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ビットコインの今後とは?法律の抜け道をかいくぐる仮想通貨の実態

2017年12月3日

もしも株価が上がるという事実を前もって知ってしまい、その情報をヒントに株を購入し、利益を得ると、インサイダー取引とみなされ、法律により罰せられます。

株に限らず、あらゆる投資行為において何らかの法律による規制があるものなのですが、ではビットコインなどの仮想通貨に対してはどうなのでしょう?

仮想通貨とは人類が今まで想定してこなかった全く新しい通貨の概念なだけに、現状において仮想通貨を対象にしている法律というのはほとんど無いといっても過言ではありません。

ただ、近年はビットコインのブームも手伝ってか、国会でも注目されるようになり、ついに平成29年4月に仮想通貨を規制する内容が盛り込まれた改正資金決済法が施行されました。

仮想通貨を規制する法律が施行されたとはいえ、仮想通貨は従来にない概念なだけに、まだまだ法整備は追いついていない状態です。それだけに、普通の投資であれば違法とされる行為が、仮想通貨に限っていえば違法とはならないという、法の抜け穴を通るような事案が今後とも発生する可能性は多いにあります。

インサイダー取引で規制される対象とは?なぜ法律によって規制されているの?

今は規模が小さく、売上も低いものの、その企業の商品やサービスが非常に優れており、今のうちに投資しておけば将来的には必ず利益が入るだろうといった見込みと期待があるからこそ投資家は特定の企業に投資し、応援をするものです。

やがて投資家の見込み通り、その企業が社会にとって魅力的な企業へと成長すれば、株価が上がって投資家は儲かるでしょうし、何より素晴らしい企業が登場することは結果的に社会に利益をもたらします。

しかし、もしもインサイダー取引が横行し、企業のサービスや商品などの本業を無視し、値上がりや値下がりの情報をヒントだけを頼りに投資をするようになると、金融商品市場の健全性は損なわれるでしょう。

重要な情報を取得できる者だけが株式投資において有利になるというのでは、公平性が失われ、やがて重要な情報を得られない一般投資者からの信頼は喪失することでしょう。そうなると、やがて株式投資そのものが成り立たなくなる恐れすらあります。そのような事情もあってか、インサイダー取引は禁止されており、もしも違反すれば罰則の対象となります。

インサイダー取引の内容とは?もしも違反した場合の罰則はどうなっているの?

インサイダー取引とは、株価に影響を与えるだけの重要な事実を知りながら、その情報が公開される前に特定有価証券などを取引をすることを指します。

ちなみに、たとえ株価が上がるなどの事実を知っていたとしても、その事実が世間に公表された後であれば、問題なく取引は行えます。

もしもインサイダー取引が発覚した場合、5年以下の懲役か、または500万円以下の罰金に処されます。さらに、得られた財産を没収されるか、追徴されます。

法人がインサイダー取引をした場合、その行為者が罰せられます。さらに、法人にも5億円以下の罰金が科されます。

仮想通貨だとインサイダー取引は不正にならないって本当?不正にならない理由とは?

今でこそインサイダー取引といえば不正な行為であると世間で認知されていますが、そもそも投資という行為が歴史に登場した当時は、まだインサイダー取引という概念がないだけに、たとえ前もって重要な情報を得ていたとしても法律で罰せられることはありませんでした。

言ってみれば、インサイダー取引が不正行為である根拠とは、それを規制する法律があるからであり、法律さえなければインサイダー取引は不正ではないという逆説的な思考も成り立ちます。

では、ビットコインなどに代表される仮想通貨のインサイダー取引においても、現行の金融商品取引法で規制することは可能なのでしょうか?

それとも、ビットコインは有価証券ではないだけに、インサイダー取引の対象外となるのでしょうか?

法整備が進んでいない仮想通貨の取引には、このような法的にグレーな問題が多く存在しております。

仮想通貨でインサイダー取引をするとそれは法的に見て不正行為に該当するの?

世の中には倫理的に悪いと感じることはあっても、法的には問題がないという行為は多く存在するものです。では、仮想通貨のインサイダー取引は、法的にどのような扱いになるのでしょう?

インサイダー取引自体は誰が見ても不公平な行為なだけに、倫理的に見れば悪い行為でしょう。ただ、仮想通貨は法的にどのように定義されているのでしょう?

仮想通貨は政府が想定してこなかった概念なだけに、そもそも法的に何なのかが不明瞭な存在です。明確に法律で仮想通貨は有価証券もしくは通貨や法貨であると定義されない限り、金融商品取引法をそのまま適用することは難しく、不正行為に該当するかどうかは司法の判断に委ねられます。現状のところ、明確な法的な根拠がなく、裁判所の判決もないだけに、違法とも合法ともつかないかなりグレーな存在と言えるでしょう。

政府の立場では仮想通貨をどのように定義している?その見解とは?

