- 株式投資
- 注文を出したのに取引が成立しないのはなぜか?その理由は?
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いよいよ株を購入しようと注文を出したのに、なかなか約定しない、なんでだろう?と思ったことはありませんか?株に限らず市場で取引されるものは売りたい人と買いたい人がそろって初めて取引が成立します。
ですから取引が成立しないこともありうるわけですね。
大切なのは、なぜ成立しなかったのかを分析することです。取引が成立しなかった理由を知るためには、取引が成立する理由やその優先順位を知っておくことが必要になります。
本記事では、取引が成立するための大原則を紹介しながら、注文をしたにも関らず取引が成立しない場合についてケースごとに考えていきます。
目次
株式市場では「競争売買の原則」が大原則
株式市場での売買の成立には「競争売買の原則」があります。
時間の競争と価格の競争のことで、それぞれ、早い方、価格が高い方が優先的に売買を成立させます。詳しく見ていきましょう。
早い者勝ちの時間優先の原則
これはシンプルな原則ですね。注文価格が同じなら注文したタイミングが早い人から優先して売買が成立していきます。
例えば、スーパーのタイムセールや特価品のようなものです。早い者勝ちでどんどん商品が売れていきます。株の場合は、売る人も買う人もいるわけですから売る方も早い者勝ち、買う方も早い者勝ちです。
成行注文が有利な価格優先の原則
価格優先の原則というのは実は少しだけ複雑です。
価格優先と聞くと価格の高い方が優先される、と考えがちですが、常にそうとは限りません。株は売る人と買う人がいるからです。
つまり、売り注文の場合は価格の低いものから、買い注文は価格の高いものから優先的に売買されるということです。
例えば600円で株を売りたい人と590円で売りたい人であれば590円の人が優先されます。逆に590円で買いたい人と、600円で買いたい人であれば600円で買いたい人の注文んが優先的に約定していきます。
ここで、株の注文には売買金額を指定する指値注文と、いくらでもいいからとにかく取引したいという成り行き注文があります。
成り行き注文はとにかくいくらでもいい、という注文ですから、すぐに注文が成立します。
取引が成立しないケースは次の2つ
さて、株の取引が成立する優先順位を見てきましたが、早いもの勝ちの原則と価格優先の原則がありました。
この2つの原則を合わせた総合的な優先順位をまとめておきましょう。
2.注文の値段が高い(買い)/安い(売り)で早いタイミングで注文
3.注文の値段が高い(買い)/安い(売り)で遅いタイミングで注文
となります。
取引が成立しないケースというのは、この1~3の優先順位の順に乗り遅れた場合が考えられます。
具体的に考えていきましょう。自分が株を買いたいケースを考えます。
ある株が500円で500株売られていたとします。Aさんは成行注文で300株を購入しました。Bさんは501円で100株を購入します。Cさんは500円で100株注文し、DさんはCさんに送れた500円で100株注文したとします。
この場合、Aさんが優先順位1番で取引成立。Bさんは価格が高いので成立。残った株は「500-300-100=100」で100株です。この100株をめぐってCさんとDさんの優先順位を考えてみるとDさんの方が注文のタイミングが遅いのでDさんの注文は約定しないということになります。
このように、優先順位にのっとって注文を約定させていくという「競争売買の原則」があります。この競争に負けると売買が成立しません。
そもそも「買いたい/売りたい人」がいない場合
さきほど、「競争売買の原則」について注文を出しても取引が成立しない場合について考えました。優先順位の順番通りに注文を約定させていき、買える株がなくなったり、売れる株がなくなったりすると取引は成立しません。
買える株がなくなるということは、自分の指定した金額で株を売ってくれる人がいなっくなったことを意味します。逆に売れる株がなくなるというのは、自分が注文した価格で株を買ってくれる人がいない、ということになります。
このように、そもそも買いたい人や売りたい人がいない場合、どんな注文をだしても取引は成立しません。
このような場合には注文方法を変えたり、少し待ってから注文を出したり、指値であれば金額を変えてみる、時にはあきらめるということも考えた方がいいかもしれません。
時にはあきらめるということも有効な投資の手段です
取引が成立しない場合について別の見方をしてみましょう。株を買う場合を考えてみます。
自分の注文が成立しないということはその株が買えないということですよね。なぜその株が買えないかというと2つのことが考えられます。
どんどん売れていってしまうので、自分が買おうと思った時には売り切れてしまっている場合、とても貴重なものなので誰も売ってくれない場合です。
いい株は人気が集まるのですぐに売り切れてしまう人気商品です。
また、これから上がりそうな株をわざわざ手放す人はいないでしょうから、大事にとっておきます。
そう考えると取引が成立しないことはけっして珍しいことではない、ということが分かってもらえると思います。
取引しないということもひとつの手段として考える
さて、取引が成立しないことは珍しいことではなく、よくあることだというのが分かりました。それでは自分の注文がなかなか約定しないときにはどうしたらよいのでしょうか?
「競争売買の原則」にのっとるならば次の方法が考えられます。
2.誰よりも高い(買いの場合)/低い(売りの場合)注文を出す
3.とにかく瞬時に注文を出す
まず、1.の「成行注文を出す」場合について考えてみます。
これはほぼ確実に約定できますが、自分が意図していないような価格で取引が成立することもあるので注意が必要です。
どうしても、なにがなんでもその株が欲しいという場合には有効な注文方法です。
2.の「誰よりも高い(買いの場合)/低い(売りの場合)注文を出す」についてはどうでしょう。
売買益を目的にする場合でも利回りで利益を出そうという場合にも株はなるべく安く買って、高く売るのが基本です。
そうなると注文を成立させたいがために、注文する値段を上げ下げするというのはどうなのでしょう。
しっかりと検討する必要がありますね。
3.の「とにかく瞬時に注文を出す」になってくるともはや注文をだすPCの性能や自分の反射神経の問題です。
となると、第4の選択肢が見えてきます。それが「取引をあきらめる」ということです。
自分が買いたいと思った値段、あるいは売りたいと思った値段で取引が成立しないのであれば、思い切って取引をしないことも視野にいれておきたいものです。
株の取引きには「競争売買の原則」があり、成立しない場合もある
株の注文が成立していくには「競争売買の原則」による優先順位があります。
それはより早いタイミングで出された注文、より「いい値」で出された注文が優先されるというものです。
この優先順位から外れてしまった場合、またはそもそも取引の相手がいない場合には注文は約定しません。
これはけっして珍しいことではなく、スーパーの特売品がすぐに売り切れたり、某リンゴのマークのついたスマホがあっという間に品切れになるのと同じように、普通に起こりうることです。
大切なのは注文が成立しない場合の対応です。自分がどんな目的でその株を取引きしようとしているのかを念頭に、時には取引自体をやめておく、という選択肢もあることを忘れないでください。