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日本円と同価値を持つ電子マネーが現金としての価値を持つ事それ自体はとてもイメージしやすいです。しかし、ビットコインなどの仮想通貨が現金として認められるというのは人によっては理解し辛いことかもしれません。
電子マネーを購入する時、例えばSuicaやPASMOであれば1円1ポイントの比率で交換することになるでしょう。たとえ円高になろうと円安になろうとSuicaやPASMOの電子マネーの交換レートが変化することはまずないでしょう。
電子マネーはまさに現金として価値のある決済手段です。しかし、ビットコインは事情が異なります。仮想通貨は日本円などの通貨とは独立した存在です。SuicaやPASMOなどの電子マネーは、その現金としての価値は政府が保障しているといっても過言ではありません。それだけに、人々は安心して電子マネーを使えます。
しかし、仮想通貨は一体誰がその価値を保障しているのでしょう?2016年に政府はビットコインなどの仮想通貨を貨幣の機能を持つ存在だと認めました。つまり、ビットコインに現金としての価値があることを認めたわけなのですが、だからといってビットコインに国家や中央銀行のような信頼できる相手がいないのもまた事実です
誰が発行しているかわからないけれど、現金としての価値があり、売買にも使える仮想通貨とは一体、何なのでしょうか?
目次
仮想通貨と現金との関係とは?日本円が現金として成り立っている理由は?
今でこそお金といえば日本円が主流であり、国際取引などでは米ドルなどが使われるようになっていますが、歴史を紐解くとこのような政府や中央銀行が発行する紙幣などが現金として使われるようになったのは、つい最近の事です。
そもそもお金というものは信用があってこそ成り立つものです。どこの誰が作ったのかわからないような紙幣をお店に持っていき、この紙幣には価値があるから商品を購入させろと言っても普通は相手にされないでしょう。
しかし、政府や中央銀行といった信頼できる相手が作ったお金であれば話しは別です。本来、お金の原材料の価値だけでいったら50円にも満たないにも関わらず、1万円札の紙幣が1万円としての価値があるのは、そのお金を発行する国が信頼されているからです。
一昔前まで金本位制を採用する国が多かったのも、ひとえに金が不変の価値を持つものだと考えられていたからでしょう。このように現金には本来、その価値を裏付けるだけの信用が不可欠となります。
その点、どこの国にも地域にも属さず、信用が不安定なビットコインがなぜ現金として認められるのでしょう?ビットコインに限らず、仮想通貨というのは全てにおいて通貨の歴史を覆す存在なのかもしれません。
そもそも現金とは何なのか?仮想通貨を現金として扱っても良いのだろうか?
電子マネーといってもSuicaやPASMOのように、現金として使えるものがある一方で、ゲーム内通貨のようなゲームの世界でしか取引に用いれないお金もあります。
その点、ビットコインは決済手段として政府から認められているだけに、一見すると現金だと認識しても良さそうに思えます。
ただ、厳密に言うのであれば、仮想通貨はやはり現金ではありません。まず、辞書的な意味で言うのであれば、現金というのは特定の国や地域において強制的な通用力のあるお金のことであり、日本ならば日本銀行券などがまさにそれに該当します。
アメリカならばドル、英国ならばポンド、スイスならばフランなどがその国で使える現金となります。しかし、仮想通貨にはそのような強制力がある国や地域はありません。
さらに、仮想通貨というのは物質としては存在しておらず、ATMから物質的な意味での現金として下ろすことも出来ません。
物理性の有無で判断するのであれば、仮想通貨は現実には存在しないお金のため、やはり現金ではないということになります。しかし、貨幣としての機能性についてはどうなのでしょう?
