- FinTech(フィンテック)
- 仮想通貨・暗号通貨
- 仮想通貨がこれほど普及するに至った本当の理由とは?
当サイトには広告・プロモーションが含まれています。
当サイトでは、複数企業と提携し情報を提供する広告収益モデルで運営しています。 当サイトを経由しサービスや商品のお申込みが発生した場合、各企業から報酬を受け取る場合がございます。流行の要因を知れば仮想通貨の今後の値動きが見えてくる!
昨今、仮想通貨やビットコインは新聞やTVでも取り上げられ、大きな話題を集めています。
投資や経済に詳しくなくても、「ビットコイン」の名前は聞いたことがある方がほとんど。
劇的に知名度は向上しています。
2010年ごろ、どれだけの人がビットコインを知っていたでしょうか?
2015年ごろですら、ほとんどの人は気にも留めない存在でした。
そんな仮想通貨が、なぜこれほどまでに流行するようになったのか。その本当の経緯を今回は分析していきたいと思います。
仮想通貨が誕生したのはいつなのか、価値を持ち始めたのはいつごろからなのか、ということを分析していくと、仮想通貨のルーツを探るようで非常に興味をそそられます。
仮想通貨へ投資する予定がなくても、これから紹介することを覚えておけば、雑学知識になったり経済に詳しいということで尊敬の眼差しが向けられたりするかもしれません。
それでは、仮想通貨が普及するようになった経緯について、本当の理由を詳しく見ていきましょう。
目次
当初は“おもちゃ” としか認識されていなかった仮想通貨
今から考えると信じられないことですが、当初ビットコインはおもちゃ同然の扱われ方をしていました。
いったい、どのようなことでしょうか?
2009年ごろまでさかのぼって、その経緯を見ていきましょう。
当初はまったく価値がなった仮想通貨はほぼ0円
仮想通貨がスタートアップされたのは、2008年のことです。
ネット上の論文により提案された仮想通貨の第一号は、「Bitcoin」。つまり、ビットコインと提唱されました。
ナカモトサトシなる正体不明の人物が、ビットコインの論文を英語で投稿し、世の中にビットコインのアイデアが誕生したのです。
その後、ナカモトサトシの論文を見たネット上のユーザーのなかに「このアイデア、実はなかなか面白いのではないか?」と共感する人が出現。
ナカモトサトシのビットコイン論文を読んだユーザーのなかで、「ビットコインが本当に機能するか、実際に開発して試してみよう」と考える有志たちが集まり、ビットコインの開発が進められたのが2009年のことです。
この人たちがいなければ、現在もビットコインは誕生していないかもしれません。
それほど、ビットコインのスタートは細々としたものだったのです。
このころ、ビットコインの価格はゼロ。
ただの「データ」ということです。
開発を行った有志たちも、これが価値を持つなどとは考えておらず、当初は仲間内でお互いに送金し、遊んでいたとのエピソードがあります。
おそらく、現在の時価に換算すればとてつもない金額の規模の金額を送金しあっていたことになるのではないかと思います。
2009年10月、New Liberty Standardによってビットコイン価格が初めて提示され、ビットコインはゼロ円ではなく、1BTC/0.07円に。
これはビットコインを運用するための電気代から換算された金額で、事実上はまだビットコインの価値はタダ同然です。
同月、New Liberty Standardが5,050BTCを5.02ドルで購入し、世界ではじめて法定通貨と仮想通貨の交換が行われました。
日本円に換算すると1BTC/0.09円の計算になります。
ちなみに、New Liberty Standardが購入した5,050BTCは、2017年12月のレートに換算すると約60億円相当。
それがわずか5ドルで売られていたのです。
このように、世界初の仮想通貨はビットコインであり、当初はタダ同然の価値しかありませんでした。
このころ日本人でビットコインの存在を知っていた人はおそらく、ほとんどいなかったのではないかと思います。
ビットコインが近年、いきなり有名になり出したのにはこのような理由があります。
ビットコインは歴史が浅く、急激に発展した商品だということです。
ビットコインによるはじめての決済は「ピザ」の購入だった
2009年、上述のように仮想通貨と法定通貨の交換はありましたが、実店舗での決済の例はまだありませんでした。
世界ではじめて実店舗でのビットコイン決済が行われたのは、2010年5月22日で、購入したのは2枚のピザでした。
事の発端は「ビットコイン1万枚とピザを交換しない?」と遊び心でネットにつぶやいたユーザーがいたこと。
その当時、ビットコインにはほとんど価値がなかったので、まじめなやりとりではなかったようですが、面白いジョークだと思った別のプログラマーがビットコインを受け取り、代わりにデリバリーピザを相手の住所に注文しました。
購入金額は10,000BTCなので、10,000BTCで3000円のピザを購入したことになります。
2017年12月のレートに換算すると、10,000BTCはとてつもない金額で、なんと120億円に相当します!