政府の見解によれば、ビットコインなどの仮想通貨は通貨や法貨、さらには有価証券には該当しないとされています。では、仮想通貨とは一体何なのでしょう?

今回、新たに施行された仮想通貨法によると、仮想通貨とはモノやサービスの対価として決済可能な手段とのことです。さらに、インターネットを通じて転移できる代物であり、財産としての価値があり、さらには不特定多数を相手に売買できるものでもあるとされています。

ちなみに、仮想通貨は電子マネーと異なり、日本円とは独立した存在だとみなされています。電子マネーは日本円と同価値であり、日本円のレートに合わせて価値も変じるものですが、仮想通貨は日本円とは関係のないところで価値が変じる独立した存在なため、やはり電子マネーとは異なる存在と捉えた方が良いでしょう。

もしも仮想通貨でインサイダー取引する場合のやり方は?注意点はある?

いくら法的にあやふやで、もしかしたら出来るかもしれないからといって、わざわざ虎の尾を踏むような真似は避けた方が賢明でしょう。

仮想通貨のインサイダー取引は現行のところ、やっても捕まらないかもしれませんが、だからといって絶対に大丈夫というものでもありません。

確かに決済機能があることは認められていますが、仮想通貨がインサイダー取引の対象になるかどうかは現状のところ不明瞭であり、それだけに規制も及び辛いです。そのような事情もあってか、仮想通貨に関する重要な情報を得た投資家が、インサイダー取引をし、利益を得ていることもあるでしょう。

もしも仮想通貨でインサイダー取引をする場合、どうすればできるの?その方法は?

仮想通貨は政府見解では有価証券や通貨、法貨ではないということもあってか、インサイダー取引の規制対象とはなり辛い分野です。そのような事情もあってか、株式投資などと違って仮想通貨でインサイダー取引を行うことは非常に容易です。

というのも、通貨を発行した企業や組織、団体の中にはわざと仮想通貨の値段を釣り上げるために、自ら積極的に情報を流布することがあるからです。

これが株式会社で、上場している企業であれば、このような情報の流布は罰則の対象となります。しかし、法律の抜け穴をかいくぐれる仮想通貨に関していえば、規制を受けないため、積極的に仮想通貨に関する情報を流布する組織もあるでしょうし、それらの情報はネットを通じて誰でも簡単に手に入れられます。

その情報を根拠に仮想通貨の取引をすれば、インサイダー取引として成立します。

仮想通貨のインサイダー情報は公に発信されることは無いのですが、SNSなどをチェックすると、偶にインサイダー情報が流れていることがあります。SNSをチェックし続けることで、事前に情報を察知できるでしょう。

仮想通貨を対象にインサイダー取引するときの注意点とリスクとは?

仮想通貨はまだインサイダー取引の規制が及ばない分野なため、インサイダー情報を仕入れること自体はそれほど難しくはありません。しかし、その情報は本当に正しいのでしょうか?

まず、仮想通貨というのは株式と異なり、仮想通貨を発行した企業や組織の情報はほとんどありません。中には反社会的な組織や犯罪集団が資金を調達する名目で仮想通貨を発行することもあります。

そのような反社会的な集団が果たして本当に利益になるような情報を流してくれるのでしょうか?むしろ、その情報は嘘で、高値で仮想通貨を投資家に売りつけた後に大量の売り注文を入れて価格を暴落させることぐらいのことをやりかねません。

確かに仮想通貨は未だに法整備が進んでいない状況であり、法的に見てインサイダー取引も可能かもしれません。しかし、インサイダー取引が出来るからと言って儲かるというわけではありません。むしろ騙され、大損するリスクもあります。それだけに、インサイダー情報を取得した際には、より細心の注意が必要となります。

むしろ、インサイダー情報が入った仮想通貨は、全て詐欺かもしれないと疑った方が良いかもしれないぐらいです。

仮想通貨は今後ともインサイダー取引ができる?それとも規制の対象となる?

仮想通貨の市場が小規模で、特に実社会に影響が出ない範囲のものであれば、インサイダー取引の規制対象とはならないでしょう。ただし、今やビットコインは非常に価値のある決済手段であり、政府としても無視できない状況になりつつあります。

現在こそまだビットコインを規制する明文化された法律はほとんどなく、無法地帯も同然な状況ですが、今後法整備が進めばやがてインサイダー取引が出来なくなることでしょう。

もっとも、法整備が進むということは、かえってビットコインが安全に取引できる金融商品に成るチャンスでもあります。必ずしも悪いことばかりではありません。

何より現状のところ、インサイダー情報を取得できるからといって、必ずしも儲かるとは限りません。インサイダー情報の中には虚偽の情報もあるだけに、信用するのは危険です。ビットコインの将来を考えるのであれば、法整備が進み、インサイダー取引の規制対象となった方が良いかもしれません。

著者情報
株主優待が大好き。 桐谷さんのように優待だけで生活するのが夢。 でも不動産投資やFXにも魅力を感じている今日この頃。

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