貨幣には本来、支払い、貯蔵、そして価値の尺度としての機能があります。物理性の有無は差し置いて、単純に決済手段として使用したり、貯金をしたり、価値の尺度としての機能性に注目すると、ビットコインであっても十分に通用します。
物理性の有無を除外すれば、ビットコインは十分に貨幣としてやっていけるだけの機能性は既に身に付けています。
ただ、仮想通貨はあくまでインターネット上の産物であり、デジタルな存在です。いくらビットコインを集めても、実際にビットコインをこの目で確かめ、その手に持つことは出来ません。それだけにビットコインは現金にはなれませんが、貨幣にはなれます。
仮想通貨は現金とほぼ同じ扱い?現金にはない仮想通貨の特徴とは?
物理的に仮想通貨を触ることが出来ない以上、仮想通貨はやはり現金ではなく、貨幣として扱った方が良いでしょう。ただ、ATMを通じてお金を管理し、ネット上で決済をすることが当たり前に出来る現代において、果たして物理性に拘る意味があるのでしょうか?
人によっては支払いは常にクレジットカードで、現金は持ち歩かないという人もいることでしょう。
タンス預金をするくらいであれば、ネット証券にお金を預け、株や投資信託にお金をまわすという人もいることでしょう。
このように、インターネットが発達している今の時代、直接現金に触れずとも、お金のやり取りをすることはとても簡単です。日本円ですら物理性を失いつつある今の世の中において、ビットコインにのみ物理性を求めることは実社会に即していないかもしれません。
仮想通貨と現金の違いは?政府紙幣だからといって必ずしも安全とは限らない?
仮想通貨と現金の違いといえば、まず真っ先に安全性がイメージされることでしょう。政府や中央銀行が発行している通貨というのは、その後ろ盾として政府が存在しております。
政府という安心できる相手がいるからこそ、日本円は安心して利用できるのですが、果たしてその安心は本物なのでしょうか?
日本にいると気づき難いのですが、海外では意外と政府紙幣というものはあまり信用されていません。たとえ政府紙幣であろうとも、その国の信頼が失墜してしまえば、法定通貨はお金としての価値を失ってしまうでしょう。
2015年、ジンバブエは自国通貨を放棄し、米ドルや南アフリカランドなどの他国の法定通貨で商取引をするようになりました。その背景には経済政策の失敗によるハイパーインフレなど様々な要因があります。
ジンバブエはかなり特殊な事例かもしれませんが、恒常的にデフォルト状態の国というのは意外と世界には多くあります。日本円が信頼されているのは、日本という国が世界でもトップレベルの経済先進国だからです。政府が発行しているからといって、それだけでは信頼の根拠には成りえないのです。
ちなみに、確かにビットコインには政府や中央銀行のような信頼できる発行元はいませんが、その一方でビットコインには発行枚数を2100万枚までにするとあらかじめルールが決められています。
政府の判断次第ではいくらでも紙幣を刷ることができる政府紙幣と異なり、ビットコインは枚数に制限があるため、どちらかといえば金本位制に近い存在なのかもしれません。
政府紙幣は時と場合によっては暴落の危機がありますが、数に限りのあるビットコインであれば常に価値があるだけに、金のように安全資産として使えるということです。
特定の国や人、会社の影響を受けにくい!有事の際にはビットコインの方が安全?
投資の世界には有事の円買いというフレーズがあります。もともとは有事のドル買いというフレーズだったのですが、9.11テロをキッカケに米国だからといって必ずしも安全ではないという認識が形成されてしまったのか、現在では有事の際には日本円が買われる傾向が高いです。
日本は世界から見て非常に信用のある国だと見なされているようで、有事の度に円が買われ、円高になることがあります。
他にも、地域や時代に関係なく、普遍的な価値を持つ金も安全資産だとみなされやすく、有事の際のみならず、普段から万が一に備えて金を多めに購入する人もいるものです。ちなみに、お金持ちの人がやたらとブランド物の時計を購入するのも、いつ会社が倒産してお金がなくなったとしても、ブランド物の時計ならばすぐに現金に交換できるからという、保険的な意味があったりするものです。
そして、ビットコインもよくよく考えてみると、金のように時代や地域に関係なく価値がある普遍的な通貨であることがわかります。
なにしろビットコインは政府や中央銀行が発行しているわけではないため、特定の国が経済危機に陥ったからといってその価値に影響はありません。他にも、その国を代表するような大企業が倒産しようとも、先進国のリーダーが重要な発言をしようとも、関係はないでしょう。
もっとも、中国のICO閉鎖のような、仮想通貨をターゲットにするような政策や発言が出ればこの限りではないのでしょうが、それは金などの安全資産においても同じことが言えるでしょう。
ビットコインは特定の国に属さない国際通貨になれる?仮想通貨の可能性とは?