10,000ビットコインを受け取ったプログラマーは、まだそれを持っているのでしょうか。
一方、ピザの購入者は後悔しているに違いありません。
国内でもビットコイン払いで決済できる店舗が増加 仮想通貨を後押し
その後、ビットコインは取引所で売買されるなど投機の対象とされていましたが、仮想通貨の将来性の高さが見直されるようになるとともに、実存する大手企業もビットコイン決済を受け付けるようになりました。
たとえば国内では、ビックカメラがその例です。
ビックカメラは全国に展開する大手の家電量販店ですが、2017年4月から一部店舗でビットコインによる支払いに対応。
2017年7月からは、ビックカメラすべての店舗においてビットコイン決済が可能となりました。
当然ながら、財布を持ち歩いていなくても、クレジットカードがなくても、ビットコインが入っているスマートフォンさえあればビックカメラで何でも購入することができます。
そのほか、以下の店舗でもビットコインによる支払いに対応しています(知名度の高い店舗をランダムに列挙。2017年12月現在)。
- DMM.com(通販・オンライン動画配信・DVDレンタルなど)
- ビットコインモール(仮想通貨決済専用の通販サイト)
- Wi-Fi SAMURAI(訪日外国人向けWi-Fiレンタルサービス)
- Amaten(電子ギフト券の販売サイト)
- CAMPFIRE(クラウドファンディング)
- コジマ(全国に展開する家電量販店)
- ソフマップ(パソコンショップ)
- リクルート系店舗(全国約26万店舗)
- エイチ・アイ・エス(H.I.S.)(旅行総合サービス)
これらはほんの一例であり、日本国内だけでもさまざまな店舗でビットコイン決済が導入されつつあります。
小さな飲食店などを含めると、数え切れないほどのお店がビットコインのみで利用できるでしょう。
2016年、中国の「爆買い」などでビットコインが高騰!
ビットコインが成功した要因の1つは、中国の爆買いです。
中国は2015~16年ごろ、ビットコインなどの仮想通貨を大量購入しました。
全世界の仮想通貨取引の90%以上を占める時期もあったほどです。
中国によるビットコインの爆買いは、具体的にどのような仕組みで発生したのか、また今後の値動きにどんな影響があるのでしょうか?
2015年後半~2016年は中国のビットコイン売買が90%超え
中国のビットコイン爆買いは、市場の成長に重要な出来事でした。
マーケットは購入すればするほど値上がりする仕組みです。
中国の爆買いは、売り注文などお構いなしに買い上がり、2015年後半から2016年いっぱいまで相場を値上がりさせました。
仮想通貨は、1つの通貨として世界中から評価されることに。その下地を中国は作り上げました。
中国の取引シェアは2015年後半~2016年いっぱいの間、平均して90%以上ですが、ほとんど100%の月もありました。
仮想通貨業界を牽引してきた国はこの期間に限り、ほとんど中国といえるでしょう。
日本やアメリカ、韓国などの取引量が比較的多い国がどれだけ売買しても意味はないほど、中国の取引の厚さは圧倒的だったのです。
ではなぜ、中国はこれほどまでに仮想通貨の売買を繰り返すのでしょうか?
