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- 企業やファンドが行うお化粧買い?ドレッシング?とは一体なんのこと?
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お化粧買いという言葉をご存知ですか?
株式用語でもあり、期末や月末に行われることがある企業の買付けを指します。
ただの株の買付けなのに、なぜ「お化粧買い」と言われるのでしょうか。
実は、株を買付けをする際の目的の違いから、このような呼び名が付いています。
ここでは、企業やファンドが行っていると言われている、お化粧買いの内容や詳細について、解説いたします。
目次
企業やファンドが行う株のお化粧買いやドレッシングって何?
お化粧買いとは、企業やファンドなどが決算期末や月末において、保有している株式の評価額を意図的に上げるために行う株式の買付けのことです。
保有株式などの有価証券は、期末の終値価格で評価される時価会計です。
決算上の数字をよく見せることを目的として株式を買付けます。
企業もそうですが、月末や決算期末の業績で評価される、年金基金や投資信託などを運用しているファンドが、お化粧買いを行ったりしていると言われています。
お化粧買いにより株価を上げることで企業の決算もよくなり、時価総額も上がります。
お化粧買いは、ドレッシング(着飾る)買いとも言われています。
お化粧買いで評価額を上げ決算をよく見せる、期末は株価の値動きが激しくなる
お化粧買いとは、前述のとおり企業の決算数字をよく見せるために行うものです。
例えば、某企業の株を株価100円で100万株持っている場合の評価額は1億円です。
決算期末に更に株を買付け、株価が105円まで上がれば1億500万円以上の評価額になります。
これにより、決算の数字がお化粧買いを行う前よりも多少よくなり、時価総額も上がり、投資家や顧客からの企業の見られ方も変わります。
投資家や顧客からの信用度が高まれば、次年度の運用資産も高まったり、資金調達が容易になる可能性があります。
しかし、期末は企業やファンドのお化粧買いが行われると予測し、株を手放す投資家が増える場合もあり、必ずしも株価が上がるとは限りません。
場合によっては、株価が下落することもありえます。
3月末や引けの1時間前後のタイミングなどに、特別理由もないのに銘柄の株価が上昇したり、日経平均株価やTOPIXが上昇したりした場合は、お化粧買いが行われているのかもしれません。
お化粧買いを狙って、株を手放しておくことも、株価上昇を予測して株を更に購入し、利益を狙うことも可能です。
期末・月末はお化粧買いなどが入り、株価がいつも以上に活発に値動きする可能性があります。
お化粧買いは実際に行われているのか?どの企業がしているのか?
お化粧買いが実際に行われているかは分かりません。それは確かめようがないためです。
そのため、企業の株価が期末に不自然に上昇したとしてもお化粧買いとは断言できません。
株価操作とも言われてしまいますので、露骨にお化粧買いをしていると名言する企業やファンドはありません。
あくまでも、「お化粧買いが行われているのではないか?」という市場関係者の憶測にすぎません。
しかし、これまでの市場の動きや決算期末における有価証券の評価額の上昇など、さまざまなの状況からお化粧買いは実際に行われていたものと考えられています。
どの企業、ファンドも名言して露骨には行いませんので、昨年はお化粧買いと思われる株価上昇があるからと言って、今年や来年も同じような現象があるかは分かりません。
お化粧買いを見分けることは可能か?
お化粧買いを見極めることは難しいです。
ある企業やファンドが決算期末や月末に株を大量に買ったとしても、それが株価を上げるために意図的に行われたものなのか、普段通りの企業の投資判断に基いて行われたものなのか、投資家や顧客などの市場参加者には知る由もないためです。
企業やファンドが自らお化粧買いをしたと知らせることもありませんので、見分けることは極めて難しいです。
ただ、「あれはお化粧買いだろう」という疑惑を感じるような買付けは意外に少なくありません。
お化粧買いはいつ行われるのか?
お化粧買いは、決算期末などの業績をよくすることを目的としていますので、3月末などの期末に行われます。
期中であれば、お化粧買いによって株価が上昇したとしても、翌日には株価が下落する可能性があるためです。
前述のとおり、企業などが保有する有価証券は終値価格で評価されます。
そのため、3月30日にお化粧買いを行って株価が100円から105円に上ったとしても、期末の31日には103円まで下がるかもしれません。
効果的に株価を上げ、株価を下げずに評価させることを考えると、31日のギリギリのタイミングで買付けをし株価を上げることが最もリスクが低く効果的です。
企業やファンドの期末、月末はお化粧買いによって、普段値動きが落ち着いている銘柄でも活発に動く可能性があります。
お化粧買いがあることも想定して期末を迎える
企業やファンドとしては少しでもよい決算にすることで、市場や株主、投資家からの評価が高まり、さまざまな後押しが生まれます。
お化粧買いは、業績を高める策の1つとして暗黙の了解で行われています。
市場参加者や株主、顧客が期末の大量の買付けをお化粧買いと見分けることはできません。
ただ、多くの企業の期末を見ていると、特に理由もなく株価が大きく上昇したりしています。
個人投資家としては、お化粧買いが行われる可能性があることも想定したうえで、株を手放すか、更に買付けるか判断するようにしましょう。