違い必要書類に戸惑うかもしれません。
ですので、申込む際は時間も見計らった上で検討するべきでしょう。
連休にかかってしまう時期や急ぎで開設したい場合は、しっかりとこの日数は予定に盛り込んでおいてください。
法的に15歳未満の金融取引は後見人が責任者となる必要がある
子供の金融取引に関して法的には15歳未満の場合、親権者が後見人とならなければいけません。
本来であれば法令上、証券取引においては本人以外が取引を行うと仮名取引とされ、認められていません。
・未成年でも満15歳以上であれば本人が取引することが可能。
そういった観点から見れば、子供用の口座を開設する場合に親権者が同じ会社に口座開設していることを要求されるのは、ごく当たり前のことです。
また、口座開設の書類審査を行う上でもやはりその証券会社で口座を持っていた方がやや有利になる点があることは容易に想像がつきますね。
親権者が口座を開設していなくてもいいという証券会社では当然必要ではないのですが、できれば持っていた方がいいです。
子供向けネット証券口座を開設する際によくある質問
ここでは、子供用ネット証券口座の開設時によくある質問をまとめました。
実際に株取引をスタートする前にご参考ください。
どれくらいの日数で開設できるの?
成人向けの一般口座の手続きであれば3~4営業日くらいで済みます。
ところが、子供用の証券口座の審査は複雑で、前述したとおり
ポイント
- 10営業日くらいはかかってしまう。
- ジュニアNISAに申し込めば2週間程度かかる
ジュニアNISAは税務署への書類申請と確認があり、税務署次第では大体2週間程度かかってしまうようです。
親権者の同意は必ず必要?
子供の証券口座開設には必ず親の同意は必要です。
ただ、同意書を書くとかそういうことではありません。
多くの証券会社が子供用口座開設時に親子関係を示す書類などの提出を義務づけており、同時にその証券会社にその親権者が口座を持っていることを条件としているところが多いわけですから、未成年者が親権者の同意なしに子供用証券口座を開設することは不可能です。
子供の口座で損して借金を背負う可能性はある?
結論、子供用のネット証券口座での株式投資で借金を背負う可能性はありません。
原則、未成年口座では「現物株取引」のみに対応し、レバレッジを効かせられる「信用取引」ができません。
投資先の会社が倒産するなどして、最悪、口座資産がゼロになるリスクは考えられるものの、口座資産がマイナスになることはありえません。
レバレッジかけて取引しない限り借金を背負うことはありませんので安心してください。
子供のメールアドレスは用意する必要があるの?
子供が自らメールアドレスを取得する必要はありませんが、連絡用として子供用のメールアドレスを用意しておく必要があります。
子供用のネット証券口座を開設する際には、親権者が普段使いしているメールアドレスとは異なるメールアドレスを申請するようにしましょう。
証券会社から取引に関する重要な通知を受け取るためです。
メールアドレスはGmailやYahoo!メールなどのフリーメールでも大丈夫です。
赤ちゃんでも口座を作れるの?
条件を満たせば0歳の赤ちゃん名義の口座開設が可能です。
これまで述べてきたように、成年者と手続きが異なるものの、指定された書類等を用意し、親権者等(法定代理人)が株式投資の管理ができる体制を整えることができれば、0歳児以上の未成年用の口座を開設できます。
まとめ
今回は子供用口座の開設条件やメリット・デメリット、おすすめのネット証券を紹介しました。
制度上のややこしさはありますが、お子さんの将来の教育費や生活費のことを思案している親御さんにとって、未成年口座は非常に役立つサービスであることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
なお、子供用口座の開設の仕方はどこの証券会社でも大体同じです。
登録親権者の口座から申請を行い、本人確認書類・マイナンバー確認書類・署名した同意書などを提出するだけなので、そこまで迷うことはないでしょう。
ただし、ご覧いただいたように肝心の取扱銘柄には大きな差があります。
自分の投資スタイルに合った証券会社を選ぶことが大切です。