その理由は、中国で止まらない「人民元安」や、「人民元に対する不信感」です。
人民元安や人民元への不信感が仮想通貨を後押し
中国がビットコインを爆買いする理由には、差し迫ったいくつかの事情があります。
中国の法定通貨である人民元の値下がりと、人民元に対する不信感です。
人民元の値下がりや、人民元に対する不信感が強まるほど、中国では仮想通貨が流行しやすくなります。
しかし、それはなぜでしょうか?
大前提として、日本人が日本円で貯金をしているように、中国人は人民元で貯金しています。
そのため、中国人にとって人民元の下落は資産の減少にほかなりません。
特に富裕層にとって、資産の目減りは大変な問題。
たとえば2016年、人民元は対米ドルレートで7%も下落しました。もし人民元ではなく米ドルで貯金していたら、反対に7%資産が増えていた計算になります。
当然、中国の富裕層にとって黙認できる問題ではありません。
そこで選ばれたのがビットコインなどの仮想通貨です。
人民元は下落が止まる気配がありません。それに対し、ビットコインは右肩上がりの上昇トレンドです。
中国富裕層は、人民元を売り、ビットコインを買うという選択をしたのです。
人民元を売りたいだけであれば、ビットコイン以外にも選択肢はあります。
しかし、それでもビットコインが選ばれるのは、ビットコインそのものが有力な投資商品だということもあります。
中国人にとって、
- 人民元の下落から資産を守る
- 仮想通貨で資産増加を狙える
という一石二鳥のメリットがあり、まさに仮想通貨は絶好の投資案件なのです。
このような事情が、中国人の仮想通貨の爆買いの大きな要因の1つであると考えられています。
国内でもビットコインの普及が進みつつある
中国の爆買いにより価値を確実なものとしたビットコイン。
現在は中国ではなく、日本の存在感が業界内で高まってきています。
その要因の1つといわれているのが、三菱東京UFJ銀行などが開発する仮想通貨です。
またそれ以外にも、日本政府が仮想通貨を認め、法整備を進める動きがあったり、ビットコイン対応店舗が増加したりといった要因も関係しています。
三菱東京UFJ銀行などが仮想通貨を発行予定。その詳細は?
銀行が仮想通貨に注目しています。
メガバンクである三菱東京UFJ銀行は、独自の仮想通貨「MUFGコイン」を開発中。
まだ一般向けに公開はされていませんが、2017年12月現在は三菱東京UFJ銀行の行員1500人が試験的に使用中とのこと。
10月には、千葉で開催された家電見本市「CEATEC JAPAN 2017」で、MUFGコインを使った取引のデモンストレーションが行われたばかりです。
知名度では三菱東京UFJ銀行のMUFGコインが勝るかもしれませんが、みずほ銀行が提案する「みずほマネー」もあります。
みずほ銀行はこれを現在検証中で、将来的には有名な仮想通貨の1つとなる可能性が高いでしょう。
仮想通貨がより普及するためには、信用性を高めることが死活問題です。
そんな中、「メガバンクが仮想通貨を取り入れようとしている」と報じられました。
実績にはメガバンクが主導する仮想通貨は、ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨の信頼性を向上させました。
「メガバンクが認めるくらいなので、仮想通貨は安全だ」という図式ですね。
その結果、ビットコインなどの仮想通貨は大きく値上がりした、考えられています。
実際には仮想通貨と、メガバンクなどが主導する仮想通貨は全く異なるものです。
仮想通貨は特定の管理者が存在しないことで一定のニーズを生んでいますが、MUFGコインやみずほマネーなどは銀行が管理者なので、全くターゲットが異なります。
メガバンクが仮想通貨を取り入れたとしても、仮想通貨の信頼性が高いこととの関連性はないと考えられています。
メガバンクが主導する仮想通貨にはある特徴があります。
それは日本円との固定レートです。
例えば、MUFGコインは「1コイン=1円」で固定されています。