今の世界の国際通貨といえば、やはり米ドルでしょう。しかし、米ドルは国際通貨といってもアメリカの法定通貨です。アメリカ次第ではいくらでも供給量や価値を任意にコントロールだけに、国際通貨と呼べるほどフェアなものであるかどうかといわれると、多少の疑問は残るでしょう。
その点、ビットコインはどこか特定の国家に属している法定通貨ではありません。ビットコインには法定通貨にありがちな預金封鎖などの事態とも無縁でいられます。ビットコインには法定通貨のような中央機関が存在しないため、どこまでも中立な通貨となります。
ビットコインには国境がなく、どこの世界にいても同じレートで取引が可能です。しかし、法定通貨を使っている限り、その法定通貨ならではの制約を受けることになるでしょう。
仮想通貨は携帯を落としても返ってくる?国内での利用でも便利なビットコイン
いくら仮想通貨には国境がないといっても、国外に出る機会のあまりない人には正直どうでも良いメリットでしょう。日本円で買い物ができるのであればそれに越したことはなく、やはりわざわざビットコインを使用するメリットといえば投資くらいしか思い浮かばないかもしれません。
しかし、ビットコインには実は日常生活でも使えるメリットがあります。
現金は落としてしまったら返ってこないが仮想通貨は返ってくる?その便利な機能とは?
もしも財布を落としてしまった時、拾った人が善人で、交番に届けてくれるような人だと信じるくらいしか出来ることはないでしょう。しかし、ビットコインは違います。
仮想通貨を持っている人にはスマホにウォレットをインストールし、そこに仮想通貨を保管している人もいることでしょう。この場合、もしもスマホを紛失してしまうと、中のデータと一緒にビットコインも紛失してしまうことになります。
しかし、ビットコインはたとえ紛失しても復元することが可能です。本物の現金で復元をしようとすると偽造通貨の罪で捕まるでしょうが、ビットコインであれば復元フレーズを覚えておけば紛失してもいつでも簡単に取り戻せるだけに、万が一のことがあっても安心です。
仮想通貨は現金よりも優れている貨幣なのか?法定通貨の制約を超えた通貨
経済というのは失敗と成功を繰り返し、綿々と受け継がれるものです。そんな過去の経験を踏まえて現行の法定通貨が存在するわけなのですが、ではこの法定通貨は今が完成形であり、これ以上素晴らしい通貨は存在しないのだろうかというと、必ずしもそうとは限らないでしょう。
現状のところ、ビットコインはまだまだ不安定であり、不安要素の多い産物です。もしかしたら犯罪に使われる恐れもあるかもしれません。
しかし、グローバル化が進んだ今の世の中において、通貨がそれぞれの国が発行した法定通貨しかないというのは、ある意味で凄く不便なことかもしれません。
信頼性は抜きにして、単純に機能性ついていえば、仮想通貨は世界中で使える極めてフェアな貨幣ではあります。一つの国の経済政策によって価値が激変することもありませんし、発行量も決まっているため、ハイパーインフレの恐れもないでしょう。
問題は、信頼できるか否か、そこに尽きます。仮想通貨が現金以上の価値を発揮するようになるためには、ビットコインが金のように信頼できる安全資産へと成長する必要があるでしょう。