これらの仮想通貨に投資しても、日本円と同じ値動きであるため資産運用の効果はありません。海外への送金などで利便性を向上させるのが使い道といえるでしょう。
2017年4月施行の仮想通貨法など、国内で法整備が進んできている
仮想通貨は歴史が浅く、法整備が進んでおらず野放しとなっていました。
この法整備の遅れは、仮想通貨を利用してみたいと考える人にとって参入障壁になっていたといわれています。
何かトラブルが発生した際、自己責任が求められるからです。
しかしようやく日本でも、仮想通貨の法整備が整いつつあります。
代表的なものは、2017年4月1日に施行された「仮想通貨法」です。
・仮想通貨は金融商品ではなくモノであるとされる。そのため会計上は資産である
・売買において消費税は発生しない
・投資で得た利益は雑所得で総合課税となる。法人の場合、営業収益となる
・仮想通貨と電子マネーは区別される
といった細かな点が、仮想通貨法の骨子として定められました。
仮想通貨法が明確に定められるようになり、取り扱う上で指針を持ちやすくなりました。
「このような場合、仮想通貨法で○○と定められているから~」とすぐに判断することができます。
これは、法律でどのように解釈されるかがわかりにくかった仮想通貨にとって、新たな一歩を踏み出したといえます。
また、日本円などの法定通貨と比較した場合の仮想通貨の欠点は信頼性です。
「本当に購入して大丈夫なのか」という部分がクリアになることが大切です。
そのすべてを仮想通貨法が解決したわけではまったくありませんが、一定の安心感が市場にただようようになりました。
少なくとも、新規参入者の原動力となったことは間違いないでしょう。
身近な知人が仮想通貨で儲けている例が多くなってきた
仮想通貨は、多くの人々を億万長者にしました。
購入タイミングがよかった投資家は、1万倍以上に値上がりしたことでしょう。
数千円分を購入していただけでも、数年後には家が立つほどの利益を得た方もいます。
ビットコインに投資することで大損をした方もなかにはいると思いますが、やはり割合としては利益を得た方のほうが多いと思います。
仮想通貨は儲かるらしいということが、噂となって広がります。
ビットコインが2017年に入って急上昇しているのには、このような集団心理も強く影響しているでしょう。
仮想通貨が優れているということだけではなかなかバブル的な上昇は起こりません。
みんなで投機的に購入するからこそ、とてつもない流行を見せるのです。
このようにビットコインや仮想通貨が大きく値上がりしたことにはさまざまな理由が考えられます。
どれか1つの理由で上昇トレンドが形成されているのではなく、これらが複合的に発生しているのです。
よって、今後も仮想通貨が値上がりするかどうかの判断においても、上記の上昇要因がどのように変化するかを見ていくことが効果的となるでしょう。
ビットコインなどの仮想通貨が広まっていくのは必然的か
ビットコインなどの仮想通貨がなぜ、これほど流行するようになったのか。
さまざまな理由を、1つずつ解説してきました。1つでも新たな視点が見つかれば幸いです。
仮想通貨の普及の理由は多くありますが、当コラムで触れた部分が骨子と考えていいでしょう。
もう一度、その内容を箇条書きでまとめてみたいと思います。
・人民元安による中国の爆買いが仮想通貨を値上がりさせた
・メガバンクによる仮想通貨への参入により信頼性が向上。買い手が増加した
・ビックカメラなど仮想通貨に参入する大手企業が増加。普及を後押し
・法整備が遅れていた仮想通貨だが、2017年4月に「仮想通貨法」が施行された
どれか1つの理由で仮想通貨が流行しているわけではありません。すべての要因が影響しているといっていいでしょう。
その多くは、現在も進行形で進んでいます。上記の傾向が強くなるほど、仮想通貨の値上がりも強くなると考えられます。
一方、上記の傾向が弱くなるほど、仮想通貨の流行が陰ってくることになります。
したがって、「仮想通貨が普及した理由」を知れば、「仮想通貨が今後、どのような要因で値上がりするのか」を把握できるのです。
これを機会にぜひ、今後の投資判断をブラッシュアップしてみましょう!